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ブライアン・オーサー インタビュー@中国メディア「爱滑冰」
ここ数年、中国版の微博(Weibo)にもフィギュア関連のアカウントがたくさんできて、中国杯や中国でのアイスショーのときにはフィギュア情報があふれるようになりました。(この点、日本の連盟はけっこう遅れてるんですよね。テレビ局やフィギュア誌のアカウントはたくさんあるけれど、スケート連盟がツイッターやFBで情報発信してくれたら、といつも思うんですが…かえって怖いかしら^^;)

そんな中に「爱滑冰」というアカウントがあります。これは、引退した中国ペアのチン・パン&ジャン・トンが立ち上げた「Beijing Iskating Concept」という会社が運営しているフィギュア専門アカウントだそう。割と新しめのアカウントですが、中国フィギュア情報だけでなく、パン・トンが出演した日本などのショー情報もアップしているようなので、Weiboのアカウント持ってる方はぜひチェックしてみてくださいませ〜。

その「爱滑冰」が、今回の2015年中国杯の期間中に、ハビエルに同行してきたオーサーコーチに独占インタビューをおこなったそうです。
    元記事はこちら→「专访"蟋蟀"教练――Brian Orser」2015-11-11 爱滑冰

インタビュアーさんによると、オーサーはとても気さくに、誠実にインタビューにこたえてくれたそう。教え子の羽生くんやハビの話になると、必ずson(息子)という言葉を口にするのが印象的だったとか。
原文は中国語と英語を併記してあり、主にこの英文の方から日本語に訳してみました。




「ブライアン・オーサー インタビュー」2015-11-11 爱滑冰

Q:こんにちは! 中国にどんな印象をお持ちですか?

オーサー:中国は大好きだよ、うん。ハビエルの世界選手権ではいい思い出がいくつもあるよ。羽生については…(笑)…残念だったけれどね。

Q:羽生選手はこの先また中国杯に戻ってくると思いますか?

オーサー:うん、おそらく。まだもう2シーズン残っているしね。彼はたぶん中国に戻ってくると思うよ。
     
Q:あなたは2022年の北京冬季五輪に、またここ中国に戻ってこられますか?

オーサー:戻ってこれたらいいね。ただし、羽生やハビエルとは一緒ではないかもしれない。今、かなりいい若い男子選手をみているんだ。韓国のチャ・ジュンファンというんだ。

Q:もし中国選手をみてほしいというオファーがあったら、教えてみたいと思われますか?

オーサー:どんな可能性だってないとは言い切れないからね。でも、今は男子選手は手いっぱいなんだ。新しい選手もひとりやってくる予定だし。
 
Q:パトリック・チャン選手と浅田真央選手の復帰についてはどう思われますか?

オーサー:とても勇気あることだと思うよ。パトリックも浅田真央も休んだのは1年だけ。それほど長い休養というわけではなかったけれど、2人にはまだやり残したことがあったんだと思う。僕の教え子たちにとっても、これはいいことだ。特に僕の息子たちにはね。パトリックの復帰が新たなモチベーションとなり刺激になって、彼らを前に進ませてくれている。いいライバル関係だと思うよ。

Q:ハビエルと羽生がさらに向上するにはどうすればいいのでしょうか?

オーサー:1年、1シーズンごとに考えていくべきだと思う。2人ともそれぞれのスタイルで向上しているよ。つなぎとか、振付とか、その他いろんな面でね。特に羽生は、技術面で自分自身に挑戦し続けている。次のオリンピックのために、自分のポテンシャルをかき立てようとしているんだ。羽生もハビエルも今の男子フィギュア界を引っぱっているリーダーだ。彼らはこれからもリーダーであり続けると確信しているよ。

Q:コーチにとっても選手にとっても、自信を持つことはとても大切なんでしょうね?

オーサー:自信はとても大事だよ。特に今年のハビエル。ワールドで優勝したときは彼のことがとても誇らしかった。彼は今もなお意欲を持ち続けているし、世界王者というタイトルにふさわしい活躍をしてる。羽生もそうだ。五輪チャンピオンという称号にふさわしい振る舞いをしている。2人とも向上心と競争心を持ち続けている。これは大切なことなんだ。もうすでに頂点に立っていても、競争心を失わないことが大事なんだ。
 
Q:2人が競技中どんなことを考えているのか、とても興味があります。教えていただけますか?

