タチアナ・フレイドさん「フィギュアは死にかけてなどいない」
「もう終わりにします」と前回書きましたが……すみません、これが本当に最後です!m(__)m
ワールド男子のパトリック優勝をめぐる一連の報道に対して、おなじみのフィギュア・ジャーナリスト、タチアナ・フレイドさんが反論されていました。

ご自身が運営するfigureskating-onlineに4月4日にアップされたこちらの記事です。

元記事→Figure skating is not dying, but it needs to think bigger by Tatjana Flade



「フィギュアスケートは死にかけなどではない。ただ、もっと大きなことを考えるべきだ」

2013年ISU世界選手権は、プレ五輪シーズンにエキサイティングな終止符を打つ大会となった。世界中の何百万という人が競技を追い、会場には数万人のファンがつめかけた。オンタリオ州ロンドンという開催地の選択にはやや残念な部分もあったものの、カナダは今回もすばらしい主催者だった。

収容人数6650人という比較的小さな会場を選んだことで、主にアメリカを中心とした一部のメディアが、「フィギュアスケートはもう終わりだ」というおなじみの主張と、旧6.0システムが廃止されたことへの恨み節を展開することになってしまった。申し訳ないけれど、あなたたちは過去に取り残されているだけだ。
 
一部のメディアやコメンテーターは、現行の採点システムは誰にも理解できないものだとさんざん言い続けたが、理解していないのは彼らだけだと私は思う。現行のシステムが2003年に導入されてからもう10年になろうとしているし、これはとてもシンプルなシステムだ。エレメンツの技術点と演技構成点を合計して、最も高得点の選手が勝つ、というものなのだから。完璧な採点システムか、と言われれば、答えはノーだ。採点スポーツに完璧なシステムなどありえない。なぜならジャッジは人間であり、人間は不完全なものだからだ。でも、今の選手やコーチたちの間では、このシステムは旧6.0システムよりは妥当だと認識されている。
 
今回のワールドで、物議をかもすような結果があっただろうか? 応えはイエス。議論を呼ぶような結果は昔からあったし、これからも必ずある。率直に言えば、これこそフィギュアをおもしろくしているものなのだ。人々は結果について果てしなく議論することができる。常にみんなが同意できる結果ばかりだったら、きっととても退屈だろう! 今回、パトリック・チャンとデニス・テンのどちらが勝ちにふさわしかったか、私たちは意見をかわし合うことができるのだ。ふつうのスポーツには結果を議論する余地はあまりない。上にも書いたが、フィギュアは採点競技であり、いくらかの主観が必ず入るスポーツなのだ。
 
「フィギュアは死にかけている」派のもうひとつの主張は、新採点システムはフィギュアという競技から個性を奪っており、その結果ファンが離れている、というものだ。人の記憶というのは薄れやすいもの。振り返れば2003年以前には数々の名演技があったが、2003年以降も同様にすばらしい演技はたくさんある。並外れたプログラムと演技を生み出す選手、コーチ、振付師は、現在過去未来いつだって存在するのだ。下位ランクの選手については傑出したプログラムや演技の記憶はあまりないものだが、これはどちらの採点システムだったかには関係ない。ただ、すぐれた演技がそれほど多くないからだ。傑作といえるプログラムはきわめて稀なのだ。なぜなら傑作というのはそういうものだから。

「フィギュアは死にかけ」派が次によく言うのは、テレビ放送があるかどうかだ。こうした記者たちは、世界はアメリカだけではないことを忘れてしまう傾向がある。カナダのCBCは、世界選手権の放送(特に生放送)ではとてもよい視聴率をマークしていた。日本や韓国、ロシアといった国々でも視聴率はかなり高く、やはり特に生放送の人気が高い。また、今は多くの人がインターネットのライブストリーミングを利用するようになった。人々は自分の好きなものを好きな時に見たいと思っている。オンデマンド放送は今後有望なツールだろう。

スポーツの中には、テレビの放映権料を買っている競技もあれば、柔道のようにあまりテレビ放送をおこなわずインターネット放送で視聴者を得ている競技もある。テレビの役割は小さくなっている。筆者も1989年から自宅にテレビはない。1989年当時にはこれはかなり珍しいことだったが、最近はそう驚かれることもなくなった。
 
さて、記者たちが嘆いている観客不足の話に戻ろう。今回のロンドン世界選手権はたくさんの観客を集めた。スケートカナダ(カナダスケート連盟)のプレスリリースによると、3月11〜17日の観客数は合計62000人に達したという。土曜日の2つのイベントは両方とも完売し、木曜、金曜と日曜のエキシビションも売り切れに近かった。一部のメディアがどう書こうと、これが事実なのだ。アジアとロシアをはじめとする他の多くの国々でも、たくさんの観客を集めている。
 
