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ジェフリー・バトル、振付師として一躍時の人に Skate Canadaインタビュー
羽生くんの「パリ散」とパトリックの「エレジー」。ここ2年間、男子フィギュアで最高点を競い合ってきた2大SPを振付けたのが、言わずと知れたジェフリー・バトルですね。最近はStars on Ice(SOI)の振付でも大活躍のジェフの記事が、スケート・カナダのサイトにアップされました。来季引く手あまたになりそうなジェフ、その結婚問題(!)にもさりげなーく触れてくれている記事です。

元記事はこちら→Jeff Buttle’s creative ideas come alive on the Stars on Ice tours 5/20/2014



「ジェフリー・バトルの創造的アイデア SOIで躍動」

すぐれた振付師は、「動きと型と技術とで音楽をつむぐ」ことができる。振付師はスケートのあらゆる要素を結び合わせて、ある一定の視点をつくりだす。すぐれた振付師の手にかかれば、観客は席から総立ちになったり、しーんとした静けさの中で席から動けないほど魅了されてしまったりする。
カナダはそういったことを可能にするすばらしい振付師をたくさん生み出してきたが、最近並みいる巨匠たちの仲間入りを果たしたのが、ジェフリー・バトルだ。2006年五輪銅メダリストにして2008年世界チャンピオン。芸術的な才能と音楽に対する繊細な感性で知られてきたスケーターだ。

その彼が今、重要人物になりつつある。

「ジェフは振付の世界における偉大な才能のひとりだと思うわ」自身も才能ある振付師のひとりであるサンドラ・ベジックはそう言った。
ベジックは、アンダーヒル&マーティニ、クリスティ・ヤマグチ、カート・ブラウニング、ジョゼ・シュイナール、タラ・リピンスキー、ルー・チェンなどのプログラムを手がけてきた。「ジェフがつくる作品は豊かで、独創的で、懐が深いのよ」
ベジックによると、バトルがつくるプログラムは、常にスケーターを向上させるものだという。「彼はすでにフィギュア界に大きなインパクトを与えたし、振付のレベルをぐんと引き上げたわ。彼の作品はフレッシュで、現代的、そしてエキサイティングなの。私は彼の大ファンよ」
彼女が出演しているカナダのスケート番組『Battle of the Blades』に、以前バトルも少し関わったことがある。本当はもっと手伝ってほしいのだが、彼が多忙のためなかなか実現しないという。シーズンのたびに依頼しているのだそうだ。

元全米女王のアシュリー・ワグナーは去年、Stars on Iceのツアーでバトルの魔法に触れる機会を得た。バトルはその年までの2シーズン、SOIでサブの振付師を務めていたが、この年に初めてメインの振付師を任せられた。バトルは去年も今年と同じくSOIのグループナンバーの全振付を担当しており、ワグナーはそのステップと振付をマスターするために猛練習しなくてはならなかったという。
「それをやることで、スケーターとしてすごく成長できる気がしたわ。だって、ジェフは一筋縄ではいかない振付師だもの。とても難しくて、挑戦しがいがあったわ」

バトルはもともと振付師になりたいとは思っていなかったという。以前はトロント大学で科学工学を学んでいた。ところが、1999年にデビッド・ウィルソンに振付を依頼するようになって、振付に対するウィルソンの情熱に感染してしまったのだという。
「ぼくもハマっちゃったんだよ」とバトルは言う。

バトルは現役時代から他の選手の振付を手がけていた。オンタリオ州バリーにある彼の実家に、2人の女子選手が下宿していたのだが、彼女たちのためにプログラムをつくったことがあった。やがて、韓国のある若い選手のフリーの振付を引き受けることになる。それがキム・ヨナだ。彼女が世界ジュニアで優勝した年のことだった。
「最初は言葉の問題があって難しかったよ」とバトルは言う。「でも幸いなことに、振付というのは実際にやって見せるものだからね。言葉は必ずしも必要ではないんだ」

そしていつの間にか、彼は男子フィギュアのトップ選手2人のSPを振付けることになる。羽生結弦とパトリック・チャン。2人は正反対のスケーターだ。そこでバトルは2人に対してまったく違うアプローチをとった。バトルが手がけたこれら2つのプログラムで、羽生とチャンはそのシーズン中ずっと、世界記録を塗りかえ合うことになる。この成功によって、バトルは一躍話題の人となった。

