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ケイトリン・オズモンド インタビュー@World Figure Skating
またまたご無沙汰してしまいました…と言うのもはばかられるぐらいのご無沙汰っぷりですみません(^_^;)
少し前の記事ですが、おなじみのWorld Figure Skatingに、カナダのケイトリン・オズモンド選手のインタビューがアップされていました。
4月24日付のこちらの記事です。
Kaetlyn Osmond: “I try to engage the crowd” By Vladislav Luchianov



「ケイトリン・オズモンド “私は観客を引きつけたい”」


2013年カナダ女王となったケイトリン・オズモンドが、今シーズン、ネーベルホルン杯で初の国際大会のタイトルを取ったとき、僕は確信をもってこう思ったものだった。カナダに新星が誕生したのだと。
彼女が2013年世界選手権でロンドンの観客を虜にするのを見ると、今度ははっきりと悟った。これはワールドクラスの新星なんだと。

ケイトリンのシニアデビューのシーズンは大成功だったと言っていいだろう。彼女は3つの金メダルを獲得した。2012年ネーベルホルン杯、2012年スケート・カナダ、そして2013年カナダ選手権だ。
そのほかの試合でも好成績を残した。2013年四大陸選手権で7位、2013年世界選手権で8位、2013年国別対抗戦ではカナダの銀メダルに貢献した。

だが、ファンが彼女の演技に惹きつけられるのは、その成績のせいだけじゃない。このスケーターにはとても高い芸術性があり――そして、ここがとても重要なのだが――それが非常に自然で独特の芸術性なのだ。彼女の場合、技術的に難しいエレメンツでさえとても自然に見えてしまう。彼女の演技を見ていると、得点やレベル、エッジの角度、GOE、順位などどうでもいいと思っている自分に気づくことがよくある。そんなものは取るに足らないんだという気になってしまう。
ただひとつ重要なのは、ケイトリンがフィギュアスケートをとても楽しんでいるのを見て、観客が心からうれしい気持ちになること。これこそ最も大切なことだ。

ケイトリンは、カナダのニューファンドランド・ラブラドール州にあるメリーズタウンという街でスケートを始めた。メリーズタウンの住人は、この街で生まれ育った彼女の活躍を記念して、「ようこそ、ケイトリン・オズモンドのふるさと、メリーズタウンへ」という看板を立てている。



そんなケイトリンが、今季の印象とスケートへの愛、そして来季の計画などについて語ってくれた。

――ケイトリン、今季をふりかえってみてどんな印象でしたか?

今季はただただ信じられないシーズンでした。シーズンの目標は170点を出すことと、世界選手権で10位に入ることでした。それをどちらも達成できた上に、ネーベル、スケート・カナダ、そしてカナダ選手権で優勝できたんだもの。いろんなことがうまくいったことがすごくうれしいし、さらに高いゴールを目指してもっと努力したいという気持ちになったわ。

――シニアの世界でこんなにすばらしいスタートを切れると思っていましたか? トップ選手の仲間入りを果たしたことについてどう思いますか?

シニア・デビューの年にこれほどの成果を上げられるとは思っていませんでした。今季これほどの成績を残せたこと、トップグループの一員になれたことに、本当にわくわくしています。あのすばらしい選手たちと同じ舞台に立てて、競い合うことができただけで、本当に光栄だと思っているわ。

――今季、あなたにとって最高の場面は? その理由は?

たったひとつの場面を選ぶのはとても難しいですね。すべての試合が私にとってはすばらしい経験だったから。中でもおそらく一番特別だったのは、国際大会で初優勝したときだと思います。ネーベルホルン杯は、その後のシーズンを通して、私に大きな自信を与えてくれました。
この大会の前には何の期待もしていなかったし、自分が何を経験することになるか、まったくわかっていなかったんです。国際大会で表彰台のてっぺんに立つのは、とてもすばらしかったわ。カナダ国旗が上がっていって、国歌が流れて。二度と忘れられない経験だったし、自分はこういう気持ちをこれからも何度も経験したいんだなあと、そのとき実感したんです。

――あなたは難しい技術面と演技の芸術性のバランスをとてもうまく取っていますね。そのコツは何ですか?

フィギュアでは技術面と芸術性はどちらも同じぐらい大切だと、私は思っています。私の場合、技術面よりも芸術面のほうが楽に力を発揮できるんです。練習のときにはその両面のバランスを取ることをすごく努力して、試合ではお客さんを惹きつけることに力を入れています。私の場合、お客さんに演技を見せることを心がけると、技術面で楽になるんです。筋肉が覚えている記憶に自分をあずけることができるし、演技中にいろんなことを考えすぎずにすむから。

――大きな試合でのメンタルの持っていき方や自信の保ち方が、とても上手そうですね。どうしてそういうことができるようになったんでしょう?