それでも私は、2013年世界選手権はもっと大きな都市の大きな会場で開催したほうがよかったと思っている。きちんとした宣伝活動をし、良心的なチケット料金設定にすれば、客席を埋めることはできるはずだ。この最もよい例が、スウェーデンのヨーテボリで開催された2008年世界選手権だ。当時スウェーデンにはメダルを狙える有力選手はいなかった。フィギュアスケートは国内で特に人気のあるスポーツではなく、スウェーデン選手がメダルを取ったのも1937年が最後だった。それでも会場は満員となり、とてもいい雰囲気に包まれた。よく練られた広報戦略と、開催都市の魅力のおかげで、たくさんの観客がつめかけたのだ。多くのファンにとって、会場の場所は観戦に行くかどうか決める重要なポイントだ。リーズナブルな値段のきちんとしたホテルは十分にあるか? 観光や買い物、食事、会場のアクセスやチケット料金は? 今回、ロンドン世界選手権に行かないことにしたファンからその理由を聞いたり読んだりしたところによると、値段が高すぎたり、不便だったり、ホテルの空きがないのが理由だった人さえいた。会場から離れたホテルしか取れず、会場に行き来するのにレンタカーを借りたり高額なタクシー代を払わなくてはならなかった人たちも実際に知っている。どうか世界選手権のような大きな大会を、ぱっとしない街(ごめんなさい、ロンドン)に押しこめたりすることがないよう、お願いしたい。たとえ地元自治体から経済的支援の申し出があっても、だ。

多くの観客を集めて大成功した世界選手権はヨーテボリだけではない。「フィギュアが死につつある」国、アメリカで開かれた2009年ロサンゼルス世界選手権もそうだった。もちろん、スケートアメリカをはじめとして、客席がガラガラという大会もある。これは開催者自身に問題があるケースも多いと私は思っている。例えばカリフォルニア州オンタリオのように、フィギュアの伝統や人々の関心がほとんど、またはまったくない場所で開催するべきではないだろう。もちろんスケートアメリカは世界選手権ではないから、会場を埋めるためには、特に地元の人に興味を持ってもらわなくてはならない。また、多くの人が身震いとともに思い出すのが「ベルンの冷蔵庫」、凍えるほど冷えきったリンクで開かれた2011年ヨーロッパ選手権だ。観客は楽しみに来ているのだ。暖房も入っていないリンクで何時間も、スイス軍の毛布にくるまって過ごしたりなどしたくない。これはまったく受け入れがたいことだ。幸運なことに、その後ルールが改正され、リンクの暖房が義務化されたため、こういう事態はおそらく二度とないだろうが。

フィギュアスケートは死にかけなどではない。ぴんぴん生きている。だがフィギュアはもっと大きなものの見方をして、もっと自信を持たなくてはならない。なぜならフィギュアスケートは、運動能力と芸術性、音楽、演技、そして人をひきつける魅惑と人間性が混ぜ合わさった、最も魅力的なスポーツのひとつなのだから。

タチアナ・フレイド



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タチアナさんはtwitterで、「いくつかの記事には本当に腹が立った。それで違う意見を言いたかった。みんなが同意してくれるわけではないでしょうけど、それでいい」と言っています。
私もこの記事のすべてに納得というわけではないけれど、なかなか「男前!」な意見表明ではありませんか! それに数々の批判的な記事にくらべて、フィギュアスケートへの愛がひしひしと伝わってくる気がします。

さて、もうすぐ国別対抗戦が始まりますね! 欠場する選手が相次いでいるのが残念ですが、それでも今シーズン最後のビッグイベント、楽しみですね!!!

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カテゴリ:2012-13シーズン | 05:10 | comments(10) | trackbacks(0) | - | - |
ついに嘆願書まで!? 世界選手権パトリック&デニス問題 【追記:デニスのコメント】
前回取り上げました、ワールド男子の結果についての議論。日本ではこの件には納得されている方が多いみたいですし、個人的にも違和感なかったので、もう終わりにしようと思っていたんですが……また新たな動きが出てきてしまいました。なんと、アメリカのジャーナリストが、「デニスに金メダルを!」という嘆願書をISUとIOC(国際オリンピック委員会)に提出しよう、というのです。

