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震災・復興・羽生くん〜NHK杯 AFP通信の記事より
NHK杯から1週間もたってしまって今さら感満載ですが、AFP通信社が世界のメディアに配信したこの記事。これは絶対に掲載したいなあと思っていました。
先日、N杯の会場のことに関するコメントをいただきましたが(cocoさんありがとうございます!)、あの会場、じつは震災直後には遺体を安置する場所として使われていたんですよね…。そのことについて書かれた記事です。

もと記事はこちら→Japan win raises roof in tsunami morgue

「日本選手の勝利が安置所にひびかせた大歓声」

東日本大震災(原文ではtsunami)のあと、遺体安置所として使われていたアリーナ。その場所で、地元出身の高校生・羽生結弦が感動的な勝利を飾ったことは、復興への努力を続けている地元にとって大きな励みとなった。
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2011年3月に東日本を襲った大地震と津波は、地域全体を崩壊させ、18000人以上の人命を奪った。その悲劇から立ち直る一環として、スポーツが使われている。

フィギュアスケートのグランプリシリーズNHK杯は、宮城県利府町のセキスイハイム・スーパーアリーナ(客席数7000)で開催された。このアリーナがあるエリア(宮城県総合運動公園)では、ほかにU-20サッカー女子ワールドカップや、トライアスロンの国際試合なども開催されている。
アリーナ自体も、安置所としての緊急の役目を終えると、修復され、神主によって清められた後、7月のハンドボール全日本選手権など、コンサートやスポーツイベントの会場として使われてきた。

日本スケート連盟は、NHK杯の会場として宮城を選んだ理由を、「世界中から寄せられた支援に応え、日本の復興のメッセージを発信するため」としている。
「日本の東北から、ありがとう。」日曜日におこなわれたエキシビションでは、被災した「東北」という地域名とともに、数か国語で書かれたメッセージがリンク上に投影された。

その前日の男子フリーでは、隣接する仙台市出身の高校生、17歳の羽生が優勝し、地元ファンから「おかえりなさい」という大歓声がわき起こった。
「羽生くんのおかげで、私たちもがんばろうって思えます」会場外の露店で焼きそばを売っていたヨネザワ・ユキコさんはそう言った。

自宅と練習リンクが被災した羽生は、グランプリシリーズ2勝目の喜びにひたりながら、(フリー演技直後)氷をそっとなでた。「リンクに声をかけたんです、本当にありがとうって」彼はあとでそう語った。
2010年世界ジュニアで優勝した羽生は、ショートで自らの世界最高得点を更新して、フリーでも首位だった。大会当日、2度の中規模の地震があり、暗い記憶がよみがえったが、それでもひるむことはなかった。

アイスダンスで優勝したアメリカのメリル・デービス&チャーリー・ホワイト組も、特別な感情を抱いたという。
「アイスダンスの素敵な点のひとつは、見る人の感情をゆさぶることができることだと思うんです」とデービスは言う。「だから、ここのお客さんの前で演技できたのは、私たちにとって光栄なことです。みなさんに元気を与えることができたらうれしいです」
2011年世界選手権金メダリストの2人は、去年と今年の夏、ショーに出演するため日本で過ごした。特に去年のショーは「常に震災の犠牲者にささげるものでした」と彼女は言う。

セキスイハイム・スーパーアリーナは、震災から3か月間、遺体安置所として使われた。通常の施設ではとうてい追いつかなかったため、ここをはじめ多くの建物が安置所となっていたのだ。
約1000体の遺体が検死され、遺族と対面したこのアリーナは、大津波が壊滅的な被害をもたらした海岸沿いの地域から、わずか8km離れた高台に建っている。

地域再生への数々の努力にもかからわず、東北地方は今もなお明らかに荒廃していて、南北にのびる海岸地帯は戦後の廃墟さながらだ。
今も数十万もの人々が事実上、家を失ったままだ。地域の再建が遅れていたり、福島第一原発の放射能汚染によって危険区域となってしまい、いまだに戻れないためである。

そんな中、スポーツ関連のイベントがさらに予定されている。今週末は、女子レスリングの小原日登美をはじめとするロンドン五輪のメダリストたちが、仙台市の街中をパレードすることになっている。
また、12月26日には同じ仙台市で、Jリーグ選抜とヨーロッパで活躍する海外組のサッカー選手たちとのチャリティーマッチが開催される。
                                                       (27/11/2012)
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 今年のNHK杯。宮城県で開催、しかも高橋、羽生というワールドメダリスト2人が出ると決まったとき、ちょっと複雑な思いを持った方も多かったんじゃないでしょうか?
話題が集まるのはどうしても羽生くんだろうし、試合を“復興ショー”に使うのはどうなの?当の羽生くんにもそんな役割を負わせるのは違うんじゃないのかなと…。