子供のころ、私は出場した試合のほとんどで、とてもいい演技をすることができたんです。おかげで自信がついたし、緊張することもほとんどないですね。今はもっと大きな大会に出て、もっと力のある選手と競い合うようになったけど、これは昔出ていた試合と一緒なんだって思うようにしてるんです。自分の目標を持って試合に出て、自分の演技に集中するだけ。リンクに出てお客さんの歓声が聞こえると、私はお客さんのエネルギーを吸収することができるの。そのおかげで落ち着きと自信を保つことができるんです。



――あなたの演技とスケートに対する意欲を見ていると、あなたが疲れているところなど想像できないですね。試合後の疲労や練習のきつさ、演技することのプレッシャーなどといったものにどう対処しているのでしょう?

私だって試合の後や一週間の練習の後は疲れるわ。そういう疲れに対処するのは難しいですね。休息と食事はもちろん回復のために役立つでしょうし、ちょこちょこ休みの日を取るのもいいですね。
あと、友達と一緒にすごすことも役立つんです。ときどき、世界にはフィギュアスケート以外ないような気がし始めるときがあるんですよね。そういうときってすごく疲れるんです。でも、ちょっと時間をとって友達とすごすと、一時スケートから気持ちを離してくれる。で、とてもリフレッシュした気分でリンクに戻ってこれるんです。

――フリーの「カルメン」はあなたにとても合っていましたね。他に、氷上でこんなイメージを作り出したいというイメージはありますか?

演じたい具体的なイメージというのは特にないですね。来シーズンは私のまったく新しい一面をお客さんに見てほしいと思っています。今季はカルメンというキャラクターをうまく演じることができたけれど、今度はまったく違う自分を見てもらいたい、そしてそれをお客さんが気に入ってくれるといいなあと思っています。

――来季の目標は何ですか?

来シーズンはとても楽しみにしています。私の目標は、オリンピックに出ることと、今シーズンより演技を向上させること。ミスを減らしてクリーンな演技をしたいですし、演技構成点を上げられるよう努力したいです。グランプリ・ファイナルにはすごく出たいと思っていますし、オリンピックか世界選手権で6位以内に入りたいですね。今季は10位に入るという目標を達成できたので、今度は6位に入れるよう、すごく楽しみに努力したいと思っています。



+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 World Figure Skatingさんったら、なんでよりによってスピン中の写真を使うの…とは思わないで! じつはケイトリンちゃんの、あの独特の表現力の秘密はこの写真に隠されているんです。それは…つねに笑顔であること! スピン中もジャンプ中も、転倒してしまったときも、演技中はほとんどずっと笑顔! ほんとに怖いぐらい笑顔なんです。もしかして単に地顔が笑顔なのか!?と思ったりもしたけれど、やはり観客を魅了したい、という強い気持ちがあるんですねぇ。


ラコステの失意のキスクラ(;_;)からデールマンのガッツポーズ、そしてケイトリンの女王の舞…と、ドラマチックだったカナダナショナルの女子フリー。この「カルメン」は本当にはまりキャラでした。今季はカナダ以外の会場では笑顔もちょっと固くなってしまったのが残念だったけど、今季はもっと強く、ふてぶてしくなってほしい! まだ垢抜けないところもあるけれど、このノビノビとした力強さは失わないでほしいです。

JUGEMテーマ:フィギュアスケート
カテゴリ:北米女子 | 14:17 | comments(6) | trackbacks(0) | - | - |
パトリック・チャンは気を抜かない!オフアイスのトレーニング
またまたパトリック・チャンの記事で恐縮です。
前々記事でとりあげた国別対抗戦に関する発言について後日談が出ていましたし、パトリックのインタビューって、なにかしら興味深い内容であることが多いんですよねー。(もちろん、単に私がパトリック好きなだけっていうのもありますけど!)

4月19日から5月10日までスターズ・オン・アイスのツアーでカナダ中を回っていたパトリックですが、まずは、そのツアーの最中に取られたらしいインタビュー記事から一部抜粋です。
元記事はこちら→Q&A | Patrick Chan


Q:少し前に、ある大会(日本で開催された国別対抗戦)の必要性を疑問視するコメントをしていましたよね? それに対して反発はあったのでしょうか?

チャン:ちょっぴりあったよ。あのコメントはフラストレーションがたまってつい言ってしまったんだ。とても長いシーズンだったし、世界選手権が終わってまた試合に戻るのはきつかった。僕はISU(国際スケート連盟)に謝罪して、手紙を送ったんだ。自分の感情のままに言ってしまった。今はもうすべて大丈夫だよ。

Q:ISUというところはちょっと独裁政権のようですよね。

チャン:僕はそうは言わないよ、絶対に。ただ、自分の意見を言うべき適切な時期ではなかった、ということなんだ。
 
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

なんと! ISUに謝罪の手紙を送っていたんですね! 手紙の文面は具体的にはわかりませんが、上のコメントからすると、感情のままに発言してしまったが時期が不適切だった、という内容だったのかもしれません。
うーん、ISUからするとパトリックのうっかり発言ということになってしまったわけでしょうか。もしそうなら、すごく残念です。国別の存在を疑問視した部分はとても意義があったと思うんですが、結局ISUには届かないことになってしまったのかな…ああ、もったいなかったですねぇ。



さて、そんなパトリックですが、落ち込んでいるのかなあと思いきや、ショーで大活躍したり、カナダのマクドナルドで一日店長をつとめたりと、元気いっぱいな様子。おまけに、「パトリック節」もまったく錆びついていないみたいで…。