あんまり楽しい話題ではないんですが、こういったものを見つけるとどうしてもほっとけないタチなもので……。記事としても、どうかと思うこと満載なんですよ! でも、海外ではこんなことになってるのかという、まあ情報にはなると思うので。

嘆願書を作ったジャーナリストのモニカ・フリードランダーさん自身が書いた、3月25日付のこちらの記事です。



「嘆願書: デニス・テンに金メダルを授与することを求めます」

そんなこと無理だって? でも以前一度、あったことなのだ。12年前、2002年のソルトレークシティ五輪のとき、世界中が立ちあがったことがあった。今また同じことが起こってもなんの不思議もないだろう。

腐敗と政治的偏向は、フィギュアスケートそのものの歴史と同じぐらい昔からあるものなのかもしれない。だがジャッジたちは時おり、世間が許容できないところまで調子に乗りすぎることがある。2002年冬季五輪のときには、世界中から巻き起こった抗議と、フランス人ジャッジによる腐敗の告白の結果として、国際スケート連盟(ISU)が前例のない決断をくだすことになった。2位だったカナダのペア、ジェイミー・サレー&デヴィッド・ペルティエ組(観客も関係者も優勝はこちらのペアであるべきだと考えていた)にも金メダルを授与することを決めたのだ。

昨夜、これと同じような措置を求める新たな嘆願書が作られた。今年のフィギュアスケート世界選手権が開催されて2週間足らずだが、その男子の試合でおこなわれたひどい悪事を正し、金メダルを受けるに最もふわさしかったカザフスタンのデニス・テン選手に金メダルを授与するよう求めるものだ。嘆願書はISUのオッタビオ・チンクワンタ会長と、国際オリンピック委員会(IOC)のジャック・ロゲ委員長に向けたものである。

カナダの世界チャンピオン、パトリック・チャン選手は、本人がのちに謝罪するほどミスの多い演技だったが、チャン選手に対して常に与えられる高得点が、明らかに金メダルを与えられるべきだった若い才能ある選手から金メダルを奪うことになった。カザフスタンの選手としては初めて世界トップクラス入りを果たしたテン選手は、5月13日、一世一代のすばらしい演技をおこなった。彼のプログラムは技術的に難度が高くミスがないだけでなく、芸術的にも非常に高度なものだった。テンは高得点を上げてフリー1位となったが、フリー2位のチャンとの差はわずかなもので、金メダルは僅差でチャン選手が勝ち取ることになった。チャンは2回の転倒を含む4つの大きなミスがあったにもかかわらず、である。

もしチャン以外の選手がそのような演技をしたなら、これほど表彰台に近い位置につけることはできなかっただろう。だがジャッジたちは、チャンのひどい演技を、テンの完璧な演技とほぼ同等にすばらしいものだと見なした。そしてショートとフリーの得点を総合して、チャンに金メダルを与えたのである。
 
チャンのショートが完璧だったのは事実だが、2位につけたテンのショートもすばらしかった。だが、(ショートよりはるかに重要な)フリープログラムでの2人の得点差は、2人そろってノーミスだったショートでの得点差よりずっと小さいものだった。こんなことをどう言い訳できるというのだろう?
 
この試合を記事にしたメディアのほとんどは憤りを表した。以下は各メディアに出た記事の見出しと、スケーターたちから上がった声である。

・「世界王者の謝罪は、ミスだらけの演技にふさわしいエンディングだ」(USA Today)
・「実績による採点、今でもフィギュア界に」(Chicago Tribune)
・「デニス・テンがあの世界選手権を制した。パトリック・チャンが勝ったのではない。彼の連盟が勝ったのだ!」(エフゲニー・プルシェンコのTwitterより)
・「いまだ実績が幅をきかせている。ジャッジは実際に起こったことではなく、いまだに彼らが見たいものに基づいて決定をくだしている。これがあらかじめ決まっていたことでないとしたら、わざわざ見る価値があるのか疑問に思ってしまうほど欠点に満ちた競技だ」(Christine Brennan, USA Today)
・「パトリックをおとしめるつもりはないが、2度転倒した選手があれほど高いPCSをもらうべきではない」(トッド・エルドリッジのTwitterより)
・「この採点はばかげている。人々が受け入れているのは、これが北米での大会だったからだ。もしこれがロシアだったらどんな騒ぎになっていたことか」(ジョニー・ウィアーのTwitterより)
・「華やかなエキシビションもフィギュア界の欠点は隠しきれない」(Reuters News)