でも、このアリーナが遺体安置所として使われていたことを、遅ればせながら知ったとき、私はそんな気持ちは消えてしまいました。たくさんの棺が整然と並んだ体育館のような場所の映像は、今でも頭の中にはっきりと残っています。この場所で選手たちがどんな演技をするのか、それだけを見ようと思うことにしました。

そして、羽生くんのあの完璧なショート、ミスがあっても会場を虜にしたフリー。
フリーの得点の出方については、いろんな意見があるんだと思います。たしかにプログラムとしての完成度はまだ高くないし、スタミナ切れした後半にはスケーティングも荒くなってしまいます(スケアメより大幅に改善してきたのはすごいですけどね)。
でも、カート・ブラウニングも魅せられてしまった、あの終盤のスピンからフィニッシュにかけての笑顔…あのとき、会場がぱーっと明るくなったような感じがしたんです。ありきたりの言葉ですみませんが、あの瞬間のためにこの会場があったんだなあと…。

そして、そして、このEX。



・゜・(ノД`)・゜・

…正直に言うと、「復興をアピールするためのNHK杯」というスケ連の方針には、今でも違和感はあります。でも、そんな大人のもくろみを羽生くんはあっさりと引き受けて、期待された以上に大役をつとめあげ、本当に東北の希望の星になってしまいました。すごい人です、やっぱり。

JUGEMテーマ:フィギュアスケート 
カテゴリ:羽生結弦 | 06:00 | comments(39) | trackbacks(0) | - | - |
グランプリ・ファイナル2012プレビュー GoldenSkateより
ついこの間、劇的にNHK杯が終わったと思ったら、もうグランプリ・ファイナル&ジュニア・グランプリ・ファイナル。スケートファンやってると、時間ってどんどん過ぎていきますよね〜汗。
おなじみのGoldenSkateでは、このビッグイベントについて、ものすごく長いプレビュー記事がアップされました。全文訳す能力は私にはとうていない……ので、すみませんがシニアの男女についての部分のみ、ソチ到着の写真(現時点であがっているもの)とともに、ご紹介したいと思います。

もと記事はこちら→2012-13 Junior Grand Prix and Grand Prix Final of Figure Skating Preview


【シニア男子】

もし世界王者のパトリック・チャンと、スペインの「クワドモンスター」ハビエル・フェルナンデスがいなかったら、このファイナルは「ミニ全日本選手権」になっていただろう。6人のうち残りの4人はすべて日本選手、それぞれが独特の魅力を持った選手ばかりだ。

今、勢いにのっているのは日本の「神童」羽生結弦だろう。現世界選手権銅メダリストの17歳。ソチでは18歳の誕生日に、世界最高点を出したショートをすべることになる。ここまでの試合で彼は、よく練り上げられたプログラムに4回転ジャンプを組みこみ、着氷することができることを証明してきた。ノッているときの彼は誰にも止められない。

羽生はワシントン州ケントで開催されたスケートアメリカで銀メダル、故郷の仙台で開かれたNHK杯では同じ日本の高橋大輔をくだして感動的な優勝を果たし、2度目のファイナル出場をつかんだ。この両方の試合でショートの世界最高記録を更新し、今や世界トップクラスのスケーターであることを印象づけた。


乗り換え前後でしょうか?ファンから渡されたっぽい(?)ウサちゃんと。(スポーツ報知より)

ファイナルで羽生の最大のライバルになるのは、カナダのパトリック・チャンだろう。シーズン最初のスケートカナダではミスが目立ったが、2週間後に優勝したロステレコム杯では本来の調子をかなり取り戻したように見えた。
 
「ジャパンオープンではひどい演技をしてしまったけど、その後は試合ごとによくなっているよ」21歳のチャンはそう語った。「スケカナはちょっとまし、ロシアはさらによくなった――特に自信を取り戻せたこと、そして技術的な面でね。両方のプログラムがしっくりくるようになって、前より滑りやすくなってきたよ」
 