上のQ&Aより少し前に取られたインタビューのようですが、5月3日付でTorontoSunにアップされたこちらの記事です。→http://www.torontosun.com/2013/04/30/figure-skater-patrick-chan-staying-sharp


「パトリック・チャンは気を抜かない」
 
同世代の多くの若者と同じく、パトリック・チャンもゲームで遊ぶのが大好きだ。
ただし、ある程度までは。
オタワ生まれの22歳は、ずっとだらだら過ごしていることはできないらしい。

「ゲームは大好きだよ。でも、しばらくやってると、いい加減立ち上がって何かやらなきゃ、という気分になるんだ」
チャンはSun Mediaとの電話インタビューでそう語った。
「ゲームで遊んでるときは、スポーツをしているときのような感覚は味わえない。スポーツには高揚感みたいなものがあるけど、ゲームにはとりあえず何かやってるという満足感があって、終わったあといい気分になるってだけなんだ」

それに、チャンはソファに座ったまま世界選手権を3連覇したわけではない。
じつは、膨大なオフアイスのトレーニングを積んできたことが、氷上で有利に働いているのだ。このことがライバルたちの関心を引いているのだという。
「僕が適切なオフアイス・トレーニングによって成功を収めていることに、ほかの選手たちが気づいたんだと思うんだ。だから今、多くの選手がそれをやり始めているんだと思うよ」

そう語るチャンは、先月オンタリオ州ロンドンで開催された世界選手権で金メダルを獲得したばかりだ。
「おもしろいんだけどさ、今年、僕と僅差で銀メダルを取った選手(デニス・テン)が、カルガリーにいる僕のトレーナーに会いに行ったらしいんだ。カザフスタンの選手なんだけど、はるばるカルガリーまで僕のトレーナー(フィットネストレーナーのアンディ・オブライエンのこと)を訪ねていったんだよ。体の状態を見てもらって、オフアイスのトレーニングプログラムをもらうためだけにね。今までオフアイストレーニングなんて全くやったことのない選手なんだけど、彼はそれがフィギュアスケートにおいて見落とすことのできないものだとわかったらしいんだ」

チャンによると、フィギュアスケートでは一般的に、オフアイス・トレーニングを導入するのが遅い選手が多かったという。
「ただスケートするだけ、という習慣にこだわりたがる人が多いんだ。でも最近のスポーツ全般を見てごらんよ。記録はどんどん更新され、選手はより強く、速く、柔軟性が高くなっている。どんどん進化して、より優れたアスリートになっていっているんだ。だから、自分もどうにかしてついていかないと」

身長約170センチ、体重68キロの現世界チャンピオンは、ただついていっているだけではない。先頭を走っているのだ。
今はスターズ・オン・アイスでカナダをツアー中だが、たいがいの日は朝9時にジムへ行く。
まずはトレッドミル(ウォーキング&ランニング・マシン)かエリプティカル・マシン(レバーを両手で動かしながらペダルを踏むマシン)を使って有酸素運動によるウォームアップ。15〜20分かけてしっかりおこなう最新式のウォームアップ法だ。例えばトレッドミルなら、まず「踏み台をかなりの急傾斜にして、大臀筋を活性化させ、体をあたためる」。その後、5%の傾斜にして時速11kmでランニングをおこなうという。
その後、入念にストレッチをしてから、explosive-styleの筋力トレーニング。(ダンベルなどの)負荷を使わず自分の体重のみを使う筋トレが中心だ。

「負荷はどんな種類であれ、ほとんど使わないんだ。使うとしても軽いものだし、主に脚や体の芯を鍛える場合だけだね。上半身を鍛えるトレーニングはそれほどやらないんだよ」
チャンの父親は昔、ウェートリフティングをやっていたらしい。
「父は上半身がとてもがっしりしてるんだよ。僕も父の遺伝子をちょっと受け継いでいるんだろうな。筋肉がつきやすいんだ」
氷上練習は週に最大6日。1日あたり3時間半。
「続けて3時間半じゃないよ。間で休憩を入れるんだ」
食事は主に、グルテンを抜いた、オーガニックな食生活を実行しているというチャンは、毎日たいがい朝9時から夕方6時までおこなうトレーニングの締めくくりとして、「スタジオワーク」をやる。コーチのキャシー・ジョンソンの指導で、モダンダンスと体の安定性を向上させるエクササイズをおこなうのだ。

かなりハードなトレーニング・メニューだ。
だが、来月スターズ・オン・アイスのツアーが終了した後、拠点をコロラドスプリングスからデトロイトに移す予定のチャンにとっては、このトレーニングは効果的だという。
「朝、ただリンクにやってくる選手たちと違って、彼らより1時間早起きしてジムでトレーニングするのは、けっこうきついときもあるよ。でも、それをやらなきゃ、もっとひどい1日になることを、自分でわかってるんだ。抜くなら氷上練習を抜いたほうがいいぐらいだよ」
そう語るチャンの目標は、来年のソチ五輪で初のオリンピック・メダルを取ることだ。
「僕にとって、朝ジムへ行って自分を活性化させ、体をあたためることは、とても大切なことなんだ。それが氷上で絶大な効果を生むんだよ」

もちろん、夜になれば、大好きなゲームに向かうひと時が持てているはずだ。

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 いやあ、さすがですね、パトリック! ひたすら前を向いていけるその才能。とにかくソチの金メダルを目指して、一刻もむだにしたくない、そのアスリート魂……。
もう思う存分、とことんやってほしい! そしてソチではこれぞという演技を見せてほしい! こっちも開き直って見守っていくわよ! そんな気持ちにさせてくれる記事でした!!!