こうした採点が、近年フィギュアスケートという競技が急速に、そして壊滅的に凋落している要因のひとつになっている。ショーは打ち切りになり、プロの試合はもはや過去のもの、現役選手は客が半分も入っていない会場で競技をし、テレビ局は1年で最も主要なイベントである世界選手権を放送しようともしない(数週間たってからハイライトを流すだけだ)。観客が見ているのとまったく違う試合をジャッジが見ているとしか思えない――そんなスポーツを客が見放しつつあることは、なんら不思議なことでもない。ファンは疎外され、わざわざ試合を見に出かけたり、わずかに残っていた信頼性を失いかけている堕落したスポーツにお金を払ったりすることもなくなりつつある。
 
悲しいことに、こうした採点の犠牲者はテン選手だけではない。去年の世界選手権でもチャン選手は同じくミスの多い演技をしたが、日本の高橋大輔選手をおさえて優勝した。観客は得点にブーイングし、表彰式でさえブーイングが起こった。ジャッジたちが今年、ぶじに会場を出ることができた唯一の理由は、今回の会場がチャンのホームであるカナダのオンタリオ州ロンドンだったからだ。また、今回の不正な採点から生じたスキャンダルのため、見落とされてしまった選手はほかにもいた。例えば、(スペイン初の)ワールドメダリストとなったハビエル・フェルナンデス選手。彼もチャン選手より優れたプログラムを滑ったが、彼の演技は金メダルをめぐるスキャンダルの影に完全に隠れてしまった。
 
チャン選手には誰もが想像していたより数十点も高い得点が出るこの傾向から、フィギュア界でよく使われるようになった新語が生まれた。Chanflation(Chan + inflation=「暴騰」)だ。チャンフレーションをはじめとするあからさまな採点偏向を可能にしているのは、2002年五輪のスキャンダル後にISUが採用した新採点システムそのものである。もともとは政治的採点が起きにくくなるように定められたものだが、まったく正反対の結果となっている。ジャッジは匿名であり、どのジャッジがどの選手に何点つけたのか誰にもわからない。その上、芸術点のかわりに導入された演技構成点(PCS)というのがはっきりしないもので、まったく主観的に採点されるものなのだ。

チャン選手には常に、技術的なミスをおぎなうに十分な高いPCSが与えられる。(言い換えれば、ミスが多いほど、それを救済するためPCSは高くならなくてはならない)旧6.0採点の時代には、選手がプログラムで多くのミスをすれば、芸術点で満点の6.0をもらえることはまずなかった。ミスや転倒はプログラムの芸術的価値をそこなうものだからだ。だが、今回チャン選手は、ミスがなかったテン選手よりもPerformance/Execution(PE)で高いポイント――9.5という高い点をつけたジャッジさえいた!――をもらっている。つなぎ(TR)でも9.75がついている。もしチャンがクリーンに滑ったら、ジャッジはどんな点を出すつもりだったのだろうか?

今回の嘆願書は、テン選手のスコアを見直し、金メダルを授与することを求めるものだ。だが、現在はフィギュアスケートが2002年当時ほど世界的に盛り上がっていないため、受理されることはおそらくないだろう。しかし、十分な署名が集まれば、少なくともフィギュアスケートという競技とそれを運営しているISUに巣食う腐敗に、世間の注目を集めることはできるはずだ。なおISUの会長は、ISU自身が定めた憲章に違反して、会長の座にすわり続けている。



*モニカ・フリードランダー記者が作った嘆願書というのが→こちら

今回の記事とほぼ同じ内容で、右に署名欄があります。1万通のサインを目指しているようです。(ちなみに、これを書いている3月26日夕方時点で集まっているのは400通弱。)

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 うーん、なんだかこれ読むと、日本というのがよっぽど特殊な国みたいな気がしてきますね。
チャン選手に対してだって、もちろん日本選手のライバルとしていろんな感情はあるでしょうけど、優れた選手として、リスペクトしているファンが多いんじゃないでしょうか。
それにこの記事、決めつけが多いわりに、具体的なポイントがないんですよねぇ。フェルナンデス選手も「チャン選手より優れたプログラムを滑った」とかあって、確かに私は大のハビちゃんファンではありますが、そうかなあとしか…。冷静な議論ならすばらしいんですが、ちょっと感情的かなあと。
とにかく、これ以上パトリックが悪者になりませんように!