オーサー:2人ともとてもいい練習ができているから、自分に自信を持っていると思うよ。選手にはプレッシャーはつきものだ。そんなとき、いい練習ができていれば、自分がやってきたことを信じることができる。自分の練習を信じろ――これは僕が教え子たちにいつも言っていることだ。宿題をきちんとやっていれば大丈夫。これは間違いない。
 
Q:コーチとして、他のコーチたちの参考になるような経験を何かお持ちですか?

オーサー:僕の秘訣を暴露しろって言うのかい?(笑) いや、冗談だよ。秘訣なんてものはないんだ。ただ生徒のことをよく知ること、生徒を理解すること、生徒によく練習をさせ、日々の練習をエキサイティングなものすること、それだけなんだ。特に、彼らをよく理解することはとても重要だよ。選手はひとりひとり違うから、練習方法も異なってくる。とにかく、彼らが彼ら自身を信じられるようにすること。そして、彼らが毎日リンクにやってきたとき、自分はコーチたちからケアされていると感じてもらうようにすることだ。
 
Q:スケートが好きな若い人たちに何かアドバイスがありますか?

オーサー:滑ることが大好きなら、趣味でスケートするのはとてもいいことだよ。スケートの動きや、氷の上で自分は自由なんだと感じられる感覚。スケートって誰にとってもいい表現手段なんだ。選手であろうと趣味スケーターであろうと、スケートというものがあることは、僕らにとってとても幸せなことだ。自分を表現できるものなのだから。そうやって滑り続けて、自分を表現し続けて、なおスケートを愛し続ける。それが僕らがやってることなんだ。
 
Q:カナダのスケーターと中国のスケーターはどう違いますか?

オーサー:システムが違うから、性質も違ってくるだろうね。中国のコーチやスケーターたちは、より練習にエネルギーや知識を費やすようになったと思うよ。彼らはいろいろなコーチや振付師の指導を仰いでいる。中国人は自分たちに足りないものを認識していると思う。だから海外に目を向けて、一番ふさわしい人間に指導を受けることができているんだろうね。
僕のところにも申し出が来たことがあるよ。僕とトレイシー(ウィルソン)とで彼らの指導を引き受けたんだ。トレイシーはペアチームの指導を担当した。僕も彼らのウォーミングアップと練習を見たけれど、一定の効果はあったと思うな。
でも、僕についていえば、自分がカナダ人だからといってカナダ選手だけ、ということはないんだ。自分はグローバルな(国を超えた)コーチだと思ってる。どこの国の選手であろうと、フィギュアという競技全体を前に進ませたいと考えているんだ。僕のところにはいいカナダ選手もいれば、スペイン選手も日本選手もいる、そんなコーチさ。


Q:中国とカナダの練習のシステムには、それぞれどんな良さがあるのでしょうか?

オーサー:それぞれの良さがあるよ。中国では力を認められた選手は練習費用のほとんどを国が出してくれるんだったよね? それはすばらしい長所だ。北米ではこういうケースはほとんどないからね。でも、どうなんだろう。経済的な部分以外はそんなに大きな違いはないんじゃないかな。
さっきも言ったように、中国選手は積極的に海外にアクセスして、いろいろな人材に指導してもらっている。これは賢いことだ。コーチとして僕にわかることは、僕にはすべてのことは網羅できないってこと。だからスケーティング、スピン、振付と、それぞれの分野で最適なスタッフとチームを組んでいるんだ。スタッフみんなが力を合わせて、選手の指導にあたるのはすばらしいことだし、一番効果がある方法だと思う。だからこそ、中国選手もこの方法を取っているんだよね。今後、要注目だよ。


Q:今日はどうもありがとうございました! 教え子の息子さんたちの活躍を祈っています!

オーサー:はっはっ、ありがとう!