JUGEMテーマ:フィギュアスケート
カテゴリ:パトリック・チャン | 08:39 | comments(6) | trackbacks(0) | - | - |
高橋大輔 CNN "Human to Hero" に登場!
"My name is Daisuke Takahashi. I'm 27 years old. I'm a figure skater from Kurashiki in Japan. I won Bronze at the Olympics and was also World champion in 2010."

ですって〜! 英語、とってもきれいな発音じゃないですか!(しかも、日本語のときより噛んでないぞw)

高橋大輔さんご出演の "Human to Hero"、 もうご覧になったでしょうか?
これはCNNワールド・スポーツの中の、苦難を乗り越えて栄光をつかんだアスリートたちを紹介するコーナーのよう。
この動画がもうあがっているんですね。(動画主さま、本当にありがとうございますm(__)m)



インタビューは新横浜スケートリンクでおこわれた模様。先日のプリンス・アイス・ワールドの練習の合間を縫って、という感じでしょうか? 照明がなかなかかっこよくて、氷上のシーンも素敵〜! 本田武史さんの姿もちらっと見えます。

取材ではこの映像よりずっと多くのことを語っていたようで、それがCNNのサイトに記事としてアップされています。映像になっている部分は大輔さんの実際の言葉を取り入れつつ、ざっと訳してみましたので、どうぞ〜。

元記事はこちら→CNN Human to Hero  Daisuke Takahachi: Japan's golden boy on the importance of being 'gorgeous' by Gary Morley, CNN


大輔語録:「演技すること、自分を見せようとすることはとても大切だと思う」(どうしてトップがよりによってこの写真なの〜泣)

「日本のゴールデンボーイ、高橋大輔。“華やかであること”の大切さを語る」

「フィギュアスケートにおいて一番必要な資質……それは華やかさかな、と思います」
日本の高橋大輔はそう言うと、頭をのけぞらせて笑った。だが、彼は大真面目だ。
彼の競技では、派手な動作から、きらびやかな衣装、観客とのコンタクトまで、演技がすべてなのだ。

「フィギュアスケートの一番いいところは、お客さんを独り占めできるところです」
世界チャンピオンにも輝いた高橋は、CNNのHuman to Heroでそう語った。
「演技すること、自分を見せようとすることは、とても大切だと思うんです。でも、自分に酔うことだけは避けようといつも心がけてます。もしも独りよがりで演技したら、お客さんは感動しませんから」
「いわば“キャッチボール”をしているようなものですね。僕もミュージカルや舞台を見ていて、俳優が自分に陶酔しすぎているとちょっと居心地悪く感じてしまう。空気を敏感につかみながら演技できる人が好きですね」

高橋が国民的英雄というステータスにのぼりつめたのは、2010年のことだ。この年、彼はフィギュアスケート日本男子シングル史上初めて世界選手権で優勝し、その1か月前にはバンクーバー五輪で銅メダルを獲得して、日本男子初のオリンピックメダリストとなっていた。
こうした成功にもかかわらず――昨年の世界選手権では銀メダルを取っている――27歳の高橋は、今もなおライバルたちに敬意を持っているのだと告白する。
「自分に特別なものがあると思ったことはないですね。いつも他の選手と比べて自分に足りないもののことを考えてしまうんです」
「他の選手のほうが自分よりお客さんの声援が多いんじゃないかと、つい思ってしまうんです。僕は常に、自分がどうやったらレベルアップできるか考えているし、しょっちゅう他の選手に嫉妬しちゃうんですよね」 彼は笑いながらそう言った。「他のだれかがかっこいい演技をしたら、自分も真似したいと思ってしまう。それが自分のモチベーションになっています」

フィギュアスケートにおいて大きな要素のひとつは、その衣装だ。多くの場合、入念に仕立てられた合成繊維製のもので、ミュージカルの舞台にこそ似合うようなものが多い。
「僕は手足も長いわけじゃないですし、身長も…低いので」 高橋は自嘲気味に言う。「だから、より背が高く、手足も長く見えるような衣装にしたいんです」
「自分自身がちょっと大きく見えるようなもの。腕の動きに余韻が見えるようにヒラヒラをつけてみたりとか」
薄いブレードのついたスケート靴は、さらに重要なものだ。
「スケート靴がなければスケートはできませんから、心臓のようなものですね」
「靴については選手はみんな苦労していると思います。特に僕の場合、スケート靴が長くもたないので。ひと月ごとに替えたり、ひとつの試合が終わるたびに替えたりすることもあるし、ぴったりな靴を見つけるのはなかなか大変なんです。靴がいいかどうかは、演技に影響します。だからとても大切ですね」

