スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

カテゴリ:- | | - | - | - | - |
タチアナ・フレイドさん「フィギュアは死にかけてなどいない」
「もう終わりにします」と前回書きましたが……すみません、これが本当に最後です!m(__)m
ワールド男子のパトリック優勝をめぐる一連の報道に対して、おなじみのフィギュア・ジャーナリスト、タチアナ・フレイドさんが反論されていました。

ご自身が運営するfigureskating-onlineに4月4日にアップされたこちらの記事です。

元記事→Figure skating is not dying, but it needs to think bigger by Tatjana Flade



「フィギュアスケートは死にかけなどではない。ただ、もっと大きなことを考えるべきだ」

2013年ISU世界選手権は、プレ五輪シーズンにエキサイティングな終止符を打つ大会となった。世界中の何百万という人が競技を追い、会場には数万人のファンがつめかけた。オンタリオ州ロンドンという開催地の選択にはやや残念な部分もあったものの、カナダは今回もすばらしい主催者だった。

収容人数6650人という比較的小さな会場を選んだことで、主にアメリカを中心とした一部のメディアが、「フィギュアスケートはもう終わりだ」というおなじみの主張と、旧6.0システムが廃止されたことへの恨み節を展開することになってしまった。申し訳ないけれど、あなたたちは過去に取り残されているだけだ。
 
一部のメディアやコメンテーターは、現行の採点システムは誰にも理解できないものだとさんざん言い続けたが、理解していないのは彼らだけだと私は思う。現行のシステムが2003年に導入されてからもう10年になろうとしているし、これはとてもシンプルなシステムだ。エレメンツの技術点と演技構成点を合計して、最も高得点の選手が勝つ、というものなのだから。完璧な採点システムか、と言われれば、答えはノーだ。採点スポーツに完璧なシステムなどありえない。なぜならジャッジは人間であり、人間は不完全なものだからだ。でも、今の選手やコーチたちの間では、このシステムは旧6.0システムよりは妥当だと認識されている。
 
今回のワールドで、物議をかもすような結果があっただろうか? 応えはイエス。議論を呼ぶような結果は昔からあったし、これからも必ずある。率直に言えば、これこそフィギュアをおもしろくしているものなのだ。人々は結果について果てしなく議論することができる。常にみんなが同意できる結果ばかりだったら、きっととても退屈だろう! 今回、パトリック・チャンとデニス・テンのどちらが勝ちにふさわしかったか、私たちは意見をかわし合うことができるのだ。ふつうのスポーツには結果を議論する余地はあまりない。上にも書いたが、フィギュアは採点競技であり、いくらかの主観が必ず入るスポーツなのだ。
 
「フィギュアは死にかけている」派のもうひとつの主張は、新採点システムはフィギュアという競技から個性を奪っており、その結果ファンが離れている、というものだ。人の記憶というのは薄れやすいもの。振り返れば2003年以前には数々の名演技があったが、2003年以降も同様にすばらしい演技はたくさんある。並外れたプログラムと演技を生み出す選手、コーチ、振付師は、現在過去未来いつだって存在するのだ。下位ランクの選手については傑出したプログラムや演技の記憶はあまりないものだが、これはどちらの採点システムだったかには関係ない。ただ、すぐれた演技がそれほど多くないからだ。傑作といえるプログラムはきわめて稀なのだ。なぜなら傑作というのはそういうものだから。

「フィギュアは死にかけ」派が次によく言うのは、テレビ放送があるかどうかだ。こうした記者たちは、世界はアメリカだけではないことを忘れてしまう傾向がある。カナダのCBCは、世界選手権の放送(特に生放送)ではとてもよい視聴率をマークしていた。日本や韓国、ロシアといった国々でも視聴率はかなり高く、やはり特に生放送の人気が高い。また、今は多くの人がインターネットのライブストリーミングを利用するようになった。人々は自分の好きなものを好きな時に見たいと思っている。オンデマンド放送は今後有望なツールだろう。

スポーツの中には、テレビの放映権料を買っている競技もあれば、柔道のようにあまりテレビ放送をおこなわずインターネット放送で視聴者を得ている競技もある。テレビの役割は小さくなっている。筆者も1989年から自宅にテレビはない。1989年当時にはこれはかなり珍しいことだったが、最近はそう驚かれることもなくなった。
 