【追記】 今回の結果について、デニス・テン選手が初めてコメントしていました!ロシア語の記事からの自動翻訳ですが、こちらの記事です。
グーグル翻訳ですみませんが、デニスのコメントだけざっと抜いてみると…

「フィギュアは主観的で保守的なスポーツ。選手やその国へのリスペクトは、長年いい演技を積み上げてこそついてくる。銀メダルは、今までそんな成果を上げたことがなかったカザフスタンにとって大きな達成だ。銀メダルは勝利だと言える。今回表彰式で初めてカザフの国旗を見ることができた。今の状況にコメントはできないけど、この銀メダルを見ると、もっと努力して、次はさらに上を目指そうという大きなモチベーションになる」

って感じですかね。デニス、よく言った〜(^ω^)

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カテゴリ:2012-13シーズン | 16:37 | comments(14) | trackbacks(0) | - | - |
2013世界選手権 男子フリー 日本ソチ五輪3枠決定!
あいからわず出遅れてばかりの当ブログです。今さら感たっぷりですが…男子の結果、出ましたね!







フリーのリザルトは→こちら  プロトコルは→こちら

もう動画やゆうべのテレビ放送を見られた方も多いと思うので、ごくごく個人的に印象的だった演技を少しだけ貼りつけたいと思います。(動画主さま、いつも本当にありがとうございます!)


滑り出したとたん、うわーやっぱり別格だなと、いつも思わされてしまう美しい滑り。最初の4T-3T、4Tが完璧に決まって、これは大差で3連覇決定ね!と思ったのですが……その後2回の転倒含め、ミスが続いてしまいました。この「ラ・ボエーム」、今季の男子のフリーで一番好きなプログラムだったんですが、ついにノーミスの完成形が見られなかったのが残念。これは来季、持ち越し決定でしょうか!? (あ、そういえばまだ国別がありましたね)


デニス、一世一代の演技でした!大舞台でショートとフリー両方でほぼノーミスというのは、すごいことですよね。最初のクワドの美しいこと!個人的には前半の振付がやや淡泊な気はするのですが、後半の盛り上がりがすごい。ジャンプもステップの一部のように跳んでしまうのがすばらしいです!みごとフリー1位。総合ではパトリックとわずか1.3点差の2位。後半の2Fが3Fなら優勝もありえたのが惜しかったけど、これまでGPメダルさえ持っていなかったデニスのこの飛躍はすばらしいです!カザフスタン初の選手権大会メダル、おめでとう!!


私の一番のハイライトでした。左ひざだけでなく、直前練習で右足首まで痛めて、満身創痍でのぞんだ、今季最後のフリー。渾身の演技でした!いやあ、すごい根性だよ!泣きましたよ!!・゜・(ノД`)・゜・
とにかく意地でもジャンプだけは跳ぼう、という気迫がすごかった。そのぶんステップは力強さがなく、得意のスピンもレベルを落とさざるをえなかったのでしょう。PCSはふだんほど出なかったけれど、とにかくもう「あっぱれ!」のひと言です。いや、ほんと、よくぞここまで……すばらしい4位でした!
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カテゴリ:2012-13シーズン | 04:56 | comments(9) | trackbacks(0) | - | - |
2013世界選手権 男子SP結果と動画

いろんな意味で衝撃的な男子SP終わりましたね!
すみません、ものすごく時間がないもので、さくっと上位の結果と動画だけ。(動画主さま、すばやいup、ほんとに感謝です!)



リザルトは→こちら  プロトコルは→こちら














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カテゴリ:2012-13シーズン | 12:50 | comments(18) | trackbacks(0) | - | - |
PJクォン、ジェニー、デイブのPodcast 「2013世界選手権 男子予想」
結局ジュニアワールド記事の更新もできないまま、シニアのワールドまであと1週間になってしまいました…orz。
2013年世界選手権 at カナダ・ロンドン。正式には10日開幕ですが、競技が始まるのは日本時間でホワイトデーの3月14日から。くぅ〜、いよいよ迫ってきましたね。
そんなときに、今回も出ましたよ、PJクォンさんのメダル予想!!

アメリカの元女子選手のジェニファー・カークさん。以前、拒食症と自傷癖に苦しんだ壮絶な過去を告白し、当ブログでも記事にさせてもらった方ですが(→前編後編)、このジェニファーさんが最近、デイブ・リースさんというアメリカ人ブロガーと2人で、"The Skating Lesson Podcast" というビデオブログをやっているんですね。今回はそのゲストとして、PJさんが登場。ワールド男子のメダル候補者について、3人でガンガン話し合っているのがこちらの動画です。



例によって無謀にも聞き取りにトライしてしまいました。あくまで私が聞き取れた範囲ですので、訳しもれ、訳しミスは多々あるかと思います。また、少々はしょっている部分もありますので、そのへんご了承の上でお楽しみいただけたら幸いです! ただし、かーなーり長いです。
(もしミスを見つけられた方はぜひぜひご指摘くださ〜い。お願いします<(_ _)>)