岡山県倉敷市に生まれた高橋は、子供時代は体操選手になりたかったという。
だが、そういう運命だったのだろう、自宅の近くにスケートリンクができた。よく体操の練習に行っていた体育館より、リンクのほうが家に近かったという現実的な理由から、彼の未来は決まった。
「母の同僚でスケート大好きな人がいて、その人がリンクに連れていってくれたんですが、そこで目覚めたんです、僕はこれが本当にやりたいんだって」
「僕が育った街ではフィギュアスケートは盛んではなかったですし、リンクはできたばっかりで、プロのコーチもいない小さなクラブしかなかった。だからスケーターの数は本当にわずかでしたね。でも、みんなで力を合わせて、お金をやりくりし、こつを学んでなんとかやっていたんです」

中学のとき、それ以降ずっとコーチをつとめることになる長光歌子と出会った。長光は現在、ロシア人のニコライ・モロゾフと共に高橋のコーチングをしている。モロゾフは2008年にいったん高橋と袂を分けたが、今は再び彼のチームに戻っている。
「僕らは一緒に世界中を回ったんですよ。他のコーチでは珍しいことです」 高橋は長光についてそう語る。「今、正式には僕らはチームなんです。栄養士もいるし、トレーナー、マネージメント会社の人、衣装担当、曲編集、レベルチェック担当、そして振付師もいる」

2010年の成功は、膝の怪我によって1年間競技を離れた後、第一線に戻ってきた直後だっただけに、いっそう嬉しい結果だった。
2007年の世界選手権で銀メダル――これも日本男子初だった――を取った後、前十字靭帯の怪我により、選手としての停滞を余儀なくされたのだ。
「怪我はほんとうに怖いですよ。手術したことは精神的にはプラスになりましたが、自分本来の動きの流れを取り戻すまで約3年かかりましたから」
「オフアイスとオンアイスのバランスですか? 今はあえてバランスを取らないようにしています。なぜならそのすべてが僕個人のライフスタイルの一部だから。体を休めるために休息は取るけれど、休日を取りたいという気持ちにはあんまりならないですね」
 
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カテゴリ:高橋大輔 | 11:30 | comments(10) | trackbacks(0) | - | - |
マックス・アーロン icenetworkインタビュー 新プロは「カルメン」! クワドは5本!
約2週間も更新サボってなんか全然いなかったようなふりをしつつ、サラリといきますよ〜。(^ω^)

今季(7月までは2012-13シーズン、ということで「今季」でいきますね)、いきなり全米チャンピオンになってクワド時代のシンボルとなったマックス・アーロンくんのインタビューが、おなじみのicenetworkにアップされていました。
少し前ですが、5月21日付のこちらの記事です。→Hard-working Aaron aims to modernize 'Carmen'



「努力家アーロン、現代版“カルメン”に挑戦]
――現全米チャンピオン、5クワドで全力前進

マックス・アーロンにとっては飛躍の2012-13シーズンだった。ハイライトは全米選手権優勝と、初出場の世界選手権での7位だ。アメリカが優勝した国別対抗戦でもチームUSAの一員だった。
だが、2014年冬季オリンピックがどんどん近づいてくる中(開会式は2014年2月7日)、アーロンにはのんびりとお祝いムードに浸っている時間はあまりない。それどころか、故郷のアリゾナ州で短い休息をとった後は、もうフル回転で次のシーズンへと動きだしている。

「うん、すごくがんばってるよ」と、アーロンは言った。「僕はオリンピックの金メダルを狙っているんだ。そのためにすべての力を注いでいるよ」

Icenetwork.comでは、そんなアーロンにインタビューを取ることができた。彼は、オフの時間のこと、新しいフリープログラムのこと、現在コロラド・スプリングスの「ワールド・フィギュアスケーティング・ミュージアム」に展示されている「トロン」衣装を見学に訪れたことなどを語ってくれた。

以下のインタビューは、わかりやすく、簡潔にするために少し手を加えている。


Icenetwork.com(IN):リラックスできる時間はたっぷり取れましたか?

アーロン:アリゾナに2週間半ほど帰っていたんだ。寒い気候にはもうこりごりだったから、故郷ですごせてとてもよかったよ。家族や親せき(family)と何度もランチしたり、幼いいとこたちにも会った。楽しかったよ。

IN:帰っている間、スケートはされたんですか?

アーロン:したよ。コロラド・スプリングスのチャリティーショーに出演する予定だったから、その準備のためにちょっとだけ滑っていた。昔のホームリンクに行って、友達や元のコーチ(ダグ・ラドレット)にも会ったよ。彼らは僕のファミリーの一員なんだ。

IN:来季に向けて準備は進んでいますか?