さて、記者たちが嘆いている観客不足の話に戻ろう。今回のロンドン世界選手権はたくさんの観客を集めた。スケートカナダ(カナダスケート連盟)のプレスリリースによると、3月11〜17日の観客数は合計62000人に達したという。土曜日の2つのイベントは両方とも完売し、木曜、金曜と日曜のエキシビションも売り切れに近かった。一部のメディアがどう書こうと、これが事実なのだ。アジアとロシアをはじめとする他の多くの国々でも、たくさんの観客を集めている。
 
それでも私は、2013年世界選手権はもっと大きな都市の大きな会場で開催したほうがよかったと思っている。きちんとした宣伝活動をし、良心的なチケット料金設定にすれば、客席を埋めることはできるはずだ。この最もよい例が、スウェーデンのヨーテボリで開催された2008年世界選手権だ。当時スウェーデンにはメダルを狙える有力選手はいなかった。フィギュアスケートは国内で特に人気のあるスポーツではなく、スウェーデン選手がメダルを取ったのも1937年が最後だった。それでも会場は満員となり、とてもいい雰囲気に包まれた。よく練られた広報戦略と、開催都市の魅力のおかげで、たくさんの観客がつめかけたのだ。多くのファンにとって、会場の場所は観戦に行くかどうか決める重要なポイントだ。リーズナブルな値段のきちんとしたホテルは十分にあるか? 観光や買い物、食事、会場のアクセスやチケット料金は? 今回、ロンドン世界選手権に行かないことにしたファンからその理由を聞いたり読んだりしたところによると、値段が高すぎたり、不便だったり、ホテルの空きがないのが理由だった人さえいた。会場から離れたホテルしか取れず、会場に行き来するのにレンタカーを借りたり高額なタクシー代を払わなくてはならなかった人たちも実際に知っている。どうか世界選手権のような大きな大会を、ぱっとしない街(ごめんなさい、ロンドン)に押しこめたりすることがないよう、お願いしたい。たとえ地元自治体から経済的支援の申し出があっても、だ。

多くの観客を集めて大成功した世界選手権はヨーテボリだけではない。「フィギュアが死につつある」国、アメリカで開かれた2009年ロサンゼルス世界選手権もそうだった。もちろん、スケートアメリカをはじめとして、客席がガラガラという大会もある。これは開催者自身に問題があるケースも多いと私は思っている。例えばカリフォルニア州オンタリオのように、フィギュアの伝統や人々の関心がほとんど、またはまったくない場所で開催するべきではないだろう。もちろんスケートアメリカは世界選手権ではないから、会場を埋めるためには、特に地元の人に興味を持ってもらわなくてはならない。また、多くの人が身震いとともに思い出すのが「ベルンの冷蔵庫」、凍えるほど冷えきったリンクで開かれた2011年ヨーロッパ選手権だ。観客は楽しみに来ているのだ。暖房も入っていないリンクで何時間も、スイス軍の毛布にくるまって過ごしたりなどしたくない。これはまったく受け入れがたいことだ。幸運なことに、その後ルールが改正され、リンクの暖房が義務化されたため、こういう事態はおそらく二度とないだろうが。

フィギュアスケートは死にかけなどではない。ぴんぴん生きている。だがフィギュアはもっと大きなものの見方をして、もっと自信を持たなくてはならない。なぜならフィギュアスケートは、運動能力と芸術性、音楽、演技、そして人をひきつける魅惑と人間性が混ぜ合わさった、最も魅力的なスポーツのひとつなのだから。

タチアナ・フレイド



+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

タチアナさんはtwitterで、「いくつかの記事には本当に腹が立った。それで違う意見を言いたかった。みんなが同意してくれるわけではないでしょうけど、それでいい」と言っています。
私もこの記事のすべてに納得というわけではないけれど、なかなか「男前!」な意見表明ではありませんか! それに数々の批判的な記事にくらべて、フィギュアスケートへの愛がひしひしと伝わってくる気がします。

さて、もうすぐ国別対抗戦が始まりますね! 欠場する選手が相次いでいるのが残念ですが、それでも今シーズン最後のビッグイベント、楽しみですね!!!

