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どうなるロシア男子!? プルシェンコvsコフトン
ヨーロッパ選手権の真っ最中ですが、ロシア男子のソチ1枠をめぐって、ユーロの舞台、ブダペストでもかなり話題になっているようです。
ロシア男子のソチ五輪出場枠は「1」。今季のGPSで結果を出してGPFにも進み、さらに先月、ロシア選手権でプルシェンコをやぶって優勝したマキシム・コフトン選手が有力なのかと思いきや、そう簡単にはいかないのがおそロシア…。
エフゲニー・プルシェンコ選手が「いや、自分を出すべきだ」と発言し、ロシア内ではソチでメダルをねらうにはプルシェンコのほうが、という声も強いようです。



残念ながらロシア語の記事はさっぱり読めないので、英語圏の記事になりますが、まずは現在どんな状況なのか、ユーロの男子SP後にアップされたカナダのCBCの記事から、プル&コフトンの部分だけ抜き出してみたいと思います。

元記事→http://olympics.cbc.ca/news/article/javier-fernandez-takes-commanding-lead-european-championship.html

ヨーロッパ選手権に出場しているロシア男子は3人とも、微妙な立ち位置にいる。彼らがここでベストな結果を出しても、ソチ五輪に出場できるロシアの1枠に入るには不十分かもしれないからだ。

ここ10年間、ロシア最高の男子スケーターであり続けてきたエフゲニー・プルシェンコは、1月21日に、ロシアスケート連盟から派遣された委員会の前で非公開のテスト演技をおこなうことになっている。ここで彼がカリスマパワーを発揮すれば、(プルシェンコがソチに出るべきだと)委員会を納得させてしまうかもしれない。

プルシェンコは最近、コフトンを批判している。昨年の世界選手権でコフトンが下位に沈んだためにロシアが1枠になってしまったと言い、コフトンには海外での経験が不足していると指摘しているのだ。しかし、先月のロシア選手権では、コフトンはプルシェンコに勝って優勝した。

この問題についての不安がヨーロッパ選手権での演技に影響したか(コフトンはSPでミスが出て暫定4位)と聞かれると、コフトンはそれを否定した。
「僕はどんな挑発やコメントや噂話にも耐性をつけなきゃならないんだ」ロシアの「R-Sport」の記者に対して、コフトンはそう話した。「僕がスケートをしている限り、こういうことは今後もずっと起こるんだ。だから、僕にとってはどうでもいいのさ」


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コフトンくんのコメントが哀れすぎる…(;_;)
プルシェンコはロシアのインタビューで、「自分が団体戦に出て、個人戦はコフトンに譲るよ」と言ってみたり、「いや、やっぱり個人戦にも自分を出すべきだ。コフトンは経験不足だし、彼がロシアの枠を減らしたのだから」などと発言しているそうで。やはりプルシェンコも必死のアピールということなんだと思いますが、なかなか強烈ではあります^^;
で、それなら僕もアピールさせてもらうよ、ということなのかどうか、コフトンくんは最近、Twitterのプロフィールを "Член Олимпийской сборной России" (Member of the Russian Olympic team) と書き換えて、これがまたロシアの連盟の反感を買ったそうで…。

ただし、実際問題として、怪我もち・手術明けのプルシェンコが団体戦と個人戦をすべて1人で戦うのはさすがに無理だろうということで、コフトンと分け合うことが可能なのかどうかが焦点になっているようです。
以下はおなじみのIcenetworkから、その辺りを分析した記事です。ちょっと話がややこしいのですが…。

元記事→http://web.icenetwork.com/news/2014/01/17/66781884/the-plushenko-case-to-skate-or-not-to-skate?tcid=tw_share

ブダペストで開かれている2014年ヨーロッパ選手権。そこに、ロシアの皇帝エフゲニー・プルシェンコの姿はないものの、リンクのあちこちでは彼の話が議論になっている。たくさんのスクリューやプラスチックが埋め込まれた彼の背中は大いに話題を呼んでいるが、最も問題になっているのは、プルシェンコが五輪に出るのか出ないのか、ということだ。

ロシアにとって、状況はやや複雑だ。というのも、ロシア男子の五輪枠がたった1枠だからだ。おそらくロシアで一番有名なアスリートであるプルシェンコを出すべきか? あるいは、知名度では大きく劣るものの将来性抜群の18歳、マキシム・コフトンを出すべきか?