アーロン:ショートはパスカーレ(・カメレンゴ)、フリーはローリー・ニコルの振付なんだ。コロラドのチャリティーショーが終わった後、デトロイトへ行って、パスカーレとショートの振付をしたよ。すっごくかっこいい(super cool)プログラムなんだ。夏に初披露できるのが楽しみだよ。
パスカーレは、僕の振付のレベルが上がるように、とてもよくしてくれた。ショートはすごく楽しいプログラムで、お客さんもノッてくれると思うよ。ほかの選手とは一味違う、目立つプログラムにしたいんだ。

フリーのほうは、全力を振り絞らなくちゃならない。4分45秒間の、すごく足にくるプログラムなんだ。自分は今までと違うこんな動きができるんだってところを見せられることを、すごく楽しみにしているよ。ローリーが「カルメン」の現代版を見つけてくれてね。「カルメン」のクラシックなアレンジとモダンなアレンジが両方入っている曲なんだ。聞いている人にとっては最後のほうまで何の音楽かわからない、最後の最後になって「カルメン」だってわかるんだ。
ローリーのところへ振付に行ったとき、「カルメン」では独創的なスピンをするべきだって彼女が言ったんだ。ローリーの振付は本当にすばらしい。現代的な動きをつくりだすのもすごく上手いんだ。僕は、有名ではあるけれど使われすぎていない曲にしたいと思っていたんだ。自分をスケーターとして成長させてくれるプログラムだと思うよ。

IN:ローリーと組むのはこれが初めてですよね。振付をしたのはいつ? それはどんな体験でしたか?

アーロン:ローリーのところへは早めに行ったんだよ。じつはロンドンでの世界選手権が終わると1日だけ家に帰って、それからすぐカナダへ戻り、トロントでローリーと振付をしたんだ。来季はビッグシーズンになるから、コーチのトム(・ザカライセック)も僕も、新プロに早く取りかかりたいと思っていたんだ。
ローリーとの振付は、1日あたり6〜7時間。今まで彼女と組んだことはなかったけど、彼女が他の選手に振付けたプログラムを見て、すばらしいと思っていたんだ。僕らのチームにとって、彼女は大きな強みになると思うよ。
ローリーは僕を空港に迎えに来てくれて、車の中でその曲をかけてくれたんだ。彼女の家にいるときも、リンクへの行き帰りもその曲がかかっていた。彼女は曲の拍子をすべて把握してるんだ。僕にこう言ったよ、「私を信頼しなさい」って。僕にとって信頼はとても大切なもの。彼女にそう言われて、僕は彼女を信頼できるってわかったんだ。

IN:来季がとても楽しみでしょうけど、同時に今季のショート「トロン」に別れを告げなくてはならないのはちょっと寂しいのでは? 特にユニークだったあの衣装に。

アーロン:ああ、そうだね、それはもちろん。けっこうがっかりだよ。あのプログラムが大好きだったんだ。それにあの衣装は今やコロラド・スプリングスで博物館入りしているんだから……とてもクールなことだよ。すっごくクールなのはね、「United Tron Army」が時々僕宛てにツイートを送ってくるんだ。僕はトロン・ファミリーの一員になってるんだよ。
[*United Tron Armyのツイッター・プロフィールによると、「トロンの超ファン。目的は情報やメッセージ、活動によってトロン隊を結集・団結させ、映画『トロン:ライジング』を救うこと」らしいです]

IN:クワドについてはどんなことを予定していますか? 今季はクワドについてかなり大胆な発言をしていましたね。

アーロン:まだ時期は早すぎるけど、予定ではショートに2本、フリーに3本、クワドを入れようと思っている。僕はトリプル・ルッツが好きだから、クワド・ルッツが入れられたらいいなとは思うけど、今はジャンプだけに力を入れてはいないんだ。バレエやボールルームダンス(社交ダンス)のレッスンもかなりやってるよ。それに、最近新しいスケート靴を買ったところだから、様子見かな。今までの靴は2年半使っていたものなんだ。

IN:それは長いですね

アーロン:うん。トムは、長く使いすぎだって不満だったんだ。

IN:今季、オフアイスではどんな生活を送るつもりですか? 去年は大学の講義を3つほど取っていたんですよね。今年も取る予定?

アーロン:講義は絶対取るつもりだよ。学校は心を休めてくれるんだ。いつもスケートばかりやっているのは、自分にとってあまり健康的でない気がするんだよね。去年ほど取らないかもしれない、1つか2つかもな。僕は不動産業のライセンスを取得したいんだ。

IN:元アイスホッケー選手としては、最近おこなわれていたアイスホッケー世界選手権は見ていたんじゃないですか? 先週末、アメリカチームは銅メダルを獲得しましたよね

アーロン:ああ、もちろん見ていたよ。アイスホッケーは欠かさず見るよ。

IN:アイスホッケーといえば、今でも練習で壁に衝突してしまうことはあるんですか? 世界選手権のときには何度かぶつかっていましたよね

アーロン:(笑いながら)そうだな、2、3度ぐらいはぶつかるかな。特に新しいプログラムを練習しているときはね。何度かローリーをハラハラさせたと思うけど、彼女はすぐに慣れっこになったよ。



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 新プロはカメレンゴとローリー! フリーは現代版カルメン! クワドはショート2+フリー3の合計5本! そんで、将来の夢は不動産業!?