JUGEMテーマ:フィギュアスケート
カテゴリ:2012-13シーズン | 05:10 | comments(10) | trackbacks(0) | - | - |
ウィーバー&ポジェ、ケガを乗り越えて国別対抗戦へ
うかうかしているうちに、もう明日から2013年国別対抗戦! 気になる練習レポートもどんどん入り始めましたね。いよいよだー!
今年、個人的に特に楽しみにしていたのがアイスダンスだったんですが、メリチャリとテサモエは不出場だし、出場予定だったペシャブル、じつは一番見てみたかったボブソロが、怪我のため相次いで棄権…・゜・(ノД`)・゜・
でもでも! ケイトリンの怪我で今季は絶望?と思われていたのに、みごとワールドで感動のカムバックを果たしたウィバポジェ! 彼らにとってはこの国別、お遊びの試合などではないようです!

4月9日付でカナダのCBC sportsに掲載されたこちらの記事です。
元記事→Kaitlyn Weaver, Andrew Poje look to finish challenging season strongly

 
「ウィーバー&ポジェ、苦闘したシーズンをいい形で終わりたい」

ほかの選手たちにとっては、国別対抗戦は長かったシーズンのしめくくりの大会だ。だがカナダのアイスダンス、ケイトリイン・ウィーバーとアンドリュー・ポジェ組にとっては、中断を余儀なくされたシーズンの中で、もう一度試合にのぞむ貴重なチャンスになる。

ふたりはカナダチームの一員として、今東京にいる。ウィーバーがリンクの壁に足から滑りこんで激突し、足首を骨折してから、4か月になる。

カナダではオリンピック金メダリストのバーチュー&モイヤ組に続く力を持つふたりは、怪我明けに出場した先月のロンドンでの世界選手権で5位に入賞した。ウィーバーが練習を再開してわずか2週間だったことを考えれば、これは大健闘だ。しかも、彼女の足首には、腓骨を支えるためのプレートと5本のビス埋め込まれていた。
「今季の状況と私の怪我、そしてカムバックを考えると、(ワールドに)出られたのはすばらしい経験だったわ」デトロイトの練習拠点で、ウィーバーは最近そう語った。「最終的に5位になれたことはとても感動的だった。本当に信じられない瞬間だったわ。私たちがあの状況からあんなふうにカムバックできたことは、私たちの決意の強さとスケートへの愛を本当に表しているんだと思う」

国別対抗戦のアイスダンスは、木曜日にショートダンス、金曜日にフリーダンスが行われるが、バーチュー&モイヤ組を含むワールド上位4組が出場していないため、2人が優勝候補の筆頭と目されている。
「どんな大会であっても、もう一度試合に出ることができて、今季を満足な形で終わることができることを、私たちはすごく幸せに思っているわ」

カナダチームを率いるキャプテンは、世界選手権3連覇のパトリック・チャン。ほかに17歳のケイトリン・オズモンド、ペアでワールド銅メダリストとなったメーガン・デュハメル&エリック・ラドフォード組も出場する。

カナダは、今季の国際戦のポイントでランキングトップにつけている。来年ソチ五輪で初めて導入されるフィギュアの団体戦でも優勝候補になる。今回の国別対抗戦の出場資格を得たランキング上位国は、ほかにアメリカ、日本、ロシア、フランス、中国。
各国から男女シングルに2人ずつ、ペアとダンスにひと組ずつエントリーする。総合得点で優勝した国には賞金20万ドルが与えられる。

ほとんどの選手にとって、この国別対抗戦は長いシーズンのしめくくりとなるが、昨年12月14日に負傷したウィーバーとパートナーのポジェは、まだ調子を取り戻そうとしている最中だ。23歳のウィーバーによると、ワールド以降、怪我からワールドまでの間にやった練習と少なくとも同じ程度の練習は積めてきたという。
「なので、私たちは強い気持ちでいます。余裕があって、自信もあるわ。ワールドでできたことを、またここでやればいい。そう思うとより一層自信になるし、全力でやれば何だってできることが自分たちにはわかったの。ワールドにのぞむときには背負うものもあまりなかったから」

だが、ウィーバーは再び、試合から遠ざかることになる――東京から戻ったらすぐに、プレートとビスを取り除く手術を受ける予定だからだ。
手術を来シーズンの後まで伸ばすこともできた。だが、「これをつけたままだと、スケート靴の中で邪魔になってしかたがない」のだそうだ。「骨折が十分治ったら、できるだけ早く除去手術を受けるつもりよ。これとまたもう1年間付き合う気はないわ。ビスは皮膚のすぐ下に入っているから、このまま滑るのはあまり快適ではないのよね」