チャンはさらに言った。「ロシアのあとは、ファイナルが決まってうれしかった、行けるかどうかわからなかったからね。行けると知って、肩の荷が下りてほっとしたよ」

ここ数シーズン、チャンにはミスをしても勝てる余裕があったが、今年はそうはいかないだろう。ライバル選手たちが追いついてきたからだ。グランプリ・ファイナル3連覇をねらうなら、盤石のスケートをしなくてはならない。
 
「とてもおもしろい試合になると思うよ」カナダ選手権を5度制しているチャンは言った。「ソチに行けるというだけで楽しみだよ。今後のために、ものすごく有利になるだろうしね。もちろんベストの演技がしたいと思ってる。いい選手、強い選手がそろったからね。彼らの目の前でいいスケートをすることが大切になると思う、おそらくこれがオリンピックの最終グループになるだろうからね」

男子最年長となる26歳の高橋大輔は、2010年に世界王者、昨季のニースワールドで銀メダリストになったときの強さを失っているように見える。中国杯とNHK杯でともに銀メダルに終わったことが、この円熟したパフォーマーの勝利への欲望に再び火をつけることになったかもしれない。高橋は羽生やチャンと戦うのに必要なものをすべて持っているが、優勝をねらうなら4回転を決めること、そしてほかのジャンプでも着氷に気をくばることが必要になる。


おお、あいかわらずのファッショニスタぶり。このハット、ここのところのお気に入りですね。マフラー素敵(欲しい)。しかし今シーズンの大ちゃん、やせましたね。顔がほっそい。(毎日新聞より)

2011年世界銀メダリストの小塚崇彦も、メダル争いから外せない選手だ。チャンと同じく、小塚は基本的なスケーティングの名人であるだ。だが、彼が時に失ってしまうのは、自分に対する自信だ。名古屋出身の23歳の小塚が、もしもミスを犯してしまったら、昨季のワールドで11位に終わったように、惨敗につながってしまう可能性もある。

リラックスした、いい表情〜。おお、マフラー(珍しく)おしゃれじゃないですか!? (共同ニュースより)

スペインのハビエル・フェルナンデスは、スケートカナダでチャンに対して驚きの勝利を飾り、2010年ロシア杯以来グランプリシリーズで負け知らずだったチャンに土をつけた。だが、21歳のフェルナンデスは、強敵ぞろいのNHK杯では苦戦し、羽生、高橋、アメリカのロス・マイナーに次いで4位に終わった。昨年のファイナルで銅メダルだった彼は、NHK杯以降ファイナルへの準備を整え、再び表彰台をねらえる状態になっていると伝えられている。
 
「練習はとてもうまくいっているよ」とフェルナンデスは言った。「(NHK杯以降)練習できたのはわずか4日間だったけど、ロシアへの準備はすっかりできている。2本のプログラムをしっかり滑りきることと、表彰台に乗ること。この両方ができたらすごくハッピーだろうね」
 
今回の出場者のサプライズは間違いなく、これまで無名だった22歳、日本の町田樹だ。シーズンはじめにスケートアメリカの銅メダルで自信をつけたらしい彼は、数週間後の中国杯で初のグランプリ優勝を手にした。2010年四大陸選手権で銀メダルをとっていた彼は、フレッシュでエキサイティング。ライバルとの戦いに必要な道具もすべて備えている。弱点は大舞台での経験の少なさだ。
 
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カテゴリ:2012-13シーズン | 13:13 | comments(9) | trackbacks(0) | - | - |
グランプリ・ファイナル2012 男子SP結果と動画


グランプリファイナル2012、第1日目が終わりましたね!深夜にストリーム&オンリザ観戦されたみなさま、お疲れ様でした!
女子はテレビでご覧になった方が多いと思うので、とりあえず男子SPの動画だけ貼っておきます。(動画は今の時点であがっているものです。動画主さま、さっそくありがとうございます!)


プロトコルは→こちら













詳しい感想などはまた改めてってことで…とりあえず、大ちゃん、スターだった!パトリックとゆづ、ミスがあっても強し!小塚くん、今季一番力強かった!ハビくんとまっちー、明日がんばろ!