羽生のために選んだ曲は『パリの散歩道』。この曲が羽生そのものだと考えたからだ。バトルによると、羽生のスケートには「荒々しい奔放さ」があるが、同時に彼はシャイでもあった。
「そんな彼がリラックスして、プログラムを楽しんで滑っている姿を見るのは、本当に最高な気分だったよ。しかも、あれほどプレッシャーがかかる状況でね。あのプログラムは、もし彼が入り込まなければまったくボロボロになってしまうタイプのプログラムなんだ。彼はものすごく入り込んでくれたよ」

チャンの振付をしたきっかけは、チャンの母親がバトルに、ショパンの曲でエキシビションナンバーを振付けてほしいと頼んできたことだった。しかし、チャンにはそのスケーティングスタイルの力強さに見合った、もっとダイナミックな曲のほうがいい、とバトルは考えた。バトルが提案したのは、彼自身が2004-05シーズンのSPとして滑ったラフマニノフの曲に似た、同じくラフマニノフで、バトルが昔から滑ってみたいと思っていた曲だった。チャンはこれがたいそう気に入って、翌年SPとして作り直してほしいと頼んできたのだという。
「プログラムをつくるプロセスとしては理想的ではなかったかもしれない。切り貼りしてしまうと曲の魅力は落ちてしまうからね。でもこの曲の場合だけは、とてもよくフィットして、しっかりとまとまったものになったんだ」

手ごたえはごく最初のころからあった。
「こんなに短期間でこれだけの成果を得られるとは、思ってもいなかったよ」
そう話すバトルは今、SOIの振付で12人ものスケーターの動きを追っている最中だ。

このSOIツアーの仕事は肉体的にかなりハードなものだった。日本、カナダ、アメリカの各公演でグループナンバーの振付をすべて担当。日本での公演が終わると、日本ツアーに出演していた12人のスケーターのうち5人と一緒に飛行機でハリファックスに戻った。ハリファックスに到着したのは深夜。翌朝にはカナダ公演の練習にとりかかった。
「午後4時ぐらいになって、突然ものすごくヘバッてしまったんだ」だが幸い、日本ツアーから出演していたスコット・モイヤが、ほかの選手にステップを教えるのを手伝ってくれたという。

昨シーズンのバトルは大忙しだった。現役選手たちのために10〜12ものプログラムの振付を手がけた。今季はその数を減らして、プログラムの修正のほうに力を入れたいと考えている。彼は完璧主義者なのだ。SOIツアーが終わる前に、もう曲のリサーチを始めているという。

今はとりあえず、生活のバランスを取りたいと考えている。ずっと仕事漬けにはなりたくない。息抜きできる場所がほしいし、2月に結婚したばかりの夫、ジャスティン・ハリスと過ごす時間を大切にしたいと思っている。トロントでは趣味のアイスホッケー・リーグにも参加している。それまでアイスホッケーの経験はなかった。カート・ブラウニングと違ってアイスホッケー用のスケート靴を履いたこともなかったという。
「チームスピリッツが好きなんだ。以前は経験したことのないものだからね」

スコット・モイヤは、そのうちバーチュー&モイヤ組の振付をバトルに頼みたいと思っているそうだ。
「僕はずっと前からジェフのスケートの大ファンなんだよ」とモイヤは言う。「僕らが一番好きな演技は、2008年にジェフが世界選手権で優勝したのを目の当たりにしたときのものかな。彼はフィギュアのまったく新しい側面を探求してきたんだと思う。そして今は振付でまた新たな側面を探求しているんだ」

「彼はとても創造性豊かで、そのことはみんなが知ってる。でも彼はいつも、もっと自分を駆り立てて、さらに新しいことにトライするんだ。そして彼のやることは、人々にいろんなことを考えさせることになる。それこそ、今のフィギュア界でものすごく必要とされていることなんだよ」

そういうわけで、バトルの人生は当分安泰だ。間違いなく彼は今、必要とされている人間だから。

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きゃvネコ ジェフの同性婚って、もうとっくにオフィシャルになってたんでしたっけ!? 私はてっきり超機密事項かと思っていたので、記事でさらっと触れてあってすごくびっくりしましたよもう!! でも、もう公になったんでしたら遠慮なく言わせていただきます。
ジェフ〜、ご結婚おめでとう〜ハートハートハートハートハート

そんな新婚ジェフさん、去年からここまで忙しすぎたんでしょうね。来季は新プロの振付を減らしたいと…。でも!「曲のリサーチを始めている」という一文から、新プロが皆無ではないことがわかりますね!
どの選手の、どんなプロを手がけてくれるのか…ワクワクしながら情報を待っていようと思います!