…とアーロンくん、けっこう潔くいろいろ語ってくれていますね! インタビューはちょっと編集が入っているようですが、"cool"が口癖の、飾らず思い切りのいい口調は、恋人グレーシー・ゴールドちゃんと似ているかも!?
おもしろいのは"family"という言葉が何度も出てくるところ。家族や親せきを大事にし、友達や元コーチ、果てはトロン・ファンまで「俺らの身内」という感じで、大切に思っているのがよくわかりますよね。

しかし、個人的に一番おののいてしまったのは、

「僕はオリンピックの金メダルを狙っているんだ。」

というお言葉。「メダル」ではなくて「金メダル」ですかっ!! 
でも考えてみれば、今季1シーズン、正確に言えばシーズン後半の半年だけで、一気に世界のトップクラスまで駆け上がったアーロン君ですから、来季すごいことになってしまう可能性は十分。しかも、もしクワド5本を成功させることができたら、これはえらいことですよ……ゴクリ。
「めちゃくちゃ足にくる」というローリー振付の鬼プロ「カルメン」が、今から楽しみですね!

JUGEMテーマ:フィギュアスケート 
カテゴリ:北米男子 | 12:04 | comments(10) | trackbacks(0) | - | - |
アシュリー・ワグナー インタビュー「私は金メダルがほしい」
なんと前代未聞の中1日での更新ですっ!

Twitterでアシュリー・ワグナー選手自身もつぶやいていた、彼女の最新インタビュー記事。
おお、いよいよオリンピック・イヤーに向けて、選手の情報が出始めましたね! わくわくしますねー!

アメリカ・オリンピック委員会が開設している、その名も「TEAM USA」というサイトに、5月28日付でアップされたこちらの記事です。→Go For The Gold: Ashley Wagner BY JAMIE BLANCHARD
(記事内にはアシュリーへのインタビューらしき動画も掲載されているのですが、これは日本ではブロックがかかっていて見れない模様…。うーん、残念)



「金メダルに向かって アシュリー・ワグナー」

先週、アシュリー・ワグナーがFacebookにアクセスしてみると、「プロフィール欄を完成させてください」というメッセージが表示されたという。
「笑っちゃったわ。Facebookにアクセスしたら、私のプロフィールは完全には記入されていません、というメッセージが出てきたの。出身大学が書かれていない、というのね」と、ワグナーは言った。「大学へ行っていなければ人間として完全ではない、みんなそう思っているのかしら」

今月、ワグナーのウエスト・ポトマック高校時代の友達の多くは、大学の卒業式の舞台に上がり、卒業証書を受け取った。だが、ワグナーにはもっと大きな舞台が待っている。2014年ソチ五輪だ。
「私はまだ大学を卒業していない。でも私は、人があまり経験できないような人生を送っているわ」彼女はオリンピックを目指しながら、パートタイムで勉強している。

ソチ五輪は、全米選手権2連覇中のワグナーの輝かしい経歴を、さらに完璧なものにするだろう。2010年のバンクーバー五輪では、彼女は補欠だった。
「あとわずかなところで、バンクーバーへの出場を逃してしまった。あの出来事がなければ、今の私はないと思うわ。あのおかげで、私は自分のキャリアを見つめ直し、自分の目標を実現するために難しい決断をくだすことができたの。今は自分にオリンピックに出られる力があると感じているわ」

出られる力がある、どころではない。2005年のミシェル・クワン以来となる全米2連覇を果たしたワグナーは、アメリカの女子フィギュアの先頭に立っている。
「今の私は、4年前の自分とはまったく違う」そう語るワグナーは、最近ナイキとのスポンサー契約を結んだばかりだ。「あの頃は、スケートはただ楽しいからやるものだった。今持っているような目標を、当時は持っていなかったの」
当時、ワグナーは18歳で、デラウェア州のウィルミントン・スケーティング・クラブの近くに、コーチのプリシラ・ヒルと同居していた。シニアに上がってフルシーズン競技に出たのは、この年が最初だった。

今は、5月18日に誕生日を迎えたばかりの22歳。練習拠点であるカリフォルニア州のアリソ・ヴィエホのリンクの近くで、ひとり暮らしをしている。2009-10シーズン以降、国際大会で獲得したメダルは6つ。2012年四大陸と2012年スケート・アメリカ、2012年TEBでは金メダルに輝いた。
「今、スケートは私の人生よ」とワグナーは言う。「ここ2、3年の間にたくさんの大きな変化を決断してきたわ。それは私がフィギュアという競技と自分の演技に打ち込んでいるから。自分自身が責任をもってやっている。そのほうがずっと充実しているわ」

ワグナーにはさらなる変化が待ち受けている。この4月、彼女は振付師フィリップ・ミルズとはもう組まない、と発表した。全米2連覇中に滑ったプログラムはショート、フリーともすべてミルズの振付だった。
「新しいものを取り入れる時期だと思ったの。フィリップは偉大な振付師だし、彼が作ってくれたプログラムでたくさんの成功を収めてきたわ。でも、オリンピックイヤーに向けて、まぜっかえしてみたいと思ったの。誰かと居心地よくしているのは楽だけど、居心地がいい状態では成長はしない。私は常にうまくなりたい、向上したいと思っている。ちょっと引っかき回してみること、新しい振付師と組むこと、そういうことによって、それができるんじゃないかと思ったの」