・・・おやすみなさいm(__)m

JUGEMテーマ:フィギュアスケート 
カテゴリ:2012-13シーズン | 03:04 | comments(4) | trackbacks(0) | - | - |
m(__)m
「ファイナルの男子SP」、という誠に中途半端なところで更新がとどこおっておりまして、せっかく訪れてくださった方には大変申し訳ありませんm(__)m

私ごとですが、ただ今ちょっと家の都合でバタバタしておりまして・・・・・ちょっとすれば、また「遅ればせ記事w」をどんどんアップしたいなと思っておりますので、またその時にはよろしくお願いしますです。

お詫びと、せっかく訪れてくださったお礼に、ステファンの素敵練習動画をどうぞ〜。



ああ、ほんとうに素敵❤………最後のトリプル・チキン・スライドってのがまたお茶目で❤

カテゴリ:- | 10:14 | comments(4) | trackbacks(0) | - | - |
カートとPJのポッドキャスト グランプリファイナル男子編+全日本予想!
超〜遅ればせですが、カートとPJのポッドキャスト、ここまできたらやらないわけにはいかない!と勝手に決めて、今回もトライしてしまいました。
6回目の今回は「グランプリ・ファイナルふりかえり」。なんとおまけで「全日本予想」(!)までついています。

このポッドキャスト、日本からのアクセスが多いらしく、今回は日本人ファンへのあいさつから始まってます。で、カート、「僕が早口すぎると言われてるらしいね。」なんて言ってるくせに、今回も相変わらず、というかいつも以上の早口ぶり!…なので、すみませんが、例によって男子シングルを中心に、私が聞き取れた範囲だけで掲載していますので、そのつもりで読んでいただけたら幸いです!
(もし間違いなどありましたら、教えていただけるとすごくありがたいですm(__)m)

ポッドキャストへのリンクはこちら→CBC After Show - Grand Prix Final



「カートとPJ、2012年グランプリ・ファイナルを語る」

(0:33〜)
k:まず初めに、ようこそ日本!

pj:日本にはたくさんのポッドキャスト・ファンがいるのよね、カート?

k:ぼくら、日本で大ヒットしてるみたいだよね。日本人ファンの間で、僕が早口すぎるという噂があるようなので、今度…から……は………こんなことしてたら話が終わらないよ! トレイシー・ウィルソンはパーティに出かけていて、今日はいない。彼女は人気者だからね。さて、グランプリ6大会を経て、ついにファイナルだ。4つのカテゴリーのうち、どれが最高だったかな…ああ、男子だね!

pj:ええ、すごかったわ。

k:アンビリーバブルだったよ。まずこの話から始めよう。実は僕には何も言うことはないんだ。気持ち的にすごく入り込んでしまって…。思い出していたんだ、自分が若い現役選手だったころ、どう感じていたのかを。クワドがどんな感覚だったか、試合で着氷した瞬間のパワー…。今回、男子選手たちはそれをやったんだよね、信じがたいよ。きみも圧倒された?

pj:ええ、もちろんよ。私がすごく感動したのは、クワドがどれほど高いものなのか、認識を新たにさせられたってこと。以前はわかっていたわ、クワドと言えばあなただった。ところが、今の彼らはあなたより高いんだもの、カート。

k:(笑)正直、僕のアクセルとトゥは他の選手よりちょっぴり高かったと思うよ。(←この辺自信ありません、すみません…)でも、今の彼らがいかにクワドをコントロール(制御)しているかといったら! それと、羽生やハビエルの鮮やかな着氷。4回転してあれほど柔らかく降りてきて、顔の表情までつけて…クレイジー、クレイジーだよ。

pj:以前のクワドは大文字のQから始まるジャンプだったのよね。入りに長い時間をかけて跳ぶ、大げさで特別なものだった。でも、今の彼らは違うわ。ねえ、あのコントロール力はお道具の違いなの?

k:うん、彼らは僕らより若い脚を持っているからね(笑)…嘘だよ、お道具のせいじゃない。きみの質問に正直に答えると、1つの世代から次の世代へ渡されていくものなんだと思う。僕も、もしブライアン・ボイタノがクワドを跳ぶのを見なかったら、クワドに挑戦することはなかったと思うんだ。挑戦しようとさえ思わなかっただろう。そうやって前の世代から学んでいくものなんだ。
(3:17〜4:50中略)



k:このファイナルでは、困難な状況におちいった選手が、みごとに立ち直っていいスケートをした、すごくおもしろい瞬間がいくつもあった。試合で転倒からリカバリーしてプログラムに戻るのは、パーティでいきなり「やあ、カート!」って呼びかけられて「ああ、ええと誰だっけ…そうだ、やあ!」ってのと同じなんだ。この大会の男子のリカバリーぶりはすごかった。まずは高橋大輔。クワドで転倒したが、立ち上がってリンクの反対側まで滑り、次のクワドを、それもみごとなやつをきめた。パトリック・チャンも同じだ。クワドにトライするだけで相当な力と集中力が必要なんだけど、彼らは立ち上がって再びトライするんだ。崇彦も、みんなそうだった。
(6:15〜23:25中略)