とりあえず記事に出てきたジェフ振付のプログラムたちです。(動画主さま方、ありがとうございます)ヨナのこれ、今見てもすばらしいですね。羽生くんとパトリックは個人的に今季最高の演技だった(と個人的には思ってます)GPFとエリックから。どっちも圧巻だわ〜。







JUGEMテーマ:フィギュアスケート
カテゴリ:コーチ・振付師 | 13:25 | comments(10) | trackbacks(0) | - | - |
コメント
ジェフ記事ありがとうございます〜!
SOIの時、どこからも「おめでとう」の声がかからなかったので、私も言えませんでした。
荒川さんには叫んでしまいましが…。
ソチの時は心配でした。あの時ニュースが流れたのは抗議の意味もあったのでしょうか?
7月もまた来日していただけるので幸せです。

twitterもフォローさせていただいてよろしいでしょうか?
よろしくお願いいたします。
| kao | 2014/05/22 4:35 PM |
昨日は、私のコメントへの返信、ありがとうございました。

そして、今日も素晴らしい翻訳、ありがとうございます!

申し上げていいのかどうか迷いますが、
私が言うところの翻訳三人娘の中のお二人で訳が重複していますが、
たらさんも、もうおひとかたも、素晴らしい訳で、
二つを読み比べて、感激しています。

読み比べ、とても楽しいです。

ですので、どうぞ、他の方との翻訳記事の重複を恐れず、
どんどんトライしていってくださいね。

そうすることで、お互いブラッシュアップするだろうとも思いますし。

私の翻訳はまだまだ下手なので、小さい記事や古い記事を探して、
ちまちまとやっていこうと思っています(笑)。

いつか、たらさんと翻訳記事がかぶったら、どうしよー!
きっと、私、大恥かきますよ(笑)。
←いや、笑っている場合じゃないってば!!
| GRACE | 2014/05/22 7:14 PM |
>kaoさん、コメントありがとうございます。

関係者(?)のインスタグラムから情報がもれたのはソチのときでしたっけね。時期が時期だけに私もひやっとしましたが、その後なんの情報もなかったから、てっきり隠したいのかと思っていました。
THE ICEの時には堂々と「おめでとう!」って言えますよね!
twitterでも大したことつぶやいていないのですが、もしよろしければ! お声をかけていただけたら幸いです<(_ _)>
| たら | 2014/05/23 11:47 AM |
>GRACEさん、今回もコメントありがとうございます。

もうおひとかたとは、cocoさんのブログですよね? 私はしょっちゅう誤訳・ポカミスなどやらかしていますので、読み比べは怖すぎます〜(笑)
それに他の方はともかく、私は「娘」と言っていただくようなお年頃ではとうていないですし…(汗)
どうぞお手柔らかにおつき合いいただけましたら幸いです!
私が言うのもおこがましいですけど、翻訳は数こなせばこなすほど上達すると思いますので、GRACEさんもがんばってくださいね!私もがんばりまっす^^
| たら | 2014/05/23 11:56 AM |
たらさん お久しぶりです
(ナム君の記事以来です)

今回の翻訳もありがとうございます
私もcocoさんの翻訳と読み比べをさせていただきました
すごく興味深く読ませていただきました

翻訳って日本語もたくさん知っていないとできませんよね
日本語にはたくさんの表現があって
どの言葉を繋げるのか どの言葉がより的確に伝わるのか
そういうことを考えながらなさるのは大変だなとつくづく感じました
お二人とも素晴らしい翻訳だと思います
いつも本当にありがとうございます!!