ブダペストでみんなが理解しているのは、プルシェンコは団体戦の出場を希望しており、個人戦はコフトンにゆずろうとしている、ということだ。しかし、ルールに従えばこれは不可能だ。ルール上は、プルシェンコが団体戦のショートとフリーに出るなら、個人戦のショートとフリーにも出場しなくてはならない。

ISU(国際スケート連盟)のオッタビオ・チンクエンタ会長は、ブダペストで定例会見を開いたが、ロシアの記者から質問が相次いで、会見の多くはプルシェンコ問題に費やされることになった(プルシェンコの名前そのものは出されなかったが)。

「ある選手が怪我のため出場できないという診断書が届いたらどうなるのか?」
「診断書はそれぞれの国で発行されたものでいいのか? それともIOC(国際オリンピック委員会)またはISUの医者が書いた診断書でなければならないのか?」
「期間中に故障したり病気になったりした場合と、長年かかえている故障が悪化した場合とでは扱いは違うのか?」

チンクエンタはすぐさま最後の質問に答えた。団体戦に出るチームは、できる限りその国の最強のメンバーでなければならない、と。
「もしその選手が長年同じ故障をかかえているのなら、その選手を出場させるべきではない」


チンクエンタは、ISU事務局長のフレディ・シュミットの助けを借りながら、ISUコミュニケーション第1844号にそのことが明記されている、と答えた。
コミュニケーション第1844号にはこう書かれている。
「個人戦に1人(または1組)しか出場できない国の場合、2月5日に開かれる団体戦ミーティング後は補欠の選手(またはペア)を出場させることはできない。例えば、もしも診断書があっても、団体性のショートに出た選手(またはペア)を、怪我や病気を理由にフリーでほかの選手(またはペア)と交代させることはできない」
「個人戦(男子、女子、ペア、ダンス)のエントリーについては、2月10日午前10時に開かれる個人戦ミーティングが終わる時刻までなら、上記と同じ理由(怪我または病気)によって選手の入れ替えを決定することができる」
「入れ替えが決定した後はそれを取り消すことはできない」

つまり、団体戦の場合、2月5日のミーティング以降は選手の入れ替えはできない、ということになる。
「その時刻を過ぎれば、どんな診断書も無効になる」と、チンクエンタは言った。「その場合、そのチームは4人(組)ではなく3人(組)の選手の合計得点で争うことになる」

ようは、プルシェンコが団体戦のショートに出て、フリーを欠場せざるをえないことになった場合、ほかの選手を出すことはできず、ロシアの男子は空席、ということになる。これはロシアチームにとっては痛手だ。

そうすると、次は質問はこうなる。「プルシェンコは団体戦に出場後、健康上の理由から個人戦を欠場し、かわりにコフトンが個人戦に出ることは可能なのか?」

ルール上では、それはできない。特にロシアの場合は不可能だ。なぜなら、コミュニケーション第1844号に書かれているように、かわりに出る選手は「出場資格のある選手としてすでに現地いる」者でなければならない。そして、ロシア男子として出場資格のある選手は1人のみ、プルシェンコかコフトンかどちから1人になるからだ。

だが、会見でのチンクエンタの回答を聞くと、実際の答えはそれほど明快ではない。
IOCが定めた2014年冬季五輪のための「遅延選手代替原則(Late Athlete Replacement Policy)」でも、それほど厳格には決められていないようだ。そこには次のように書かれているからだ。「緊急の健康上の問題が起こったとき、またはケースごとに査定されるその他の例外的な状況になったとき、同じ競技の同じカテゴリーに限って、IOCは選手の入れ替えを許可する。ただし、これが適用されるのは、その競技の連盟と協議し、IOCまたはIOCの医療専門家によって適切とみなされた場合のみである」


