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TSLのファイナル&ゴールデンスピンふりかえり K綿峠子&ロシア女子
もう間もなく(恐怖の)全日本だというのに、まだこの記事の続きをだらだらとやっていまして、すみません(^_^;)
The Skating Lesson(TSL)のデイブ・リース氏による独断&毒舌ふりかえり記事。前回は「浅田&キム編」をお送りしましたが、今回は後編の「その他の女子編」です。中立的な記事が多い日本からすると、まあか〜な〜り〜好き勝手なことを言っている印象ですが、”そんな読み物なんだな” って感じでとらえていただけたら幸いです!

元記事はこちら→State of Skate: A Recap of the Grand Prix Final and Golden Spin Posted By Dave Lease on Dec 8, 2013 | 8
 

★女子、女子、女子がいっぱい(その2)



グランプリ・ファイナルの前、僕は冗談でこんなことを言った、アシュリー・ワグナーは(ファイナルを辞退して)アメリカにいるべきだと。僕は今でもそうすべきだったと思っている。今季ワグナーは、演技を向上させるためできる限りの努力をしたし、いろいろな面で向上した。それでもなお、足りないのだ。
スコット・ハミルトンはよく、「○○選手の強みは弱点がないこと」と言う【←アメリカのスケート番組の解説で決まり文句になっているようです】が、ワグナーの場合はその逆だ。彼女の弱点は本物の強さがないことなのだ。世界屈指のジャンパーではないし、特に芸術的なスケーターというわけでもない。すばらしいというほどのスピンも持っていない。スケーティングスキルやエッジ使いも、国内のライバルたちよりは上だが、世界レベルではやや物足りない。
今季のワグナーの最大の強みは、安定感と勝負に対する気迫だと思う。今季滑ったすべてのプログラムで3F-3Tに挑んできたし、ほとんどの試合で大きなミスなくまとめてきた。
ただ、ショートに比べるとフリーは明らかに弱い。「寝室のジュリエット」【←フリーの「ロミオとジュリエット」を評してアシュリー自身が言った言葉】には、情熱と勢いとキャラクターが欠けている(それらこそアシュリーの魅力なのに)。トランジション(つなぎ)も弱く、ひょっとするとデビッド・ウィルソンはステップはろくに作らないで、鏡に向かって腕の振付ばかりやったのかと思ってしまうほどだ。
つまり、ワグナーの過去2シーズンのフリーのほうがいいプログラムだったと思うのだ。昨季の「サムソンとデリラ」に戻してもよいのではないだろうか。なんだったら新しい「おしっこ色の衣装」を作るためにみんなでカンパしたっていい。【←昨季の「サムソンとデリラ」の黄色い衣装のこと。あんまりですね〜。黄色ってそんなに不評なんでしょうか?】
ようするに、今季のフリーはかなり退屈なプログラムだということが明らかになってしまった。リプニツカヤ、コストナー、鈴木明子あたりに勝つには、もっとインパクトを出す必要がある。今回のGPFであらためて明らかになったのは、ソチでほかの選手たちが比較的いい演技をした場合、ワグナーは5位か6位どまりだろうということだ。



ユリア・リプニツカヤは、今季ずっと強い印象を与え続けている。彼女はたまたま今だけ奇跡的に競技しているように見えるスケーターだ。 彼女のジャンプテクニックを見ると、今から1年半後にも有力選手でいられているか不安に思ってしまうが、今はそのことは問題じゃない。【←ジャンプのテクニックに欠陥があり、今はいいが将来が不安、という意味だと思われますが、そうなんでしょうか!? 私には今一つわかりません…】
ワグナーと同じくフルッツ(エッジエラーのつくルッツジャンプ)持ちだが、スピンとステップは明らかにリプニツカヤのほうが優れている。SP「愛はまごころ」よりもフリー「シンドラーのリスト」のほうが高い評価を受けている。ただ、GPFでは銀メダルを獲得したが、ヨーロッパ選手権の金メダル候補とは考えにくい。
GPシリーズで苦戦したカロリーナ・コストナーだが、持ち直しつつあるようだ。フリーを昨季の「ボレロ」に戻すのではないかと噂されているが、正式な発表はまだない。コストナーの成熟した演技と高いPCSは、リプニツカヤよりも明らかに上だろう。コストナーは昨季も出だしはよくなかったが、試合ごとに調子を上げていった。