pj:ツイッターからの質問よ。「ファイナルの結果を受けて、パトリック・チャンのコーチ変更についてどう思いますか?」

k:うーん、よっぽど正確な情報がない限り、そういう質問には答えるべきじゃないと思うな。もしも毎日のように彼のリンクに行って練習を見ることができたら、答えることにするよ。シーズンはじめにも言ったけど、ものすごく過酷なカテゴリーで世界選手権を二連覇している選手には、ちょっとのんびりする時間があってもいい。スケーターはロボットじゃないんだし。この大会でもNHK杯でも、彼はいいスケートをした。まだ力をフルには発揮してないけれど、かなり近くはなっている。それにパトリックが満足してるなら、僕も満足なんだ。でも…ここが限界だな。僕は彼の友達だし、彼のことをあまりにもよく知ってるからね。もしも僕がただのファンだったら、「パトリック大好き!彼のスケート最高!」っていう熱心なファンだったら、「コーチ変えてよ!」って思うかもしれないけど。でも、最近は演技を見るたびによくなってきてるよ。

pj:すばらしい答えだわ。

k:ただファンがこの状態に慣れていないだけなんだ。ボードにぶつかったり変なミスをやらかすことはあるが、いくらミスはあっても、それでもクワドで8点稼ぐし、他の選手よりずっと強いんだけどね。今はハビエルがジャンプに磨きをかけてきてるし、羽生もちょっぴり大人になってきた。大輔はまだトップをゆずらないし、崇彦はクワドを自分のものにしつつある。パトリックを競争集団にひっぱり戻そうとしている選手たちのグループがいる。人々が思ってるほどパトリックが悪い状況にいるわけではないんだ。

pj:私も同意だわ。

k:つまり、パトリックは今、プレッシャーをみんなで分け合うことができているんだ。以前は彼ひとりにプレッシャーがのしかかっていたけどね。彼は今でもなお、勝ち続けようと思っているだろうか?もちろんだ。ファンは勝ちを期待するだろうか?もちろんだよ。でも、彼だってほかのみんなと同じ人間なんだ。コーチを変えたほうがいいかどうかは、パトリックにしかわからない。

pj:重大な決断をくだすことができるのはパトリックだものね。質問がもうひとつあるわ。

k:今の質問が簡単すぎたとでも言うのかい?

pj:(笑)今度はチャットからの質問。「全日本選手権の予想は?」
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カテゴリ:2012-13シーズン | 10:47 | comments(16) | trackbacks(0) | - | - |
高橋大輔、シーズン後半へ GoldenSkate記事より
「ミニ全日本」と言われたグランプリファイナル男子からわずか2週間。全日本の直前というこの絶妙(?)な時期に、ファイナルを制した高橋くんのインタビューがGolden Skateにアップされまた。ライターはおなじみのタチアナ・フレイドさん。12月19日付の記事です。
 

「高橋、シーズン後半に向けてギアを上げる」



日本の高橋大輔は、史上最も華やかな経歴をもつ男子スケーターだ。そのすばらしい履歴に、今また新しい歴史的なタイトルが加わった。今月はじめ、ISUグランプリ・ファイナルを制した初めての日本男子になったのだ。そのほかの「初」には、日本男子初の世界選手権優勝(2010年)、オリンピックメダル(2010年銅メダル)、世界ジュニア優勝(2002年)がある。

オリンピックの舞台となるソチで、26歳の高橋は、自身の究極の夢であるオリンピック金メダルに向けて、新たな一歩を踏み出した。ファイナル優勝は彼にとって大きな自信になっただろう。しかし高橋のコメントは、例によって一筋縄ではいかないものだった。
「これが自信になったかどうか、はっきりとは言えませんが、自信につなげていけたらいいなとは思います。もちろんこの順位と結果はうれしいです。またひとつ、日本男子初というものに関わることができたので」
だが、オリンピック銅メダリストである高橋にとって、フリーで一番重要だった瞬間は、ふたつ目の4Tを降りた瞬間だったという。
「今シーズン、そしてあの怪我以降、ふたつ目のクワドを着氷できたことは練習でもなかったんです。それができましたからね。これでさらにのっていけるかなと思うし、自信になるといいですね。自分は降りられるってわかりましたから。一歩前進したんじゃないかと思います」

