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パトリック・チャンがバンクーバー五輪で学んだこと。ビデオインタビュー
残念ながら自爆祭りになってしまったスケート・カナダ男子…。そんな中でも、パトリック・チャンが圧勝したこと――特に強力なライバルと目されていた羽生くんに大差をつけて優勝したことで、ソチの金メダルはやはりパトリック一択か!という雰囲気がただよいはじめているこの頃。

いやいや、スケアメの町田くんはパトリックを上回る得点でしたし、日本男子も海外男子も全員まだここから盛り返してくる!と信じていますが、スケカナでのパトリックの言動を見ると、なんだか精神的にすごく成長して、「男気」さえ感じられる気がしたんですよ…。

そんなパトリックに、おなじみのPJクォンさんがビデオインタビューをしています。カナダのソチ五輪サイト上に10月30日付でアップされた記事がこちらです→Patrick Chan's Olympic lessons
この記事に掲載されたビデオインタビューで、パトリックがなかなかいいこと言ってるんです(←上から目線ですいません^^;)このパトリックの動画だけ書き起こしてみたいと思います。
(限定公開になっているため、ここに埋め込むことは控えたいと思いますが、一応リンク先はこちら



PJ:こんにちは、PJクォンです。世界3連覇、そしてソチ五輪メダルの有力候補であるパトリック・チャンをお迎えしています。あなたは2010年バンクーバー五輪にも出場しましたが、バンクーバーではどんなことを学んだのか教えてもらえますか?

パト:バンクーバーで学んだことですか……僕にとってのバンクーバーは、もちろんちょっと失望した体験でした。僕の人生において特別な部分です。当時はまだ19歳。とても若くて、経験もあまりなく、世界選手権では2度銀メダルを取っただけでした。人間としてもスケーターとしても今とはまったく違っていましたね。自分にそれほど自信もなく、いつもそばで誰かに助けてもらっていました。五輪を前にした時期にも、五輪の最中でさえも、いつも誰かの助けが必要で、僕ひとりでは何もできなかった。ひとりの時には居心地悪く感じていました。そのせいで、たったひとりで五輪の氷の上に立って競技するのが、難しいものになってしまったんだと思います。あれほど巨大なリンクにひとりで立つのは怖いものですから。

ソチ五輪に向かう今、当時と違うのは、年齢を重ねたこと。今は22歳、ソチの頃には23歳になります。大人と言っていい年齢になったし、経験も積んできました。デトロイトでは一人暮らしをしていて、自炊もしてますし、体のケアも自分でやっています。いつマッサージやカイロプラクティックが必要か、自分で判断しなくちゃならない。そうした小さなことが合わさって、自信になっています。五輪に向かうには、自信やポジティブな考え方をもてることが重要だと思います。

PJ:そうした、この4年間でつちかってきた自分に対する意識以外に、ソチのために何か「ゲンかつぎ」でやっていることはありますか?

パト:ゲンですか?(笑)僕はゲンには頼らないんです。そういう運とか迷信とかは、何の助けにもならないから。バンクーバーの時には今よりは頼っていたかもしれないな。決まった場所に座るとか、衣装を着る方法とか、スケート靴のはき方とか。ゲンというより習慣の問題だと思うけど、僕はいつも右足のソックスを履いてから左足のソックスを、右の靴を履いてから左の靴を履きます。そういう順序はあるけれど、ゲンのためにやってることは何もないですね。自分の運は練習することで作っていくものだし、自分にとって安心できるもの、ハッピーになれるものを持つことが必要だと思います。ソチ五輪に向かうにあたって、僕は考えたんです。毎日デトロイトで練習している中で、何が自分をハッピーにするのか、いいスケートができるときは何が理由なのか。五輪でそんな状況をつくりだせるようにするにはどうすればいいのかってね。

PJ:最後の質問です。あなたにとって「完璧なオリンピック」ってどんなもの? どんな光景を思い描いているかしら?