ロシア女子の五輪の2枠はリプニツカヤともう一人になりそうだが、どの選手が2人目になるかはまだ読めない。「ベスト・オブ・プルシェンコ」(プルシェンコ選手の今季のフリー)などというものを考え出したミーシンコーチが推すのは、エリザベータ・タクタミシェワ。苦しげなポーズや激しい腕の動きに注目だ。その割に脚はあまり動いていないのだが。
 


アデリーナ・ソトニコワは今季、がんばってトップ選手の仲間入りをしている。だが、ジャンプのぬけ癖とポジションがぐらついてしまう癖はまだ直っていない。稚拙さと不安定さはあるが、それでもロシアの2枠目の有力候補だろう。



GPFでのアナ・ポゴリラヤは明らかに本調子ではなかった。フリーでは3F転倒後、起き上がるのにひどく時間がかかる場面もあった。ジャンプのミスは身体的不調によるものだとしても、演技全体のレベルにはあまり影響しないはずだ。選手本人が4分間ずっとつまらなそうに演技していては、見ている客がおもしろいわけがない。



エレーナ・ラジオノワはこのGPFで、SP、FSともしっかりした演技を見せた。あきらかに実力がある。

アメリカ女子については、ますますおもしろくなってきた。3枠目をめぐって激しく争う選手がたくさんいるからだ。【←1枠め、2枠めはアシュリーとグレイシーで決まり、ということらしいですね】
当初は戦力外と思われていた長洲未来が、ここへ来て有力候補になってきた。GPシリーズの初戦から2戦目への成長ぶりは驚異的だ。2週間でまったく違うスケーターになっていた。
ロシア大会にはコーチのエイミー・エビデントが同行していたが、ミライとはこの大会の間に意見の相違があったらしく、大会後に師弟関係を解消した。夏ごろからクリスタ・ファッシにもコーチングを受けており、全米選手権では彼女が同行すると思われる。とりあえず今後2、3週間は、ミライは日本に滞在し、NHK杯後からロシア大会までの間に指導を受けたコーチとともに練習をする予定だ。【←未来ちゃんはロシア大会前、岡山で無良くんと一緒にトレーニングしていたらしいですよね。とすると、このコーチというのは無良パパでしょうか?】
いろいろなところから話を聞く限り、ここ最近の彼女は表情が明るく、以前より自信をつけ、身体的なコンディションもいいようだ。調子を崩していたジャンプも、彼女が自分を信じられるようになって徐々に戻ってきつつある。ミライはまだまだ終わってなどいない。

グレイシー・ゴールドは(今までのSPから)新しいSPに変更した。柔らかい曲調の3つの曲をつなぎ合わせたプログラムで、振付はローリー・ニコル。新プロを見た人によると、「ステキ」で「前のよりいい」らしいが、まだ大好評というほどではない。練習ではジャンプがやや不安定になっているそうだが、それでも3枠入りにむけて仕上げてきているようだ。
ポリーナ・エドマンズはJGPFで力強いフリー演技を見せたが、手足の使い方はまだ洗練されておらず、まだこれから伸びていく選手だろう。ジャンプ能力が高く、次の4年間で期待できる選手だ。今後コーチのフランク・キャロルに指導される時間が増えていくだろうから、グレイシー・ゴールドにとってはすばらし練習パートナーになってくれるだろう。
カナダのケイトリン・オズモンドは、膝の腱の怪我から復調をねらっているところだ。しっかりケアすればソチには間に合うだろう。

さて、これでグランプリシリーズも終了し、選手たちは試練の時をむかえることになる。深夜のストリーム観戦も楽しかったが、いよいよ現実に目を向けなければならない時がやってくる。