こういう形で短くなってしまった彼らのプレ五輪シーズンだが、それでもウィーバー&ポジェ組はソチの有力なメダル候補だ。むしろ、ここ2、3か月の経験からフィギュアに対してまったく新しい見方ができるようになった、とウィーバーは言う。
「私たちは学んだの、毎日がどれほど貴重かということを。私たちは毎日、自分たちが大好きなことをすることができるし、私たちがスケートをするのはそれが私たちが情熱を感じているものだから、そして楽しいから、おもしろいからよ。こう思えるようになったおかげで、もっと楽しくなったし、もっとポジティブな状況になったの」と、ウィーバーは言う。「どんなことでもそれを失うことがありえる、そんな気持ちを知ったことは、すばらしい学びの経験だったわ」

カナダチームからは他に男子のケビン・レイノルズ、女子のガブリエル・デールマンが出場する。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


カムバックのワールドでみごと5位。フリーの「Humanity in Motion」。白い大理石の彫像が、男性のキスで生身の女性に…だが、やがてキスの魔法はとけ、彼女はもとの彫像に…というストーリー。彫像をかかえるようなリフトがすばらしい! もう一度こんなすばらしい演技と、ふたりの笑顔が見れますように!

さて、初日の明日はダンスのSD、男女のショートがおこなわれます。リザルトページは→こちら
練習レポでは中国のハン・ヤンくんが絶好調だとか!? こ、これはショート1位発進もありうるかも!!!??? 楽しみですぅ!!!

JUGEMテーマ:フィギュアスケート
カテゴリ:アイスダンス | 17:07 | comments(4) | trackbacks(0) | - | - |
グレイシー・ゴールド インタビュー@World Figure Skating
ここのところ、更新サボってばかりで申し訳ありません…。

国別対抗戦が終わって、今シーズンもめでたく終了。オフシーズンに突入ですね! とはいえ新プロ情報やら、表彰式や合宿のニュースやら、ショーや来季の情報やら、録画しなくちゃならない再放送やらいろいろありすぎて、気が休まる暇がないスケオタあるあるです!w

この時期、海外メディア的にはちょっぴり閑散期になるのですが、World Figure Skatingというサイトに、グレイシー・ゴールド選手の最新インタビューがアップされました。
4月19日付のこちらの記事です→Gracie Gold: “I perform my best when I stay fully in each moment” By Vladislav Luchianov

 
「グレイシー・ゴールド、”その瞬間に集中すればベストの演技ができる”」

「金(ゴールド)の価格が少しずつ上がってきた」とウォールストリートの人間は言うけれど、私はやっとその意味を理解することができた。アメリカの17歳、グレイシー・ゴールドにとって、シニアデビューのシーズンの出だしは好調なものではなかった。

だが、長いシーズンのうち、「出だし」はごく一部にすぎない。シーズンを通して見てみれば、彼女は演技の水準が自分の名字に見合ったものであることを、何度も証明してきた。優勝した選手の演技にまったく見劣りしない演技さえあった。今季は試合で金メダルを獲得することこそできなかったが、着実に向上している演技を見れば、彼女がやがて大きな成果を手にするのは間違いないと断言していいだろう。

シニアのISUグランプリデビューとなった2012年スケート・カナダで、ゴールドは7位に終わった。だが2試合目の2012年ロステレコム杯では銀メダルを獲得。そして2013年全米選手権では、ショートで9位だったものの、フリーではすばらしい演技を見せて首位となり、総合で銀メダルに輝いた。

アメリカ代表として出場した2013年四大陸選手権では6位。続く2013年世界選手権では、ショート9位、フリー5位、パーソナルベストとなる総合184.25点をマークして、6位となった。同じアメリカ代表のアシュリー・ワグナーは5位となり、ふたりで2014年冬季五輪のアメリカ女子3枠を確保したのだ。

東京で開催された2013年国別対抗戦では、シーズンベストとパーソナルベストを更新する188.03で3位。チームUSAは2009年以来2度目となる金メダルに輝いた。

そんな彼女に今シーズンのこと、オリンピックシーズンの目標、オフの過ごし方などを聞いた。


――はじめに、今シーズン最後の試合だった国別対抗戦の印象を教えてもらえますか? チームUSAは優勝し、あなたもパーソナルベストとシーズンベストを更新しましたよね?