「ケースごとに査定される」というところに、可能性はわずかにある。もしそうでなければ、出場資格をもち団体戦に出場する選手は、病気や怪我をしても、2月5日以降はほかの選手に個人戦をゆずることができなくなってしまう。
例えば、2006年のトリノ五輪では、アメリカのミシェル・クワンが怪我のため出場できなくなり、第一補欠だったエミリー・ヒューズが急きょ飛行機でトリノに飛び、出場することができた。こうしたケースはソチ五輪では不可能になってしまうからだ。

プルシェンコの問題はまだ完全に解決されとはいえず、さらに解明していかなくてはならないだろう。

選手本人の安全も議題にされるだろう。もしもプルシェンコの背中に埋め込まれた金属類が彼の身体の安全や彼の将来をおびやかすリスクがあるならば、プルシェンコ自身も、ロシアのスケート連盟も、ISUも、彼を五輪に出場させる前によく考えなくてはならない。
 

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うーん、わかりにくい! なんだかわかったような、わからないような!?(私の訳がまずいせいでしたら申し訳ありませんm(__)m)
一生懸命まとめてみると、団体戦では、選手交代できるのは競技2日前の2月5日までなので、ショートとフリーで選手を替えることは不可能。それなら団体戦にプルを出し、個人戦にコフトンを出すことはどうかというと、建前上は望ましいことではないが、ルールを細かく見れば不可能ではないかもしれない、ということでいいんでしょうか?

そしてやはり、ロシアにとってプルシェンコは、五輪に出せるものなら出したい選手なんですねぇ。
21日にプルシェンコだけを対象にした非公開のテストスケート(非公開、というのがまた…!)をして、代表は25日に発表されるんだそうです。
コフトンくんがこのユーロで優勝、あるいは僅差で2位ぐらいにつけられれば、強いアピールになると思いますが、ギリギリ表彰台ぐらいではどうなるのか…。
どっちにしろ、今夜のフリーでがんばって、強いコフトンを見せつけてほしいです!


【追記】……ということで、ユーロ男子終わりましたね。コフトンくんは結局5位。しかも、ユーロに出ているロシア男子3人のうち最下位という、ソチへの見通しとしてはけっこう最悪の結果になってしまいました・゜・(ノД`)・゜・
ボロノフさん、メンショフさん的には本当にめでたいし、個人的に大好きなハビエルくんが復調の2連覇を達成!というのに、なんだか気分が晴れません…ううう(;_;) どうなるんでしょ?

JUGEMテーマ:フィギュアスケート
カテゴリ:ロシア&ヨーロッパ男子 | 20:04 | comments(8) | trackbacks(0) | - | - |
コメント
たらさん、おはようございます。
事後報告ですみませんが
私の所でたらさんのこの記事を紹介させていただきました。
とても詳しい記事で、状況がどうなっているのかがよくわかりましたが
ロシアの代表がどうなるかはサッパリわかりませんね。
ユーロ選手権でコフトゥンが勝ってくれたらよかったのに。本当に残念。
日本男子、アメリカ女子など、代表決定のドラマはいろいろありましたが
ロシア男子の場合はドラマというか・・・あまり気持ちがよくないですよね。
こうなったら全然別の選手はどうかなっ!(わたくし、ボロノフ選手選手推しなのでww)


| 観世 | 2014/01/19 8:42 AM |
>観世さん、コメント&ご紹介いただきありがとうございます。
本当に、このロシア男子のドラマを見ていると、日本男子やアメリカ女子の件なんて、ほのぼのとしたものにさえ思えてきてしまいます…>_<;
その後、ボロノフさんも選考に加えるかもしれないとか、発表は25日ではなく23日などなど、情報はどんどん交錯しているようですね。早く発表してほしいところですが、なんだか団体戦の直前までもつれるような気がしないでも…。
| たら | 2014/01/19 11:27 AM |
こんばんは!
本当に、昨夜は喜んだりがっかりしたりで、観ているだけで疲れちゃいました。
できれば、コフトン君が文句なしの成績でプルシェンコVSコフトンの代表をめぐる争いにすっきり決着をつけてほしかったのですが、二人どころか三人?四人?が選考対象になってしまったようですね。