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ゆう★ ほんっとに言いたい放題ですが、今回のグレイシーの新プロ情報や未来ちゃんのコーチ情報のような特ダネがときどきあるから、くやしいけど目が離せないんですよね、TSLって。
さて、いよいよ明後日から全日本。そして各国ナショナルも目白押し。スケートファンにはクリスマスもお正月もないですね…。

JUGEMテーマ:フィギュアスケート
カテゴリ:2013-14シーズン | 14:37 | comments(7) | trackbacks(0) | - | - |
コメント
たらさん、こんにちは。
いろいろ興味深いきじですね。
アシュリーワグナー選手のプログラムとしては、ブラックスワンがやっぱりよかった。力強かった。
「寝室のジュリエット」ではなく、「恋狂いのジュリエット」を演じてほしいな。

>彼女のジャンプテクニックを見ると、今から1年半後にも有力選手でいられているか不安に思ってしまうが、
リプニツカヤ選手はこれからまだ身長ものびるので、ジャンプが不安定になることを危惧しているのでは。

タクタミシュア選手は大人の身体になって、ジャンプが不安定になってきていますよね。
ソトニコア選手もキレのある演技なんだけど、やはりジャンプが不安定ですよね。

未来ちゃんの復調は嬉しい。復調さえすれば総合力で3枠目は未来ちゃんが射止めるのでは。

早いもので、ついに明日から全日本ですね。

「高橋大輔、前日練習で「不安しかない」…4回転6回中3回失敗」という見出しを読んで、6回中3回は成功じゃない!って喜んだら、「6回中3回で転倒。成功はなく、本番に不安を残した」と本文に書いてあった(泣)
見出しと本文違うだろうっ(怒)

「ひざの状態は100パーセントは完治していないです」怪我はすねだけではなかったのか(泣)
でもでも「4回転以外は大丈夫かなと」(嬉)

本当は全日本に行く予定はなかったけど、どうしても現地観戦したくて、一生懸命チケット手に入れて全日行くことにしました。
すべての選手を応援します!
全選手に今持てる力を全部発揮して、いい演技をしてほしいと願っています。
23日のオリンピック出場選手発表では、行けない選手のことを思って泣いてしまいそうです。

たらさんも東京在住なので、きっと現地観戦されますよね。
よい大会になるといいですね。

記事と関係ない全日本のコメントをたくさん書いて、ごめんなさい。
| coco | 2013/12/20 8:47 PM |
>cocoさん、ご返事遅くなりまして申し訳ありません。
はい、全日本初日から疲れ果てて帰ってきたところです。
もー初日から悲喜こもごもありすぎましたよね。「喜」はいいんですが「非」のほうがつらすぎて…。

>リプニツカヤ選手はこれからまだ身長ものびるので、ジャンプが不安定になることを危惧しているのでは

確かに去年に比べて今年はややふっくらしているので(その分美少女っぷりは格段にアップしましたけど!)、成長期が心配ではあるんですが、デイブ氏はジャンプテクニックと書いているんですよねぇ。まあ、あまり深く考えないようにしますw

明日(というか今日)は運命の男子フリーですね。ショートで不本意だった選手も、フリーでは思い切った演技を期待したいです。女子もがんばです!
| たら | 2013/12/22 3:29 AM |
またまた、記事に関係ないコメントでごめんなさい。

大ちゃんのフリーが終わった後、私も泣きました。。。
| coco | 2013/12/23 2:47 AM |
翻訳をありがとうございます!楽しんで読ませていただいております。

>彼女のジャンプテクニックを見ると、今から1年半後にも有力選手でいられているか不安に思ってしまうが

このことですが、彼女はジャンプの高さが無いのです。

ランディングに流れはありますが、かなり低空飛行で、ギリギリ体が柔らかいので、降りられている印象が強く、彼女が今以上に身長が伸びたり、女性らしい体型になって体重が増えてしまうと、低空飛行ジャンプですから、回転不足のジャンプに突入することが想像できるのです。
なので、おそらくそのことを述べているのではないか?と思います。(リプニツカヤ選手は太りそうもありせんが、女性らしい体型になると飛べなくなるのではないかと。。)