ファイナル男子には史上初となる日本選手4人が登場した(残りはカナダのパトリック・チャンとスペインのハビエル・フェルナンデス)が、高橋はその中の最年長だった。ショートで首位に立ったあと、彼は「若手」には負けたくないと冗談めかして語っていた。実際、負けはしなかったものの、本当に勝ったわけでもないと感じているという。
「優勝はしましたけど、フリーで3位でしたからね。勝てたわけじゃない。自分の課題や問題が見えたので、ここで学んだ教訓が自分をもっと成長させてくれるといいなと思っています」
過去何度も全日本選手権を制してきた彼にとって、大事なのは勝ち負けだけではないらしい。
「むしろ男子シングル全体の流れ、波ですね。置いていかれたくないんです。しっかりついていきたい。追いつけなくならないように、出遅れないようにしたいです。今はほかの選手たちと同じラインに立っていると思うので、自分もまだついていってるんだぞ、というところを見せたいですね」

彼の次の試合は、今週札幌で開催される全日本選手権だ。
「ちょっとスタミナに不安があるので、追い込みすぎないようにしたいです。演技をうまく調整して、ふたつのクワドを着氷し、アクセルをよくしていきたいと思っています」
「全日本では会場とその雰囲気を楽しみたいですね」全日本に向けた準備について聞かれて、彼はそうつけ加えた。
全日本では、ファイナルでともに戦った羽生結弦、小塚崇彦、町田樹、そしてそのほかの選手たちと合いまみえることになる。高橋は世界選手権のメンバー入りを確実にしたいだけでなく、2月の四大陸選手権にも出たいと考えている。四大陸は彼の地元の大阪で開催されるからだ。

今年3月、ニコライ・モロゾフと共に、二人が再び手を組むと発表したときには、ちょっとした騒ぎになった。高橋は2008年までモロゾフをコーチとしていたが、あまり友好的とは言えない別れ方をしていた。
「もちろん、きれいな別れ方ではなかったですね。でも、今一緒にやっていると、本当に気まずいことがあったのかなって時々思ってしまうんです。僕らは今、自信をつけようとしているところです。もちろん、彼に対しても自信をもって信頼できるようになりたいですし、僕らはお互いへの信頼感も築こうとしているところなんだと思います。今はそれがちょっぴり形になり始めたところかな。それが僕らに見えてきたところだと思います」
高橋は長年一緒に組んでいる長光歌子をメインコーチにしているが、練習や試合ではモロゾフのコーチングも受けている。
「練習ではちょっとした変化もありますね。僕は彼(モロゾフ)に、何か具体的なものとか課題とかを求めているわけじゃなくて、肝心なのは一緒にやるってことなんです。彼は僕に、オリンピックの金メダルを目指して一緒にやる気はあるかと聞いてきました。もしもそれがうまくいかなくても、それでいいんです。実際に挑戦してみない限り、うまくいくかどうかなんてわからないから。」
高橋はモロゾフとのことについて、さらに言葉を続けた。
「彼は僕が金メダルを取れると思っているんです。彼のほうから僕にアプローチしてきた。つまり、僕に対して期待しているってことです。少なくともその期待には応えたいと思っています。お互いの関係の中で僕は試されているんだと思うし、そういういい緊張感は自分にとって必要なものです。この緊張感が自分に役に立つでしょうし、今後も続いていくといいなと思っています」

今、自分に何パーセントの力があるのか、自分ではわからないという。
「うーん、自分がどこまでやれるかわからないので、その質問には答えられませんね。いつも、これが限界だ、ここまでだって思うんですが、周りの人がみんな言ってくれるんです、“いや、もっといけるはずだ、限界を押し上げなさい”って。それを聞いて僕も、もっといけるかもしれないぞと。練習をしていると、今やってることよりもう少しやれるぞ、という感覚が欲しくなるんです。僕は今どこにいて、どこまで来ているんでしょうね」
ソチではオリンピックの会場を経験することができてよかったと、高橋は言う。
「まずはオリンピックのリンクと会場を知りたいと思っていました。もしオリンピックに出場できることになったら、これがプラスに働くだろうなと。たとえウォームアップ・エリアとほかのエリアが違ったとしても、少なくとも(この場所を)知ることはできました」
ソチに来たことは刺激になったという。
「この会場を知ったことで、もう一度ここへ戻ってきたいとちょっぴり思い始めました。これ(この気持ち)が自分の中にあることは否定できないですね」