ジェ:ジェニファー・カーク(アメリカの元シングル選手、世界選手権に3度出場)
:デイブ・リース ("Aunt Joyce's Ice Cream Stand"というブログを書いているアメリカ人ブロガーで、シニアスケーターでもある)
:PJクォン(カナダ人フィギュアジャーナリスト、CBC解説者)


「2013年ロンドンワールド 男子メダル予想 ~The Skating Lesson Podast

デ:去年のワールドはブーイングで幕を閉じたよね。パトリック・チャンのファンと高橋大輔ファンが、結果をめぐってアツくなっていた。今年はそのリマッチになりそうな感じもあるからすごくエキサイティングだね。今年のパトリックの勝機についてはどう思う?

P:今季の彼は確かに絶好調ではないわね。今年は誰が勝つか、コーチルームでもよく話題になるんだけど、おそらくロシアが優勝するであろうペア以外は、みんなまったく予想が立たないわ。今季の状態や試合結果からすると、私の予想はハビエル優勝。パトリックは表彰台には乗るでしょうけど。…それから去年の話だけど、私はブーイングには賛成できないわ。聞いた話では全日本で羽生が優勝したときにも、同じような手合いがブーイングしたらしいけど、それは適切なことだとは思わないわ。

ジェ:バスケやサッカーの試合ではファンがブーイングするのは普通よね。フィギュアではどう違うのかしら?

P:バスケやサッカーでは大金を稼いでいる選手が相手だし、チームスポーツでしょ。20歳の若者がたったひとりでやる競技と同じとは言えないわ。意見を戦わせることはとてもいいことだけど、ブーイングはよくないと思う。

デ:ファンは熱くなるあまり選手に批難を向けがちだけど、ブーイングの対象になる人がいるとしたら、試合結果をわかりにくくしているジャッジだと思うな。ファンが新ルールにまだなじみきっていないということもあるだろう。去年のチャンは、シーズン中ずっと、必ずしもクリーンな(ノーミスの)演技ではないのに勝ち続けていた。ルールに従えば、ノーミスでなくてもジャッジは高く評価するようだね。クリーンな演技についてはどう思う? ノーミスの選手が勝つべきかな?

P:選手はみんなクリーンな演技を目指しているでしょうけど、選手が完ぺきにクリーンに滑れることは、キャリア中で片手で数えられるほどしかないって聞いたことがあるわ。転倒がないと一見クリーンに見えるけど、選手はそれが自分の理想の演技かどうかはよくわかっているものよ。(ここで今の採点システムについての話)…話を戻すと、私はクリーンな演技が好きよ。でもそれ以上に、いい演技が好きなの。質のいい振付、コンセプト、衣装――この「3C」がすべてマッチしたいいプログラムが見たいのよ。

ジェ:パトリックの話に戻ると、去年のワールド後にコーチを変更して以来、安定感に問題をかかえているわよね。彼が勝つためには何が必要なのかしら?

P:とびきりすばらしい演技をする必要があるわね。彼は2週間前からデトロイトで練習してるわ。コーチと一緒にカルガリーにも行った。そういうペースの変化が、彼に有効に働くんじゃないかしら。でもメダル候補は8人ほどもいるのだから、彼的にベストな演技をしないとだめでしょうね。彼はだいたいシーズン前半より後半にあげてくるタイプだから、どうなるか楽しみね。

デ:チャンは昨シーズン、カナダナショナルと四大陸ですばらしい演技をしたよね。今年はワールドのために四大陸は欠場している。どういう結果になるにせよ、それはコーチ変更の結果ということになるだろう。彼自身が自分の何かを変えたいと思ってダンスの専門家をコーチにしたわけだからね。

ジェ:私も、ここぞというところでパトリックが完ぺきな演技ができるかどうか気になるわ。カナダ開催のワールドだから、プレッシャーはすごいでしょうね。要素的には世界最高の選手なんだと思うけど、私にとっては安定感のなさのせいで「世界一のスケーター」と呼ぶところまでは行っていないのよ。一方の高橋大輔は、四大陸ではいまひとつだったわよね。彼についてはどう思う?