Gracie:国別はシーズンの締めくくりとして完璧な大会だったわ。私は東京が大好き、日本のファンはすばらしいの! フィギュアスケートではチームで戦うことはあまりないし、アメリカチーム内の友情は本当に素敵だったわ。シーズンベストとパーソナルベストを更新できて、チームの優勝にも貢献できたのは、幸せな成果だった。チームのみんなと表彰台に立ったあの場面は、私のキャリアのハイライトになったわ!

――全体的にシニア1年目のシーズンを自分でどう評価しますか?

Gracie:今季はとても苦労が多かったけど、結果的にはとても実りの多いものだったわ。自分自身についてたくさんのことを学んだし、世界レベルで戦うプレッシャーへの対処の仕方も学んだの。私は世界でもトップクラスにいるんだと、まわりにも、自分に対しても証明できたと思う。今年は何度か辛い場面もあったけど、それをくぐりぬけることができたし、そのおかげで強くなったと思うわ。



――では、今シーズン最も感動的だった場面は? そして、その理由は?

Gracie:最も感動的だったのは、全米選手権でフリーの演技を終えた場面ね。ショートは本当に残念な演技しかできなくて、世界選手権に出るという夢はもう消えてしまったかと思ったあそこで、あんなフリーを滑ることができたのは本当に信じられないことだったわ! 不可能なことなんか何もないと感じられる、誰もが夢見るような瞬間だった。

――初出場の世界選手権で6位になりましたね。こんな成功を予想していましたか?

Gracie:正直に言うと、今度の世界選手権に出るにあたって何を期待すればいいのか、自分でわからなかったの。私の最大の目標は、ショートとフリーをノーミスで滑ること、そしてアメリカ女子が3枠を取り戻す役に立つことだった。3枠確保のためには10位以内に入らなくてはならないことはわかっていたの。フリーのあの得点と、6位に入れたことは、すごくうれしかった。最初の世界選手権はすばらしい経験だったわ!
 
続きを読む >>
カテゴリ:北米女子 | 10:09 | comments(4) | trackbacks(0) | - | - |
パトリック・チャン節、ひさびさの炸裂! Tronto Starインタビュー
ワールド男子の採点騒動で話題をふりまいたパトリック・チャン(って、ふりまいたのはパトリックではなく外野のほうなんですけどね)ですが、今度はなんだかものすごく率直に語った記事が登場しました。かつて数々の放言(?)で知られていたパトリック、最近はちょっと大人になったのかなあ、なんて思ってたら、これがまた!!

筆者は時々やや煽るような文章を書く記者さんみたいなので(ちなみにこの記事も)、その辺はちょっと割り引いて読んであげるといいかなあーと思うのですが……はい、すみません、単におもしろがってるだけです。これでもけっこう好きなんですよ、パトリック!!!

*けっこう悪ノリ感たっぷりな記事なので、ご不快に感じられる方もいらっしゃるかもしれません。そのあたり、どうかご容赦くださいm(__)m

Toronto Star紙のthestar.comに4月20日付でアップされたこちらの記事です。
Patrick Chan’s new mantra: figure skaters of the world unite  by Rosie DiManno



「パトリック・チャンの新しい持論、
“世界のフィギュアスケーターたちよ、団結せよ”」

パトリック“ノーマ・レイ”チャンは、今こそフィギュアスケーターが組合を結成すべきだと思っているらしい。
[*ノーマ・レイは同名のアメリカ映画の主人公。工場で組合を作ろうと悪戦苦闘するシングルマザー]

「スケーターの組合をつくるなら、僕は先頭に立って支持するよ」世界選手権三連覇、トロント生まれのパトリック・チャンはそう断言した。「本当にばかばかしいよ。僕らは彼ら(ISU=国際スケート連盟)のいいように利用されているんだと思う。お金をもうけているのは彼らなのに」

組合の話のきっかけは、先日、日本で開催された国別対抗戦だった。チャンは、消耗の多いシーズンの最後におこなわれるこの大会に、本当は出たくなかったのだが、無理やり出場させられたのだという。国別を欠場するか、金曜日に「エア・カナダ・センター」で始まったスターズ・オン・アイスへの出演を見送るか、どちらかしかなかった。もし国別に出なかったら、ショーへの出演も禁止になっていたに違いないからだ。
[↑ 規定では、選手はどんな理由でも国別を欠場することができる。ただし、世界選手権から国別の数日後まで試合やショーに一切出演しない場合に限る、となっているそうです]