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エルモ 相手が中国メディアということを、とても意識したインタビューですね。このあたり、オーサーは頭がいいな、といつも思います。
中国選手が最近、ローリーやジェフといった北米の振付師に多く依頼しているのは知られていると思いますが、オーサーやトレイシーも指導を依頼されていたんですね〜なるほど。

そして……2022年に北京で開催が決まっている冬季五輪では、おそらく羽生くんとハビとは一緒じゃないだろう、という話。
ハビは年齢的にもおそらくそのつもりでしょうし、羽生くんもとりあえず平昌五輪までしか決めてないでしょうからね、全然意外な話ではないのだけど、オーサーの口からはっきり聞かされると、ああ、やっぱりか…と若干ちょっと寂しさが…><
まあ、羽生くん自身が言っているようにこの先どんな展開になるかわからないし、オーサーの言葉を文面どおり受け取ればオーサーじゃないコーチと2022年出る可能だってなきしもあらずなんだし(笑) とりあえず今の段階でファンがくよくよしてもしょうがないですね!
2022年に同行するかも、という文脈でジュンファンくんの名前だけを出したのは意外でした。まさかナムくんのことは忘れていないでしょうから、これは相手がアジアのメディアだったから、ということだったのかな? でも、とりあえずジュンファンくんのことをかなり有望視しているのは確かですね!なるほどなるほど〜。


*今回翻訳の許諾にあたっては 、爱滑冰のJさんにとても迅速に対応していただきました。ありがとうございました<(_ _)>

JUGEMテーマ:フィギュアスケート
カテゴリ:コーチ・振付師 | 17:48 | comments(6) | trackbacks(0) | - | - |
コメント
たらさんこんばんわ

オフシーズンにチーム中国のカナダ合宿の様子はSNSで見てましたけど、クリケチームにも見てもらってたなんて驚きです

そして、新たにやってくる男の子、誰なんでしょうね?すでに有名な選手かしら。それともダイヤの原石?気になります〜

| よのにょ | 2015/11/12 11:03 PM |
taraさん翻訳ありがとうございます(^O^)

しかし北京五輪では一緒ではない...のくだりがかなり凹みました(;▽;)羽生君から辞めるかもと聞かされた時はむしろ「ぷろ!いいじゃないの♪」などと思っていましたが..オーサーにこうもはっきり言われるとグッサリきます(><)
でも、愛あるインタでもありましたね...

まあまだまだ数年あるから何とも言えませんし、何か心境も変わるかもですね、オーサーもゆづも。

そしてオーサー、ナム君は?とも思いましたw
新しい選手ってジュニアっ子ですかね?
なんだか寂しい冬のとつ入です。

| aikons | 2015/11/13 12:37 AM |
>よのにょさん、おはようございます♪
ほんとですよね。スケートリンクのことは本当に一般人にはなかなか見えないものですよねぇ。保守的とかドケチとか(すみません)言われる中国スケ連ですけど実際にはいろいろ手を打っているんですね。失礼しました〜
ね、「やってくる」ってことはカナダ以外の選手かな?興味津々ですね!
| たら | 2015/11/13 4:22 AM |
>aikonsさん、コメントありがとうございます。
ですよね(;∀;)これほどはっきり言うということは、羽生くん側はとりあえず平昌五輪までしかオーサーと契約していないのかも?

>まあまだまだ数年あるから何とも言えませんし、何か心境も変わるかもですね、オーサーもゆづも。

オーサーは延長してくれと言われたら絶対すると思うんです。肝心なのは羽生くんのほうですよね。まあ私たちはなりゆきを見守るしかないですね…
ナムくんはもう有名だし実績もあるから名前を出さなかったかも?という気もします。このチャンスにジュンファンくんを宣伝しておきたかったのかも。オーサーさん、その辺戦略的ですからね〜。
| たら | 2015/11/13 4:31 AM |
こんにちは。、久しぶりのコメントです。
いつも、ありがとうございます。
最近はツイの方でも(apple)フォローさせて頂いてお世話になってます。
今回の翻訳も、とても気になっていた記事でしたので嬉しかったです♪
先の事は・・ですが
まずは、ピョンちゃんまでしっかりみまもりつつですね。そして、
オーサーは、本当に、メディアに対しての発言が素晴らしいなとますます感じました。
| ゆぅ | 2015/11/13 11:20 AM |
>ゆぅさん、お久しぶりです&コメントありがとうございます。
オーサーは自分の教え子がみんなカワイイんだな、ということが伝わってきますよね。
先のことは本当にわからないから、オーサーが言うように1年、1シーズンずつ見守っていきましょう!
ツイッターでもフォローしてくださっているんですね!よかったらお気軽にお声かけくださいませ〜。
| たら | 2015/11/13 7:38 PM |
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