P:すばらしい若者よ。驚くべき選手。でも今季についてはよくわからないわ。グランプリファイナルですばらしい演技をしたと思ったら、四大陸ではかなり悪かった。でも彼が弱くなったとはまったく思わない。彼の場合も、ここ一番という大会でいい演技ができるかどうかにかかっていると思うわ。だから今回の男子はとてもエキサイティングなのよね。上位候補の選手がたくさんいるんだもの。たとえばマックス・アーロン。四大陸ではショートで10位だったけど、フリーは2位で、総合4位になった。すごいわよね。

ジェ:マックスは芸術面でワールドで表彰台に乗るだけのものを持っていると思う? 彼のスケートの長所と短所は?

P:長所はもちろんジャンプね、それとスピード。彼はまだ発展途上の選手だと思うけど、これからどんどん洗練されてくるポテンシャルは絶対にあると思う。今回メダルに届くかと言えばノーでしょうけど、ミハル・ブレジナも2年ほど前はそんな感じだったから。

デ:マックスはアメリカのエルビス・ストイコだね。ジャンプで観客を沸かせることができる。ジャンプさえ決めればコンポーネンツもついてくるだろう。高橋は今現在、世界最高のアーチストだと思っている。パトリックのプログラムはいい振付だけど、パトリックには高橋やバトル、ランビエールのような芸術性は感じないんだ。もっとアスリートタイプだね。チャンも振付的によくなっていると思うけど、がんばって身につけたものであって、高橋ような天性のものではない。そこがPCSの面でファンが不満に感じるところなんだろうね。でも僕は、高橋の体が心配なんだ。2009年のひざの怪我以降、技術的には最強ではなくなっていると感じるんだ。もしハビエルやパトリックがベストの演技をしたら、もちろん高橋なら驚くべき演技を見せてくれるだろうけど、きついかもしれない。彼にはいい演技をしてほしいけど、今年はトップに行くかどうかわからない気がしてるんだ。

P:ジェニー、あなたならよく知ってるわよね、ジャンプはひざに多大な負担をかけるのよね。
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2013世界ジュニア 男子SP結果 〜アメリカ強し!〜
2013ジュニアワールド、男子SP終わりましたね! 深夜にオンリザ&ストリーミング観戦された皆さま、おつかれさまでした〜。


(プロトコルは→こちら

USA強し! ジョシュアくんとジェイソンくんは予想どおりですが、その間にショータロー・オーモリくんまでも入ってくるとは! オーモリくんって、こんなに洗練されたイメージでしたっけ? いやあ、ジュニア選手の成長っぷりはすごいですね。
なんといっても超サプライズは、フィリピンのマルティネスくんの4位! 四大陸よりもさらによくなってる! 完全に開花しましたね。
そしてロシア男子が地味に上位につけている一方で、中国と日本はやや苦戦…><
昌磨くんは最後のジャンプミスさえなければ5位ぐらいにはなれたかも…いい演技だっただけにもったいなかった。
龍樹くんは練習のときから「足がつった」と報道されていましたけど、だいじょうぶかな。
人気急上昇中のカナダのナムくんは、緊張か気負いすぎか、動きが固かったような気がします。予想外の順位となってしまいました。

上位のみ動画を貼りつけます。(up主さんに感謝です)

1 ジョシュア・ファリス

JWC 2013 Joshua FARRIS SP 投稿者 arealy_ru

2 ショータロー・オーモリ

JWC 2013 Shotaro OMORI SP 投稿者 arealy_ru

3 ジェイソン・ブラウン

JWC Jason BROWN SP 投稿者 arealy_ru

4 マイケル・クリスティアン・マルティネス

JWC 2013 Michael Christian MARTINEZ SP 投稿者 arealy_ru

*5位のサマリンくん、6位のボーヤンくんは放送されなかった(;_;)ため、動画はありません。

7 宇野昌磨

JWC 2013 Shoma UNO SP 投稿者 arealy_ru

*このUP主さん、ほかの動画もどんどんあげてくださっているので、ぜひご覧くださいね!→こちら

あと、すみません。個人的な好みで申し訳ないのですが、9位のフー・ジャンくんの動画も貼らせてください。

JWC He ZHANG SP 投稿者 arealy_ru
もちろん踊りはうまいんですよ、うまいんですけど、昨シーズンとくらべると体のキレがなくなってる(;_;) ジャンプも3Aの予定が2Aになるなど、怪我明けだからしょうがないのかな、とは思いますが、PCS出ませんでしたね(;_;)
そして、恐れていたとおり……ずいぶんおっさん大人っぽくなってる! 印象変わりましたねぇ。
まあ、演技のほうは今まで練習不足なぶん、来季はどんどんよくなっていくと思うのであまり心配しなくてよいのかもしれませんが……お願いだから髪は伸ばしてくださいね! 特に前髪!! おねがいしますよ〜m(__)m

今日よかった人もいまいちだった人も、フリーではみんながんばれますように!