宮原さんもリプニツカヤ選手同様、低空ジャンプですよね。。。なので毎回回転不足取られてしまっています。高く飛ぶよう訓練しているそうですが、まだ実っていません。。。
NHKの特集を見ると、トゥをつく位置が悪かったからのようですが、筋力不足もあるように思います。

今季のリプニツカヤ選手のSPもFSも大好きで、五輪で金メダル取ってほしいと切望していますが、ジャンプが低くそのままギリギリでランディングしていることから、実は毎回足首を痛めたりしないかと冷や冷やしながら見ています。

筋力トレーニングで高さが出てくればいいのですが。。。
| aki | 2013/12/30 9:25 PM |
>akiさん、なるほど、確かにそうですね! 詳しく説明していただき、どうもありがとうございます。

>彼女が今以上に身長が伸びたり、女性らしい体型になって体重が増えてしまうと、低空飛行ジャンプですから、回転不足のジャンプに突入することが想像できるのです。

じつはリプニツカヤ選手、昨季に比べると手足などややふっくらしている気がして、成長期を心配していたんですが、確かにダイレクトに響いてきそうなジャンプではありますね。
宮原選手の特集、トゥをつく位置はイリヤ・クーリックさんのアドバイスでしたね。さすがイリヤ様^^
リプニツカヤ選手もこれからそういった、何らの改良が必要になってくるのかもしれませんね。
| たら | 2013/12/31 2:25 AM |
たらさま

私が書いたことが正しいかはわかりませんが、そうかな?と思っていることです。
ランディング時の足首も心配なのですが、実はもっと心配なのが、低空飛行のジャンプのギリギリの着氷だと、腰を痛めないかな?と心配になるんです、ランディングの時。かなり堪えて着氷しているように見えるので。。
回転不足をよくとられないなと本当にびっくりです。
ビールマンスピンも腰をやってしまうと聞き及びますし、柔軟性があるからこそ故障もありそうで・・・私も今季ソチがギリギリなんじゃないかなって思っていました。(応援してるけども、そう見ています)

そして、確かにリプニツカヤ選手、女性らしい体型になりつつありますよね。。。あと1か月半もあればさらに体が変化しているのではないか?とひやひやしています。

そうそう!クーリックさんのアドバイス!!そうでした。
素晴らしいですよね。
宮原選手が今後、ジャンプの改善が進んで生き残ってくれてたらと切に願っております。

ところで、翻訳作業、大変ではありませんか?私は英語がからっきしな人なので、とってもありがたく楽しんで読ませていただいておりますが、無理のない範囲でお願いできれば嬉しいです(^^)
全日本女子のお話で山田コーチのくだりなんて・・・「そうねえ。。。」なんて思っちゃってウンウンうなづいてしまいました。村上さん、もったいない4年だったな。。と思います(>_<)彼女はとっても踊れる子で大好きだからこそ、余計にそう思います。せめて、猫背くらいは直して欲しかったな・・・と。
| aki | 2013/12/31 11:16 AM |
>akiさん、さらに詳しいコメントありがとうございます。ご返事が遅くなりまして申し訳ありません。

キャンドルスピンは私も素人目に不安です。そして勝気そうな彼女だからこそ、成長期が始まったときの心への影響も…なんて他人がいくら心配してもしょうがないですね。まわりからいいサポートを受けて、乗り越えていけるように祈りたいと思います。きっと将来ものすごく美しいスケーターに成長するんじゃないかと思っているので!
翻訳のこと、ご心配いただき感謝します。もっとこまめに翻訳されているブログ主さんもいらっしゃるし、私は興味ある記事だけを好き勝手に選んで訳させてもらっているので、だいじょうぶですよ!もっと頻繁に更新できたらいいんですけどねぇ(^_^;)
| たら | 2014/01/04 7:13 PM |
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