突然こんなツイートがTwitterのタイムラインに現れたのが、今からほぼひと月前の8月25日。
「米スケート連盟のレポートによると、ジョシュア・ファリスは脳震盪のため強化合宿を欠席している。脳震盪は完治に向かっている」(スポーツライターのエイミー・ローズウォーターさん)
それ以降、米スケ連やメディアからまったく何の情報もなく、もちろん普段からめったにつぶやかないジョシュア本人も沈黙したまま、ファンがやきもきしているところへ舞い込んできたGPS欠場の知らせ。
そして、やっとやっと、ジョシュア本人がつぶやいてくれました。
「GPSを棄権することになってしまい、非常にがっかりしています」
「僕は今、着実に回復に向かっていて、できるだけ早く氷の上に戻れるよう願っています。ファン、家族、友達からのすべてのサポートに感謝します」
そして今日、Icenetworkからジョシュアのコーチ、クリスティ・クラールさんのインタビュー記事がアップされました。記事を書いたのは、ひと月前の第一報をツイートしたエイミー・ローズウォーター記者。やはり脳震盪は練習中の転倒によるものだったのですね…。
元記事はこちら→
No timetable for Farris' return from concussion
「ファリス、脳震盪からの回復時期は不明」
クリスティ・クラールコーチは、ジョシュア・ファリスが氷上に戻ってくることを心から願っているが、教え子への一番の望みは彼が健康を回復することだという。だが、回復までどのくらいの時間がかかるか、今はわからないそうだ。
米スケート連盟は今週金曜日、2015年全米銅メダリストのファリスについて、脳震盪が完治していないためGPSを2大会とも欠場する、と発表した。ファリスは8月下旬のChamps Camp(アメリカのトップ選手を集めた強化合宿)にも参加しなかった。
「脳震盪はふつうの怪我とはまったく違うものよ」2011年からダモン・アレンと共にファリスのコーチをつとめているクラールはそう話した。「彼がスケートを大好きなこと、スケートをとても恋しがっていることは、よくわかっているわ。でも、脳震盪というのは決して甘く見てはいけないものなの」
表現力豊かなスケーターとして知られるファリスは、2015年四大陸選手権で銀メダルに輝くなど、昨シーズン後半に大活躍し、今年のスケート・カナダとNHK杯でも高い期待がかかっていた。だが、クラールによると、ファリスは7月中旬にコロラド・スプリングスで練習中、4Tで激しく転倒した。その際、「むちうちのように、首ががくんと後ろにのけぞった」という。
「私はその瞬間は見ていなかった。でも、それから約30分たってから、彼が私のところへやってきて、何かおかしな感じがすると訴えたの。それで(米国オリンピック委員会の)トレーニングセンターへ向かったわ」
「彼は頭痛がして、何か違和感があると言った。イライラして落ち着かない感じがすると。それから3週間後、彼はリンクにやってきて2Aを跳んだ。転倒はしなかったけれど、着氷した後に彼は『何かが変だ』と言ったのよ。それ以来、彼はスケートをしていないわ。私たちは治療に積極的に取り組んでいて、彼は今、回復しつつあるところよ。彼はすごく幼い頃、7歳か8歳の頃に一度脳震盪をやったことがあるの。2度目の損傷に耐えられなかったのね」
クラールによると、ファリスはこの時以降、氷に乗っていないという。
クラールはスポーツ科学を研究していることでも知られているが、ファリスには今、「ファンからのサポートが必要」なのだと彼女は強調する。
「私たちはみんな、ジョシュのためにできる限りのことをしたいと思っているわ。彼はとても努力家のアスリートであり、人間としてもすばらしい人だから」
米スケート連盟からのニュースリリースの中で、ファリスは次のようなコメントを出している。「GPSを棄権することになってしまい、非常にがっかりしています。僕は今、着実に回復に向かっているところです。できるだけ早く氷の上に戻れるよう願っています」
ファリスは世界ジュニアで優勝後、2015年にシニアの世界選手権にデビューし11位になっている。米スケート連盟によると、スケート・カナダにはファリスに代わってティモシー・ドレンスキーが出場する。NHK杯の代替選手についてはまだ発表されていない。
最近、脳震盪によって影響を受けたスケーターはファリスだけではない。昨季サイモン・シュナピアとペアを組んでいたディーディー・レンは、今年の初めに脳震盪を起こし、それ以来リンクから遠ざかっている。アイスダンスの現世界チャンピオンのガブリエラ・パパダキスも脳震盪に見舞われ、11月まで試合に出場できない見込みだ。
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……涙。
この記事にはジョシュアの言葉はありませんが、クラールコーチのこの言葉。
「彼がスケートを大好きなこと、スケートをとても恋しがっていることは、よくわかっているわ」 (I know he loves skating and he misses skating a lot)
misses skating a lot ということは、おそらく彼は今、スケートができないことをとてもとても悲しんでいるんでしょうね…。
ジョシュアが、去年大惨敗したNHK杯にふたたび戻ってきてくれることを、私はすごく楽しみにしていました。ジョシュア自身も、またNHK杯に出られることになって嬉しいとつぶやいてくれていました。
「僕が一番好きなGPSの2つの大会にまた出られることになってラッキーだ! 日本大会のことはとても嬉しいよ。今度こそいい演技ができるチャンスだからね!!」
でも、NHK杯欠場の理由がやはり脳震盪だとわかった今は、とにかく完治して健康な体を取り戻してほしいという気持ちでいっぱいです。
そして、クラールコーチは「今の彼にはファンのサポートが必要」と言っているんですよね。きっとジョシュアはこれからもなかなかツイートしてくれないでしょうけど、なんとかファンとして声を届けたいな…そう思っています。
それにしても、スケートって本当に過酷なスポーツですね。あの硬い氷に日々体を打ちつけているんですもんね。
ガブリエラ選手とディーディー選手も、一刻も早く完治しますように!
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