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2013世界ジュニア選手権 男子プレビュー!
四大陸ばかり振り返っているうちに、今週はもうジュニア・ワールド 情報にちっともついていけていない私ですが、みなさんお元気でしょうか?

さて、今年のジュニア・ワールド男子。アメリカのネイサン・チェンくんが、怪我と体調不良で代表を逃した時点で、私的にはややテンションダウン。その上、田中刑事くんも怪我でout(かわりに宇野昌磨くんが急きょ出場)、四大陸で強烈なシニアデビューを果たした中国のハン・ヤンくんのエントリーも消えてしまい(ハンヤンくん、シニアのワールドに出るかと思いきや、それもなし…。どうやら怪我でもないらしく、中国スケ連の考えがまったくわかりません…←その後twitterで欠場の理由は怪我らしい、という情報が出ました。怪我の箇所はわかりませんが、一刻も早く完治しますよう祈っています。)、まあ気分的に若干下がってしまってはいるんですが、それでも顔ぶれを見れば、今年もすっごくハイレベルな戦いになりそう!

個人的に要注目!な選手たちをプレビューしてみたいと思います。
以下、順番はパーソナルベストが高い順。名前のあとのカッコ内は、国、年齢、PB(総合)、PBを出した大会とその時の順位です。では、いきますよ〜。

ジョシュア・ファリス(アメリカ 18歳 221.97 2012世界ジュニア2位)

端正なスケーティング、安定感のあるジャンプ、スピンもステップもハイレベルで、とりあえずほとんど隙のないオールラウンダー。ちょっと生真面目で地味な印象がありましたが、このSPのステップとかを見ると表現力もぐんぐん増してきた感じ。フリーではクワドを入れる構成で、これが決まったら金メダルは固いんじゃないでしょうか!?

ジェイソン・ブラウン(アメリカ 18歳 214.90 2012世界ジュニア2位)

踊って回れるポニーテール。ぐいんぐいんターンするステップと、ポジションの美しいスピンは天下一品!今季のショートはプリンスの「The Question of U」。ずいぶん難しい曲で、ここまでの試合ではジェイソンくんの音はめのよさが今いち発揮されていない気がするのですが、今大会で完成形を見ることができるかどうか、すごく楽しみです。今季から跳び始めた3Aさえ決まれば、ジョシュアくんを上回る高得点が出る可能性あり!

日野龍樹(日本 18歳 198.92 2012JGPファイナル3位)

全日本ジュニア2連覇。JGPファイナルではSP、フリーともPBを更新して銅メダル! 最近ぐっとたくましさを増した龍樹くんです。SPの曲は宮本賢二さん振付けの「Kodo」。ジャンプがきまって、ミラノのお客さんから手拍子が出るようなかっこいいステップが決まれば、トップ2をおびやかす力はあると思います。がんばれ!

ボーヤン・ジン(中国 15歳 194.13 2012JGPフランス3位)

SPはケビンくんでおなじみの「Chambermaid Swing」。ジャンプの質のよさは抜群。JGPフランス大会ではフリーで完璧なクワドをきめ、いきなり初優勝。 まだ体は小さいけれど、スケーティングもなかなかだし、スピンはすごく上手ですねぇ。今急成長中なので、もしかすると世界ジュニアで格段にジャンプアップしているかもしれません…すごく楽しみな選手のひとりです!

フー・ジャン(中国 16歳 193.97 2012世界ジュニア6位)

漢字で「鶴」、アルファベットではHeですが、現地読みに近いらしい「フー」でいきたいと思います。
……長かった。昨季の世界ジュニアでは6位と好成績を上げ、フーくんの時代来る!?と思っていたら、今季はJGPエントリーも中国ナショナルへの出場もなし。どうやら怪我らしいけど詳細は不明。この世界ジュニアが、やっと、やっとの国際戦復帰です。
いやー、なぜかわかりませんが、私はこの選手の演技が大好きでして。ジャンプはいまいち安定感を欠き、やっと3Aを入れ始めたところらしいですが、とにかくこのステップ!この音感!! まあ、怪我明けなので無理はしないでほしいですが、昨季から持越しのこのSP、また見られるのがほんとにうれしい! ただ、ちょっとおっさんっぽくなっているとかいう噂も…楽しみでもあり、怖いようでもあるフーくんです(汗)
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カテゴリ:2012-13シーズン | 11:21 | comments(8) | trackbacks(0) | - | - |
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