パト:まず団体戦で優勝することですね。チームとして表彰台に立つこと。それが、チームにかかる――カナダの五輪チーム全体にかかる大きな重圧を和らげることになると思います。期間中ごく初期のメダルになるだろうし。そして、それが個人戦のプレッシャーも軽くしてくれると思います。

自分が五輪の氷の上に立つときには、メダルのことは考えないでしょうね。考えるのは、なぜ自分が今ここにいるのか。どうすれば自分がハッピーになれるか…それは完璧な演技をすること。僕はリンクに立ち、クワドを2本決めて、その後はひとつひとつのエレメントにだけ集中していく。やがて最後のエレメントのダブルアクセルが終わって、最後のステップに入る。その時にはすっごい笑顔を浮かべて、こう感じているんです。「これが僕の人生における巨大な章の、すばらしいエンディングになるんだぞ」って。……それが完ぺきなオリンピック、人生最大のイベントでしょうね。(終)



 
スケカナでのエキシ…ちょっとかっこよくないですか、このパトリック!? 滑りはもちろん、表情も所作も素敵で、思わず惚れそうになりましたよっ!
じつはこの大会前には不安が大きくかなり緊張していたと語っていましたが、上のインタビューにあるように、日々いろんなことを考えながら着実にソチに向かっている感じがひしひしとします。

次戦はパリで再び羽生くんと対戦しますが、パトリックが優位を保つのか、羽生くんが底力を見せてリベンジできるのか。そこにアモ、ミハル、ロス、ナンソン、ハンヤンたちが絡んでくるのか、ものすごく楽しみです! 

JUGEMテーマ:フィギュアスケート
カテゴリ:パトリック・チャン | 11:55 | comments(17) | trackbacks(0) | - | - |
コメント
たらさんこんばんわ。

聞き取り翻訳ありがとうございます。

>上から目線ですいません^^;)
 時に物議をかもしてきた、パトリックの数々の発言を知っているたらさん、上からオッケーだと思いますよココダケノハナシ。

 一貫して伝わってくるのはパトリックが競技者としても一個人としても自立しているということ。そしてバンクーバーでは巨大なリンクに立つ事が怖かったという彼が、今回はカナダフィギュアスケートチーム全体のことを考えられるほどの余裕があるということ。
 技術も人柄も磨かれてきて、これは強いとしか言いようがありません。

 スケカナではLpのしなやかさとフィニッシュ後の笑顔が素敵でした。
 エキシ、かっこいいですね!燕尾服(タキシード?)姿も優勝者にふさわしい。
 転倒で会場に笑いがおきたのにはびっくりしましたが、これはお客さんがリラックスしていたからじゃないかと思うのです。それはパトリック自身がリラックスしてとても楽しげに演じていたから。
 

 フランス杯、スタンデイングが変わらないから羽生君の前がパトリックと言うことに。
 羽生君抜きなら、とても楽しめるメンバーなのですが(汗)

 

 
| よのにょ | 2013/10/31 9:08 PM |
お久しぶりです。
フリーの「四季」ですが、夏に初めて見たときとかなり印象が変わりましたねー。
ジャンプはいくつか失敗しましたが(as usual)、最初から最後までプログラムに引きこまれっぱなしでした!

この動画、私もちょうど今朝見ました。
完璧なオリンピックとは、という質問の答えを聞きながら「やっぱりいよいよ引退なのかな〜・・・」と少し寂しくなりました。
でもそれ以上に!本当に満足いく、これでやり切ったといえる演技が出来ることを願っています。

自分がどれだけスケートを好きだったのかに改めて気付いた、てどこかで見た気がします。
インタビューもいい表情でしたね。

うっかり惚れちゃっていいじゃないですか!!(笑)
競うのはファンじゃなくて選手ですし、好きな選手がたくさんいると楽しいですよねー♪
(あ、でも私にとって特別な選手はパトリックです!今年は特に非国民扱いされそうです^^;)

団体戦は個人的に反対だったんですが、彼がまずチームの金メダルを目標にあげたのが少し意外でした。
でも団体戦でパトリックのプレッシャーが少しでも軽くなるんだったら嬉しいです。