動画のアップもありがとうございます
キムヨナ選手のこちらの演技は初めてみました
とてもジュニアとは思えませんね 素晴らしいです
羽生選手とパトリック選手の
「世界記録の塗りかえ合い」本当にすごかったですね
これからもワクワクするような振り付けを期待しています!
それでは また遊びに来ます
| aki | 2014/05/23 1:16 PM |
たらさんこんばんわ。

 いつもありがとうございます。翻訳3人娘(笑)cocoさんと、誰だろ?私にはやっちさんも神様の1人です。
 
 ヨナさんの動画のご紹介ありがとうございます。スピードと、ダイナミックなジャンプが活かされたプログラムだという印象を受けました。

 >彼が入り込まなければまったくボロボロになってしまうタイプのプログラムなんだ。
 ぞぞぞ〜、パリ散って、そんなに怖いプログラムだったのですね。オーサーコーチの「ショートは少し引っ掻き回してもらった」という言葉はたらさんの訳でしたっけ?思い出しますが、「曲にすべてをゆだねてしまうこと出来る」結弦君だからあそこまでのプログラムになったのかも。

 パトリックもよかったです。それまでともすれば機械体操のようだった演技に詩情とか情感、艶が出てきたのではないでしょうか。・・・素人が偉そうにスミマセン、感想です。
 
 来季はジョシュア、うわ〜、覚醒するかも(もともと才能あふれるスケーターですよね)、あと誰か名前が出ていたような気がするのですが、いずれにせよはい、私もワクワクです。
 
| よのにょ | 2014/05/23 9:19 PM |
>akiさん、コメントありがとうございます。

うわ〜。ほんと勘弁してください!←織田くん風(笑)
でもお褒めいただきありがとうございます。
cocoさんはとてもきれいな日本語で翻訳されるので、比べると私のアラが見えるでしょうね、恥ずかしいですw
でもたぶん翻訳文には訳す人の性格が出るんだと思いますので、私にはこれしかできないかなあと。これからもマイペースでやっていきたいと思います。

この3つの動画だけ見ても、ジェフの才能ってすごいですよね。そして、どの選手も最高の成果につながっているのが、ほんとにすごい!来季も楽しみですね。
| たら | 2014/05/24 4:53 AM |
>よのにょさん、コメントありがとうございます。

はい、やっちさんは私の師匠だと勝手に思っておりますw

そうそう、パリ散。確かにあのプログラム、機械的に演じられたら見るも無残なプログラムになっていたかも…。
日本ではジャンプばかり取り上げられるけれど、羽生くんの音楽表現はジュニアのときからすばらしいものがあると思ってます。
来季はジョシュアのSPを振付けるらしいですね、ジェフ。もともとすごく音楽的感性がある選手なので楽しみですね〜。

>あと誰か名前が出ていたような気がするのですが

って誰ですか!? 気になります〜
| たら | 2014/05/24 5:03 AM |
たらさん、こんにちは(^-^)

このジェフの記事、読んだのはだいぶ前なのですが、ヨナのジュニアの時のプログラムを観てしまい、コメントしたくなりました(*゚▽゚*)

このヨナ、15歳!?た、たまげました(゚o゚;;
15歳でこの演技できるだなんて、並の才能じゃなかったんですな…。

このヨナ、チャン、羽生くん、とお三方のプログラムを見ても、『ジェフらしさ』というのが無いような気が?
なんだか見事に各選手の個性をひきだして、そこに振付師の『〜っぽい』というのが無いのが逆にスゲ〜(゚o゚;;と思います。

先日、ジェフのプログラムを生で拝見したのですが、ムーブメント・技術・客へのアピールと、どれをとっても色んな引き出しをもっていて、本当に感心しました!

来シーズンはジェフの振り付けが楽しみでたまりません!
| うしとら | 2014/06/13 11:43 AM |
>うしとらさん、コメントありがとうございます。

はい、ヨナ15歳のときの演技です。すごいですよね。
解説者も腕や背中の使い方や、曲調に合わせた緩急など、年のわりに表現力がすごいとべた褒めしてます。

>なんだか見事に各選手の個性をひきだして、そこに振付師の『〜っぽい』というのが無いのが逆にスゲ〜

確かに! そこがジェフの才能のすごさですよね。
そのジェフが2年続けて同じ選手(羽生くん)に振付ける場合、前作(パリ散)とどう変えてくるのか? すっごく注目しています!
| たら | 2014/06/15 1:56 AM |
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