「怪我をしたと言うこともできた。たくさんの選手がそう言ったんだからね、ロシア選手とか中国選手とか」そういうなあなあな言い訳で免除してもらうには、チャンは正直すぎるのだ。「罰金がかかるなら払ってたさ。でもISUは欠場を許してくれなかったんだ」

カナダチームが2位に終わった、東京開催の2013年国別対抗戦。22歳のチャンはワールドランキングによってチームの一員に「指名」された。ケビン・レイノルズも名を連ねたが、もしチャンが欠場なら、規定を満たす2番目の男子選手は、2012年カナダ選手権5位でISU的には有力選手とは言えないアンドレ・ロゴジンだけになってしまう。アイスダンスのテッサ・バーチュー&スコット・モイヤ組は国別を回避することができたが、これは国内2位のウィーバー&ポジェ組が派遣に見合った有力選手(世界選手権5位)であるせいでもある。同じく、現世界チャンピオンのアメリカのメリル・デービス&チャーリー・ホワイト組も、出場を辞退した。

「スコットとテッサはうまく抜け出すことができたんだよね。チャーリーとメリルもそうだ」と、チャンは言う。「なぜなら、彼らが抜けてもトップから格下に落ちるわけではないから。僕の場合はそうはいかない。僕に代わる同等の価値をもった選手がいると思う?」

2009年に始まった国別対抗戦は、賞金総額100万ドルという派手な大会で、世界の上位6か国が参加する。選手たちからは汗の最後の1滴まで、テレビ放映権料からは最後の1ドルまでしぼりとろうと企画されたイベントで、ソチでいよいよオリンピックデビューを予定している。もうひとつの「ワールド」――カナダのロンドンで開催された本物の世界選手権――の後では、これは非常に期待外れな大会だった。

「僕はこの大会がそんなに好きじゃないんだ」とチャンは言う。「本当に楽しみにしてる選手なんて誰もいないよ。世界選手権で競技は終わってる。(世界選手権とは)大違いなんだよ。リンクには何の輝きもないし、スリルもない。すばらしかったロンドンの後だったから、あそこで滑るのはものすごく大変だったよ」

さらに、まったく意味のない国別対抗戦には、もうひとつリスクがある。シーズン最後に選手が怪我を追うかもしれないというリスクだ。まさしくこれが、ロシアのコンスタンチン・メンショフに起こったことだった。彼はフリー演技中にジャンプで転倒し、肩を脱臼したのだ。

「あれが僕だったら? もし僕が、ばかげた試合のばかげた怪我のせいで、来季の…オリンピック・シーズンのための練習が台無しにされてしまったら?」

これまでは、国別のために練習することはほとんどないと言っていたチャンだが、先日の世界選手権での金メダルがなにかと取り沙汰された――フリーは転倒2回など散々な出来だった――ため、今回はこの大会への嫌悪感はひとまずわきへ置いて、まじめに練習したのだという。それもこれもいい形でこのシーズンを終えたかったからだ。

結果は、ショートでは首位だったものの、フリーでは3回転倒し、総合2位。優勝は日本の高橋大輔だった。「最高の演技ができた選手もいたけれど、僕は単純にそうではなかった。でもチームのための仕事はできたし、銀メダルを持って帰ることができた。去年(の銅メダル)に比べたら進歩だよね」

国別はチャンのフリー「ラ・ボエーム」を見る最後の機会でもあった。「あのフリーはあんまり好きなプログラムじゃないんだ。オリンピックであれを滑る自分は考えられないな」

2013-14シーズンのフリーの曲はすでに頭の中にあり、デビッド・ウィルソンによる振付も来月には完成する予定だという。ショートについては、今季のラフマニノフ「エレジー」を継続するつもりだ。「ショートはとても美しいプログラムだ。間違いなく、僕の中のベストな部分を引き出してくれるんだ」 世界選手権で出した世界最高点も含めて、ということだろう。
続きを読む >>
カテゴリ:パトリック・チャン | 15:54 | comments(31) | trackbacks(0) | - | - |
| 1/1PAGES |