次はもう中国大会ですね。
今週末もスケート三昧になりそうです。


>よのにょさん
エキシで転んだときに笑いが起こったのは、ちょうど
「I'm stepping out〜♪」の歌詞のとこで転んだからなのかなーと思いました(笑)
| Hana | 2013/10/31 10:08 PM |
はじめまして、はじめてコメントさせていただきます。

パトリック選手、こんな選手だったんですね。
すてきな、コメントですね…。
なにげに、浅田選手といってることが同じな気がします。

フィギュアは格闘技ではないので、誰かと戦うわけじゃないと思いますので、彼の言葉はとても心に沁みこんできました。

自分が思い描く理想の演技を最高の舞台でやりきる!
ほんとうに、これに尽きるとおもいます。

羽生君も、あまり点数にばかりこだわらず、(最近気にしすぎているように感じます。)自分の演技の事だけに集中してほしいです!まあ、まだ若いですし、これも経験ですが。
| yomi | 2013/10/31 11:10 PM |
>よのにょさん、コメントありがとうございます。
上から目線にフォロー、どうもありがとうございます^^
自立…そうですね。彼はコーチについても、外野から批判されまくっても頑としてジョンソンコーチをかばってきました。自分のことには自分で責任をもつという強さが、最近のパトリックには感じられますよね。おっしゃるとおり、「これは強い」ですよ〜。
転倒で笑いが起きてました? まあ、あのステキ演技を見たら、転倒だって笑って許せちゃう気がしますよ!
フランスはどうなるんでしょ? スケカナでは地元のお客さんの後押しを受けたパトリックですが、そういう意味では今度はちょっと雰囲気が違うでしょうね。羽生くんがいても楽しみましょうよ〜^^
| たら | 2013/11/01 4:50 AM |
>Hanaさん、ご無沙汰です&コメントありがとうございます。
あはは、うっかり惚れちゃっていいと思うんですが、なぜかパトリックには認めたくないというか、ネタとして取っておきたいと思ってしまい…ツンデレ!?(笑)
フリー「四季」は初披露のときと全く違う印象でしたよね。きっと進化していくプログラムだろうなとは思っていたんですが、初戦でこれほど変わるとは! この動画でも何度も強調している「自分がハッピーになれるもの」が詰まったプログラムだからこそ、なのかもしれませんね。
そして…そう、いかにも大団円!みたいな発言ですよね。でも「完璧なオリンピック」を語っている時のうれしそうな笑顔といったら! やはり彼の笑顔はいいですよね〜(←あれ、ツンデレになってない^^;)
| たら | 2013/11/01 4:52 AM |
>yomiさん、コメントありがとうございます。
なるほど、言われてみると、浅田真央選手とかぶるところがありますね。
以前のパトリックは、自己弁護や他者への批判が目につく発言も多かったけれど(←そんなところも含めて私は楽しませてもらってましたけど)、ずいぶん変わってきた感じがします。
最近の羽生くんについて…おっしゃることわかります。特に今回のスケカナでは勝気が裏目に出てしまいましたよね。でも、彼は経験からしっかり学んでいける選手だと思うのです。ついあれこれ期待してしまうけれど、見ているほうも焦らずじっくりと!
| たら | 2013/11/01 4:55 AM |
たらさま、こんにちは〜
いつも翻訳ありがとうございます&お疲れさまです。

パトリック、以前のKY発言モロ出しだったころは「こいつー!」って思ってたけど(ジョニーにも「プロフェッショナルに徹しろ」とか、かみついてましたよね 笑)、ある時期から見方が変わって「◯◯な子ほどかわいい」目線になって、今や「パトリックも成長したなあ」としみじみ思えるようになってしまいました(笑)

フィギュアスケートって、選手の成長を見守るスポーツでもあるんですね〜。
| みかん | 2013/11/01 11:15 AM |
パトリックが、以前の自分みたいだとゆづを評していた意味が知りたくてうろうろしてたら、何のことはない、たらさんがさっくり訳してくださってた中に、そのヒントが!

私の記事の中で、このインタビューをリンクさせていただいていいですか?