「もちろん理想ですが、ここ(ソチ)で引退できたらいいなと思っているんです」
彼はそう明かした。その理由は、彼にとってロシアが特別な意味をもつ場所であるからに違いない。
「僕にとって、ロシアはターニングポイントだったんです。2011年のモスクワの世界選手権で、僕は大失敗をしてしまい、散々な演技をしてしまった(スケート靴のねじが取れたせいで演技の中断を余儀なくされ、結果は5位だった)。オリンピックに出たいと心から思ったのはそのときだったんです。“よし、ソチを目指そう”…モスクワでそう言ったのが2年前です。この場所がこれからも僕にとって特別な意味を持つ場所であるといいな。“最後の演技はあそこだった”と言えるようにね」
では、引退後、彼は何をしたいのだろうか?
「コーチか先生になりたいですね。なんらかの形でスケートにかかわっていきたいです。」
とはいえ、自分をショースケーターとしては見ていないらしい。
「(引退したら)きっともう自分のスケートにはあまり興味がなくなるんじゃないかな」


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 「大ちゃんの口調じゃない!」と思われた方、ごめんなさい〜・゜・(ノД`)・゜・
大輔さんの言葉を英訳し(この時点でかなり苦労があったものと思われますがw)、それをさらに日本語にするという苦行ゆえ…内容だけ読み取っていただけましたら幸いです。

よけいなコメントはいたしませんが、ひとつだけ気になったのは…大ちゃん、東京ワールドは!!??
ソチ五輪のあとの世界選手権は東京(または埼玉)ですよね?それが最後の舞台かと勝手に思い込んでいたのですが(あ、もちろん五輪もワールドも出場未確定であることは大前提ですけどね)……。
って、今の時点で心配するのは早すぎですね。まずは全日本!!!



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カテゴリ:高橋大輔 | 11:36 | comments(7) | trackbacks(0) | - | - |
世界&四大陸選手権 派遣選手決定に思ったこと aka タカちゃん、ノブくんがんば!
 メリクリです!!
すっかり出遅れがデフォになってしまった当ブログですが、世界選手権と四大陸選手権、世界ジュニアの派遣選手が決まりましたね。今日はクリスマスだし(って全然関係ありませんがっ!!)ちょびっとダラダラと語ってしまうと思いますので、いやな方はどうぞスルーしてくださいませね!


2013年世界選手権&四大陸選手権

男子:羽生結弦、高橋大輔、無良崇人  (補欠:小塚崇彦、織田信成)
女子:浅田真央、村上佳菜子、鈴木明子  (補欠:本郷理華、西野友毬)
アイスダンス:リード組


2013年世界ジュニア選手権

男子:田中刑事、日野龍樹  (補欠:宇野昌磨)
女子:宮原知子、本郷理華  (補欠:加藤利緒菜)




まずは決定した選手たち、おめでとう! 特に、特に、4年ぶりのワールドをつかみとった無良くん、本当におめでとうございます! ショートもですが、フリーの気迫はすごかった。大舞台で「世界のMURA」になってください!

……とは言いつつも、個人的にかなりこたえたのは、小塚くんのワールドoutでした。昨シーズン、ずっと靴の不調で苦しんで、表現面でもがき続けて、さあ今季。ショートもフリーもいいプログラムを得て、クワドもずっと安定してきて、復活のシーズンだったはずなのに…。
織田くんの四大陸outもつらかった。ワールドは選考基準からすると全日本で優勝しない限り可能性は低かったと思いますが、今季の四大陸は地元の大阪。きっとものすごく出たかっただろうと思います。

とはいえ、小塚くんは全日本の1週間前に右足の甲を怪我していたとのこと。「MRIを受けるほどの重症」としか伝わってきませんが、ワールドoutは怪我がけっこう深刻なせいなんだろうなと、補欠が発表されるまでは思っていたんです。
じゃあ、織田くんの四大陸はどうなんだというと、「昨季の四大陸には全日本4位、5位だった無良くん、町田くんを出したじゃないか」という意見もあるでしょうけど、今度のワールドはソチ・オリンピックの枠取りがかかる重要な大会。
羽生くんと高橋くんだけでおそらく3枠は取れるだろうとは思いますが、万が一という場合もある。ワールドで確実に成果をあげるために、四大陸をその予行演習の場にしたい、だからワールドと同じメンバーを選んだんだろうと、私は納得していました。
四大陸で無良くんの評価を上げておきたいというのもあるだろうし、それに、織田くんはもう「国際大会で経験を積ませるべき新人選手」ではないですしね。