私は、THE ICEで初めてショーのコフトン君を観て、「可愛い子だなあ」と思ったミーハーオバチャンです(笑)。加えて、昨シーズンから、代表を巡るゴタゴタの渦中の人となって年に似合わぬプレッシャーを受けているのだろうな…なんて思った結果、ちょっぴりコフトン君贔屓なので、今はナショナルの歓喜のキスクラを思い出しては切なくなっています。
若いと言っても、怪我などで「次の五輪」があるかどうかは分からない。しかも自国開催の五輪のチャンスは今回しかない訳ですし。

でも、どの選手もそれぞれのドラマをしょって、怪我を乗り越えて大変な努力をしてここにいる訳ですものね。誰が選ばれてもがんばって!と思います。

どうも、一枠しかない中で、団体戦も滑らなければいけないという問題が選考をややこしくしている様子。団体戦って罪深いなあ、とも思っちゃいます(コフトン君には有利に作用したかもしれないけど)。

選考結果も25日発表とは限らないのですね!他国のことなのに心配です…。
| ゆき | 2014/01/19 6:57 PM |
>ゆきさん、コメントありがとうございます。ご返事遅くなりまして申し訳ありません。

私もTHE ICEでコフトンくんの「わけのわからないエキシ」を見て気になるようになったクチです(笑)
でも、ソチについては特に誰に行ってほしいというのはなかったんですが、ロシアナショナル以降の追い込まれ方を見ているとかわいそうになってしまい…。結果的にそんなプレッシャーに負けたユーロになってしまいましたね。
ただ、去年はナショナルで上位のメンショフさんを押しのけて、コフトンくんがワールドに選ばれた経緯もありましたよね。つくづくロシアスケート連盟は酷なことするなあ、と思ってしまいます。
おっしゃるとおり団体戦がなければもっとすんなり決まっていたんでしょうね。でも、昨日になってタラソワさんがプル様押しに回ったようで…。
今日はテストスケートが行われる日ですが、いったいどうなるんでしょ!?
| たら | 2014/01/21 7:59 AM |
こんばんは。

ロシアの男子シングルはプルシェンコ選手に決まったようです。
今季ボロノフ選手の成績が最も安定しており、私的にはボロノフ選手がオリンピックに出るのがフェアだと思っていました。
もし、プルシェンコ選手が団体戦に出た後、プルシェンコ選手の怪我を理由にロシアスケート連盟が別の選手を個人戦に派遣することになったら怒りまくります。

日本の男子、米国の女子に続いて、後味が悪い結果。
残念ながら出場できなかった選手の気持ちを思うと切ないですね。
| coco | 2014/01/23 1:16 AM |
>cocoさん、コメントありがとうございます。
やはり、でしたね。補欠はコフトン選手とボロノフ選手らしいですが、名前が先にあるコフトン選手が第一補欠でしょうか?

>もし、プルシェンコ選手が団体戦に出た後、プルシェンコ選手の怪我を理由にロシアスケート連盟が別の選手を個人戦に派遣することになったら怒りまくります。

私はこれはありえると思います。そのために男子の補欠を2人にしたのかなあと。
ただ、プルシェンコ選手も「最初からわざと怪我したことにする」つもりは毛頭ないんじゃないでしょうか? 出場が決まったからには全力でくるのではないかと私は思ってます。全力できてくれ!(叫)
| たら | 2014/01/23 4:37 AM |
初めまして。コフトン選手の件は、タラソワさんが「この数ヵ月でまた身長が伸びた」話をどこかでしてました。まだ成長が止まってない状態では、ジャンプも安定しないし、国を背負わせられる状態でないと判断したと思います。技術面のみならず、体型の変化はそのまま精神面に影響しますから。
| yuccalina | 2014/02/04 11:23 AM |
>yuccalinaさん、はじめまして!コメントありがとうございます。
成長期といえば、リプニツカヤ選手も成長期まっただ中ですけど、メンタルは驚異的に安定していますけどね!
確かにコフトン選手は、自ら「ユーロに出た3選手の中で自分だけ大きなプレッシャーを受けていた」みたいなことを言ってしまうあたり、精神面のもろさは否めないんでしょうね。
| たら | 2014/02/05 6:27 PM |
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