それから、私も、この時のエキシのパトリックには、うっかり惚れちゃいそうでした。これ以上惚れてしまうと収拾つかなくなるのでグっと堪えましたが。でも、これだけの堂々たる王者の風格で迫ってこられて惚れない女子って、惚れない方に問題あるんじゃないかとか思っちゃったほど・・・。
若い羽生くんがパトリックを太陽と評したのも納得・・。
| まさ@おかん | 2013/11/02 8:52 AM |
>みかんさん、コメントありがとうございます。
おお、みかんさんもパトリック株、急上昇ですか!
「あの」パトリックが立派になりましたよね〜。まあ、パトリックのことだから、いつまたビッグマウス発言が飛び出すかわかりませんが(笑)

>フィギュアスケートって、選手の成長を見守るスポーツでもあるんですね〜。

ほんとそうですね!
| たら | 2013/11/02 10:42 AM |
>まさ@おかんさん、コメントありがとうございます。
リンク光栄です。どうぞよろしくお願いします。記事、楽しみにしています(*^_^*)
ほんと「王者の風格」でしたね! 昨シーズンは太陽もちょっと曇りがちかな、なんて思った自分を反省。大間違いでした。

>これ以上惚れてしまうと収拾つかなくなるのでグっと堪えましたが。

同じくです。TEBでは堪えきれなくなるのではないかと、ちょっと心配です(^_^;)
| たら | 2013/11/02 10:47 AM |
たらさん、スペースお借りします

Hanaさん>I'm stepping out〜♪」の歌詞のとこで転んだからなのかなーと思いました(笑)

 教えてくださってありがとうございます。つまり、あれも振り付け?だとするとますますGaraにふさわしいエンターテイメントですね。
| よのにょ | 2013/11/02 2:32 PM |
たらさん、ありがとうございます〜。

パトリックもケヴィンもそしてジェレミーも、カナダ男子もどんどん面白くなってきて、なんだか大変ですね!

といいつつ、ゆづと大ちゃんとまっちいを応援しつつパトリックにまで気持ちが動いてしまうと、ほんとにもう、どうしていいかわからなくなってしまいますよ〜。
| まさ@おかん | 2013/11/02 5:26 PM |
たらさんスペースお借りします。

>よのにょさん
転倒は振り付けじゃないと思いますよー。
転んじゃったところがたまたまあの歌詞のところで、あまりのタイミングの良さに笑いが起きたのかなと思いました。

私はよくメディアで見かける姿を通して選手のこと分かった気になってしまいますが、それって都合良く切り取られたほんの一部の姿なんですよね…
今回、パトリック大人になったな〜と思いましたが、初めて世界選手権で優者した時のインタビューで答えてたとおり、スポーツ以外でもgood personでいたいという思いはコルソンコーチと過ごした時から変わらず彼の中にあるんだろうな〜と妄想しました^^
| Hana | 2013/11/03 12:08 PM |
たらさん、お帰りなさい!
| よのにょ | 2013/11/23 7:44 PM |
>よのにょさん。ああぁ、レスポンス遅くなってすみません。
ありがとうございます。TEBから帰ってまいりました。
というか!Twitterやってらっしゃるんですね!今度ぜひリプライくださいませ〜m(__)m
| たら | 2013/11/26 4:31 AM |
>Twitterやってらっしゃるんですね

(><)やってないのです。 
日課のネットめぐりで拾ったつぶやき、
最初は気がつかなかったのです。
しばらくしてから「あれ?」「あれれ?」

現地堪能されているご様子でよかったです。
これはルール違反かな、とおもいつつ つけまわしていました。ゴメンナサイ〜。


| よのにょ | 2013/11/26 7:29 AM |
>よのにょさん、あら、そうなんですね。大丈夫ですよ〜。でも、せっかくなので現地からレポを…と思っていたのに、ほとんどろくなことをつぶやけず、すみません。やっぱり私には現場レポは向いていないみたいです(^_^;)
そうこうするうちにもう来週はGPF。ああ、早く更新を再開しなくては、と気ばかりあせっている今日この頃…。
| たら | 2013/11/27 6:24 PM |
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