ところが……補欠に小塚くんが入っていると知って、愕然。ということは、怪我はそれほど深刻ではないということですよね? 少なくとも、本人は出場希望を出していたんでしょうね。

そこへもってきて、日本スケート連盟のこのコメント。

グランプリ(GP)ファイナル5位で今回5位の小塚崇彦(トヨタ自動車)ではなく、ファイナル未出場の無良を選んだことについて、日本スケート連盟の伊東秀仁フィギュア部長は「無良はフランス杯で優勝し、ジャンプの評価が上がっている。小塚はファイナルも調子が悪く、勢いのある無良にした」と説明した。毎日新聞より)

このコメント、あちこちで怒りを呼んでいるようですね。
確かに小塚くんのファイナル、5位に終わったとはいえショートでPBを出し、総合でも250点を超えたどこが調子が悪かったというのでしょう。無良くんのPBは総合230点。体調さえよければ点が出そうなのは客観的には小塚くんのほう。「やむをえず全日本に重きを置いた」とか、もっとほかの言い方があるだろうと。

でもね……この「くそっ正直」な伊東部長のコメントのおかげで、私はかえってすごくよくわかったんです。
選考基準にはファイナル日本人上位3位以内とか、ワールド・スタンディング3位とか(どちらも小塚くんは当てはまります)あるけれど、それらはまあつけたしみたいなもので、結局は全日本なのだと。
そして、誰が見ても決定的な選手(今季の高橋くん、羽生くんですね)以外は、要はスケ連が「評価している」選手を出すのだと。そして、小塚くんは「評価を下げてしまった」のだなあと。

「ファイナルも調子が悪く」とは、もしこの時点で怪我をしていたことを意味するのではなかったら、単純に順位のことなんだと思います。
スケ連にとって、昨季ワールド11位に終わった小塚くんは、今季圧倒的に盛り返す必要があったのでしょう。でも、今季はじめは今ひとつだった高橋くんの、ここへ来ての驚異的な復調ぶり。捻挫でもワールド銅、胃腸炎でもファイナル銀をとってしまった羽生くん。このふたりの異様な強さに比べると、足の怪我があろうとなかろうと、「勢いがない」と見なされたんでしょうね。

そして確かに、今、勢いがある選手を出したいという気持ちもよくわかるんです。過去、そのとき勢いを失っていた安藤選手をトリノ五輪に選んで結果を出せず、安藤さん自身もとてもつらい思いをしたことがありました。やっぱり今の時点で「のっている」若い無良くんのほうを推したかったんだろうなあと。長期的な視点に立ってどうなのかは、また別問題ですが。

……などと、勝手なことばかりダラダラと語ってしまいまして、お目汚しすみませんが、要は、タカちゃん、がんば! ノブくん、がんば!ってことなんです。
ずっと努力してきた方向は間違ってない。スケ連を見返してやれ! 連盟の判断は間違っていたと後悔させてやれ!ってことなんです。

一ファンでさえこれほど歯がゆいのに、選手本人はどんなに悔しかったかと思います。まだ代表が発表される前の、フリー演技直後ですが、小塚くんが一生懸命語っていた言葉に胸がつまりました。
ツイッターで日本選手の情報を提供してくださっているPigeon Postさんが、それをそのまま文字にしてくださいました。きれいに整理されたメディアの記事と違って、つっかえたり言いかけたことを飲みこんだり…そんなところに小塚くんの「今」が凝縮されている感じがすごくします。

こちらです→https://plus.google.com/114558360894796933551/posts/jGw9AEP3nwh

「ここまで泥臭い試合は初めてだった」…。羽生くんもMOIのインタビューで「殺伐としていた」なんて言っていましたが、今回の男子はやはり相当熾烈な雰囲気だったんでしょうね。
怪我のことを自分の口からは頑として言わなかったこと…。たぶん、おそらくですが、ネット上のいろんなコメントを目にしていたのかなという気もします(涙)。

そして最後の言葉。

痛い経験ですし、重い経験ですし、僕自身「この後どうなるのかな?」という風に思いますけども、そこは自分の気力で、「小塚崇彦」っていう… 「人間の底力」、そこを使ってもう一度やります。

這い上がってきてほしいです。待ってます。がんばって!

JUGEMテーマ:フィギュアスケート
カテゴリ:小塚崇彦 | 09:39 | comments(18) | trackbacks(0) | - | - |
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