世界選手権で5位となり、国別対抗戦でアメリカが優勝し、長いシーズンが終わって以降、ワグナーは5週間練習から遠ざかっているという。だが、ハワイでの休暇を終えて、今、練習を再開しようとしている。
「今はプログラムを決めるための、ごくごく初期の段階にいるわ。まだ絶対これで滑りたいっていう曲は見つけられていないけど、きっと見つけられると思ってる。プログラムはまだ完成していないけど、今シーズンはものごとを急いで進めるには重要すぎるシーズンよ。2本とも、絶対にこれを演じるのが大好きだと思えるプログラムにしたいの」

ショートの振付をおこなうのは、元アイスダンスの世界チャンピオンのシェイリーン・ボーン(パートナーだったビクター・クラーツとカナダ代表として3度オリンピックに出場)だ。
「シェイリーンにはエキシビションの振付をやってもらったことがあるんだけど、一緒に仕事をしていて本当にすばらしい人なの。振付のプロセスをすごく楽しいものにしてくれる。彼女のプログラムはすべての動きが複雑で緻密。スケーターとして向上させてくれるわ。今季のショートは、おしゃれでセクシーなプログラムにしたいの。シェイリーン以上にそれができる人はいないわ」
フリーの振付はデビッド・ウィルソンだそうだ。

どんな曲を選ぶにしても、ワグナーにとっての最優先事項はプログラムの技術的レベルを上げることだ。3回転-3回転のコンビネーションジャンプを安定して跳べていないワグナーは、ここ2回の世界選手権で4位と5位に終わっている。
「私はいつも、いやになるほどぎりぎりでメダルを逃しているの」と彼女は言う。「その差は3-3だと思う。3-3が選手を分けるのよ」
非営利の教育団体"Classroom Champions"の大使に選ばれているワグナーは、来季は早い時期から、自分が差をつけるほうになりたいと考えている。
「今季はプログラムで3-3を跳ぶまで長く待ちすぎたと思うの。やっと試合で入れられる状態になったときには、プレッシャーで崩れてしまった。来季は二度とそんなふうにはならないつもりよ」
先日まで参加していたカナダの「スターズ・オン・アイス」のツアーで、すでにそれを試してもいる。
「できるだけ3-3になじんでおきたいから、跳べるチャンスがあればどんどん試しているわ」
そう言うワグナーは、来季は試合で3-3を入れてくる可能性が大だ。



だが、ワグナーにとって今季もっとも重大な意味を持つ変化は、振付師の問題でも3-3のコンビネーションの問題でもないだろう。2シーズン前からコーチをつとめてきた84歳のジョン・ニックスが先月、今後はもう試合に帯同できないと、彼女に告げたのだ。
今後は、毎日の練習ではニックスの指導を受けるものの、別にサブコーチを雇う予定だ。練習のときにはニックスと共にコーチングし、試合のときには彼女に同行できる人物をさがすのだという。
「近々、2、3人とのトライアウトを予定しているわ。適当に選んでそれで決まり、みたいなことはしたくない。一番ふさわしい人を選びたいの。きっともうすぐそんな人が見つかると思う」
「スターズ・オン・アイス」で共演したスケーターたちが、候補をしぼる手伝いをしてくれたという。
「まだツアーに出ている最中に、サブコーチの候補を検討しなくてはならなかったの」
今後も南カリフォルニアからの転居は考えていないというワグナーは、そう語った。
「スケーターのみんなは、私が候補に挙げていた主だったコーチ全員と組んだ経験をもっていたのよ。今は候補を数人にしぼったところ。でも、トライアウトが済むまでは誰にも決めないつもりよ」
今後1〜2週間で決まりそうだという。

いずれにせよ、ソチまであとわずか254日だ。
「私の頭の中にある理想のシナリオはこうよ。全米選手権で優勝してオリンピック代表になる。ソチへ行き、ショートとフリーをパーフェクトに滑って、フリー後にはお客さんからスタンディングオベーションをもらう。そして金メダルを取るの。表彰台ねらいでもいいんだけど、でも私は金メダルがほしいのよ」
もしシナリオどおりにいけば、Facebookもワグナーの経歴にそんなに不満を持つこともなくなるだろう。
「でも、Facebookのプロフィール欄のどこに“オリンピック”って書けばいいのか、わからないわね」
彼女はそう言って笑った。
「わかるようになるといいな」

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ほお、新しいショートは、シェイリーン・ボーン振付の「おしゃれでセクシーなプロ」ですか!!
ここのところ、映画音楽やクラシック音楽の、わりと正統派な路線でぐんぐん評価を上げてきたアシュリーですが、オリンピック・シーズンに賭けに出ましたか! 大事なシーズンだからこそ、ひっかき回したい(mix it up)とは、強気な決断ですが、それだけ自分の演技力に自信をつけてきたんでしょうね。
そして、オリンピックでスタオベをもらいたいという勝負のフリーは、ウィルソン振付。渾身のプログラムになりそうですね!楽しみすぎますー。

そして、そして、やはり彼女も……もちろん「金メダルがほしい」んですね!!

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カテゴリ:北米女子 | 05:13 | comments(4) | trackbacks(0) | - | - |
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