ヨーロッパ選手権でみごと3連覇を果たして、歴史に名をきざんだハビちゃん。
最近はナムくんと
サイドバイサイド・トリプルアクセルを跳んだり、
新しいスポンサーがついたりと、世界選手権に向けていい状態をキープしつつある様子。
そんなハビエル・フェルナンデス選手のインタビューが、2月27日付でAbsolute Skatingにアップされました。ヨーロッパ選手権のエキシビション後に、会場のミックスゾーン(記者会見エリア)でおこなわれたインタビューのようです。
思わぬ不調に見舞われたユーロでのフリー、今後の目標や羽生くんとの練習の様子、そして安藤美姫ちゃんのことまで、たっぷり話してくれています。
(かなり長いインタビューですが、ずっとミックスゾーンに立ったまま話したんでしょうか? 気前がいいですね〜。と同時に、とても充実した前向きな気持ちだったんだろうなあと思います)
元記事はこちら→
Javier Fernandez: "It was the toughest competition I've ever had
ハビエル・フェルナンデス「今までで最もタフな試合だった」
自分の実績について語るときは、浮つくことなく落ち着いた様子で。自分のミスについて語るときは、とても厳粛な表情で。未来のプランを語るときは決意の強さを見せ、そして恋人について語るときは、きらきらと目を輝かせる。今やヨーロッパ選手権3連覇の王者となったハビエル・フェルナンデスだが、私が彼の最初の試合で初めて会ったときの誠実さ、気さくさ、品のよさは今でも同じだ
ストックホルムで開催された2015年ヨーロッパ選手権。エキシビション後、ミックスゾーンのまわりで会場の解体が着々と進む中で、彼はAbsolute Skatingの質問に熱心に答えてくれた。
Q:ユーロ3連覇を達成したスケーターはごくわずかですよね。アレクセイ・ヤグディンとエフゲニー・プルシェンコでさえなしえなかった。あなたが達成できたのにはどんな秘訣があったんでしょう?
ハビ:秘訣なんてないと思いますよ。ヤグディンとプルシェンコは、このフィギュアというスポーツに多大な貢献をしたすばらしいスケーターですが、2人はいつも競い合っていました。2人ともトップ中のトップでした。だから、どちらかが続けて3度勝つことは不可能だったんです。秘訣なんてないと断言できますよ。すべての練習とすべての試合で努力してベストをつくすこと、それだけです。
このストックホルムでのユーロは、男子――ほとんどの男子――にとって楽な試合ではなかったですが、それでもみんなすごくがんばりました。3つ目の金メダルを手にできて、とてもうれしいです。達成した選手の一員として名を連ねることは、僕にとって大きな目標でしたから。困難はあったけれど、手にすることができました。
Q:前回の2回に比べて、今回の勝利は難しいものだったのでしょうか?
ハビ:それほど大変ということはなかったです。3連覇は目指してはいましたが、もし達成できなくても、それですべて終わり、なんてことはないですからね。もちろん緊張感はあったけれど、達成できないことをそんなに恐れてはいなかったんです。ストックホルムに来る前にはとても充実した練習ができていましたし、ここに来てからも公式練習やウォームアップではすごく好調でした。
ところが、試合本番になるとちょっぴり不安定になってしまった。いつも以上に自分のやるべきことに気をくばり、プログラムに集中しなくてはなりませんでした。これはすごく大変なことだし、それができるようになるには多大な努力が必要です。もっと練習しなくちゃいけませんね。
Q:フリー演技後、とても疲れたと言っていましたよね。なぜそんなに疲労したのか、理由はわかりましたか?
ハビ:それがわからないんですよ。ショートではそれほど疲れませんでした。公式練習でフリーの曲かけをしたときも、まあまあ好調でした。ところが、フリーの日になったら、なぜか全然違ったんです。理由はわかりません。観客が増えて、空気がちょっと乾いていたためなのか、よくわからないんですが。ホテルに戻ったとき、喉がものすごく乾いていました。
でも、こんなこと言うと言い訳みたいに聞こえますよね? 空気が乾いていたって、いい演技はできるんですから! だから、たぶんそのせいではないんでしょう。でも、今まで経験した中で最もタフな試合だったことは確かです。プログラムを滑りきるのがとても苦しかった。練習では楽にできていたんですが、試合本番ではとてもきつかったです。
Q:あなたは最終グループの1番滑走だったから、いわゆるgreen room(控室)でほかの選手の結果をずっと待っていなくてはなりませんでしたね。そのとき、どんな気持ちでしたか? 顔色が悪く、ぴりぴりした表情に見えましたが?
ハビ:楽しいこともありましたよ。ほかの選手と一緒に座って、自分たちの演技や、モニターで見ている選手の演技について、あれこれコメントしたりするのは楽しかったです。でも…ずっとカメラに映されていたから、その間何をしたらいいのか、どんな顔をしていればいいのか、とまどってしまいました。だって、ある選手がいい演技をしたら、うまくいってよかったね、と思うと同時に「ああ、僕より上だ!」って思ってしまうから。逆にある選手がミスを繰り返したとしても、嬉しい顔なんてできません。スポーツマンシップに反しますからね!
僕らはみんな友達だから、グリーンルームでどうふるまったらいいのか、困ってしまいました。他のスポーツではうまくいくのかもしれないけど、フィギュアでは選手同士が親密ですからね。でも、いい面はあるんだと思います。人々が暫定1位の選手のリアクションを楽しんだり、選手たちが待機している様子を見ることができますから。だから、いいアイディアなんじゃないかな。
Q:今までの試合ではどこで待機していたんですか?
ハビ:ふつうは自分の演技を終えると、ミックスゾーンに行ってインタビューに答えることになっています。だから、ほかの選手の演技を見ることができないんです。いい演技をしたのかどうかさえわかりません。その点がグリーンルームのいい点なんだと思います。選手がほかの選手の演技を見ることができますからね。